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  • みんなの評価 5つ星のうち 4 21件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2010.9
  • 出版社: 集英社
  • サイズ:20cm/329p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-08-771358-9

紙の本

フイヤン派の野望 (小説フランス革命)

著者 佐藤 賢一 (著)

ヴァレンヌ事件後、革命は停滞、内乱の危機へ。ロベスピエールの懊悩と決意。何も恐れず、何も迷わず。今こそ、新しいフランスを拓くために。【「BOOK」データベースの商品解説】...

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フイヤン派の野望 (小説フランス革命)

税込 1,650 15pt

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商品説明

ヴァレンヌ事件後、革命は停滞、内乱の危機へ。ロベスピエールの懊悩と決意。何も恐れず、何も迷わず。今こそ、新しいフランスを拓くために。【「BOOK」データベースの商品解説】

【毎日出版文化賞特別賞(第68回)】国外逃亡に失敗した国王一家。逃亡を「誘拐」とする三頭派らは「フイヤン・クラブ」を設立し、ジャコバン・クラブと対立したが…。『小説すばる』連載に大幅に加筆・修正し単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

佐藤 賢一

略歴
〈佐藤賢一〉1968年山形県生まれ。東北大学大学院で西洋史学を専攻。93年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞、99年「王妃の離婚」で第121回直木賞受賞。

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評価内訳

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紙の本

革命当時のフランスよ お前は何といまの日本に似ていることか

2011/08/15 20:06

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:星落秋風五丈原 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 第三巻『聖者の戦い』にも書いたが、現在の日本と本書に書かれている革命直後のフランスはよく似ている。現状打破という目的で一丸となったフランス国民だったが、議員達はいざ革命が成功してしまうと、次に何をするか、国をどうするかということでもめた揚句、同じ党派であっても分裂して新しいグループを作ってしまう。
 そもそものきっかけは、前巻『王の逃亡』で描かれたヴァレンヌ事件を右派、ラファイエット、三頭派が「王の誘拐」と虚偽の発表を行ったことだ。これにジャコバンクラブのロベスピエールら左派が猛反発。ルイ16世の廃位のため署名嘆願をやろうと意見がまとまる。ところがこの極めて平和的な署名請願運動は、国民衛兵隊が市民に発砲するという流血の事態を招いてしまう。それぞれに「フランスという国を守りたい」という思いはあるのだが、その中にある理想の国の在り方が別々で擦り合わせが難しい。調整役として何度も名が挙がるのは、今は亡きミラボーのみだ。
「徳なき恐怖は忌まわしく、恐怖なき徳は無力である」と述べたにも拘らず 恐怖政治を断行したロベスピエールだが、本編ではその片鱗も見せない。後に断頭台の露と消えるバルナ―ヴから「革命が続くのであれば、それを指導するべきは、あなただ(p324)」と指名されても、実感が持てず、おぼつかない。むしろ、彼に憧れ、後に彼の片腕となる「革命の大天使」サン=ジュストの方が、未熟な若者だからこその潔癖な理想主義者ぶりを発揮している。だからこそ、この後のすさまじい変貌ぶりが想像される。なお、プロの軍人が去った現在の軍隊を危惧したロベスピエールは、必死に開戦を阻止しようとするが、最終的に軍人ナポレオンが海外との戦争に勝って台頭し、革命後の混乱を収拾したことを考えると、何とも予言めいていて不気味である。

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紙の本

大長編小説『小説フランス革命』はこの第6巻をもって「第一部」が完了する。つまりいわゆるフランス革命はここで一段落し、これからまたあらたな展開がはじまるということなのだろう。

2010/11/09 21:31

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

第5巻『王の逃亡』で描かれた国王ルイ16世の亡命未遂事件(バレンヌ事件)の後始末を巡りジャコバンクラブは大分裂する。国王の廃位を求めるロベスピエールは国会の議論では勝ち目が薄いと見て、デムーラン、ダントン、ペティオンらとともにジャコバンクラブの名の下に全国的に署名活動を展開する決議を企てる。ところがその当日、バルナーブ、デュポール、ラメトの三頭派やラ・ファイエットら89年クラブの連中はジャコパンクラブを離脱し、大連合してフイヤン派を結成する。議会で多数を占めたフイヤン派はバレンヌ事件では王は誘拐された被害者だとでっち上げ、ルイ16世を保護し、銃火でもって署名活動を弾圧するにいたった。

もともと一貫した政策でまとまったものではないジャコバンクラブである。内部で利害対立が鮮明になれば分裂は避けられない。他のグループと大連合するのもあたりまえだ。と思いは、離合集散を繰り返してきたわが国の政党政治、今の民主党政権の明日と重ねあわさざるを得ない。「小説フランス革命」、佐藤賢一は「小説」と名づけているだけに、作為的であろう、とにかくこの物語にはいたるところで現代日本を風刺する道具立てに事欠かない。読んでいて愉快である。

1789年8月の議会で採択された人権宣言は、人間の思想・言論・信教の自由、権利の平等、国民主権、所有権の絶対など旧体制の崩壊と革命の理念が明示されたもののはずだった。だがこれを実際に進めるとなると大きくは二通りの考えが対立し始める。

ひとつはフイヤン派に代表される、ブルジョアジーの保守派と自由主義的貴族の連合により、妥協的な形で革命を終結させようとするもので、1791年の憲法の立憲王政がそれだ。そこでは国民の参政権は非常に制限されており、一定額の直接国税を支払う者にしか選挙権が与えられず、被選挙権はさらに制限されていた。国王には議会で成立した法案の拒否権があり、また大臣の任命権を持つという大権が留保されている。

もうひとつはロベスピエールに代表される考え方で革命の理念をとことん実現しようとするもの。しかし、フイヤン派と袂をわかったはずのジャコバンクラブの仲間も多くは日和見に走り、裏切られたロベスピエールはますます孤立していく。この悩めるインテリ青年はそれでも彼の正義を実現する情熱を捨てない。しかし、まだこの段階では実現するための具体的方策を持ちえていないのだ。彼はいったい、いつ「男」になれるのだろうか。

フランス国内の混沌に乗じて亡命貴族たちは外国勢力と組んで反革命のフランス攻撃をたくらむ。第6巻では国内が主戦か戦争回避かで揺れ動く事態が見所になっている。

ここで私はルイ16世の内心の主戦論に興味を引かれた。マリーアントワネットの尻にしかれっぱなしのぐうたら亭主が、突然腹黒い陰謀家に変身する。ここが面白い。ベッドで愛を交わしながらその作戦を語るのである。戦争を新政権が始めてくれればと期待している。そのための挑発行為も辞さない。戦争をして勝てるわけがない。あえて外国勢に敗北することにより、それを新体制の責任として、旧体制の再構築をもくろむ。
ところが国王の味方であるはずのフイヤン派であるが、この多数派は自国の戦闘能力の欠如を理解しており、ルイ16世とは反する戦争回避の姿勢にあった。
だが、反王政であるはずのジャコバン議員たちは、なにがなんでも与党第一党であるフイヤン派には反対する。だからこの外国の反動的行為に勇ましく戦いを挑むことで世論の支持を得ようとする。
そしてロベスピエールはまずは国内の敵(旧体制の擁護者)を倒すべきだとして、現時点での戦争回避を主張する。
昨日の敵は今日の友。昨日の友は今日の敵。国王とジャコバン、フイヤン派とロベスピエール。呉越同舟とはこのことであろう。政治の常とはいえ、まさに劇的なネジレ現象である。

フランス革命をよく知らない私にとっては先を予測できないストーリーと同様、ワクワクした気分でこれからの展開を楽しめるというものである。

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紙の本

さすがのフランス革命も中だるみ。で、これが第一部の終りなんだそうです。しかし、読者は今でも思うはずです、ミラボーが生きていてくれたらって。今のところ、ミラボーを超える人間がいない・・・

2011/07/25 20:32

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

年のせいでしょうか、最近は〈革命〉なんていう言葉に出会うと、胸がときめくよりは〈かったるいなあ〉なんて思うことが多い。どうも、こう真剣すぎて煮詰まっちゃったような雰囲気が嫌なんです。もっとゆとりが欲しい、人間らしさが欲しい、そして何より笑いが欲しい、って私なんかは思う。だから好きなんです、佐藤賢一版小説フランス革命。

だって、登場する人、だれをとっても人間臭い。面倒を嫌い、他人を羨み、自信を無くす、夫そっちのけで男に走る女もいれば、妻一途という男もいます。裏切りもあれば、出し抜きもある。相手の裏をかいていろいろやるのも、所詮は権力欲。描写が少ないのは食事の場面くらいで、あとはまさに人間の営みそのもの。

とはいえ、全10巻ともなれば中だるみもあります。ここ二冊ばかり、ちょっとダレたかも。それもこれもミラボー先生が逝ってしまったから。ああ。残念、と思っていたら、ナ、ナント
              *
バスティーユの陥落、封建制度の廃止、人権宣言の採択、ミラボーの病死に、国王一家の逃亡失敗・・・・と、大小様々な事件に彩られた小説フランス革命も本巻で第一部終了です。
              *
と意外な宣言。しかも全10巻の予定が、いつの間にか2冊増えて全12巻、予定は未定、はたして一体どうなることやら。ちなみに
              *
第二部は2012年6月から3ヶ月に一冊の刊行予定ですが、「小説すばる」には変わらずに連載として掲載されますので、早く読み進めたい方は、まずはご安心を。
              *
ときちんとフォローしてます。丁寧なインフォメーション、誠にありがとうございます、です。それならと、ついでにあらすじも出版社のHPの文章を拝借。
              *
ヴァレンヌ事件後、革命は停滞、内乱の危機へ。
バスティーユ陥落、封建制度の廃止、人権宣言の採択などを経て、急速に革命が進む1791年のフランス。王権擁護の立場を貫いていたミラボーが志半ばで病没。議会工作の術を失ったルイ16世は窮地に立たされ、ついに国外逃亡を図るが、道中のヴァレンヌで行く手を阻まれパリへ連れ戻される。バルナーヴら三頭派や右派は<国王誘拐説>を押し通し、ロベスピエール、ブリソ、ペティオンらが所属するジャコバン・クラブを離脱、フイヤン・クラブを設立する。
憲法制定後、新たに召集され立法議会では二派の対立が続いていたが、ジャコバン・クラブ内でも新たな主流派が生まれていた。シャン・ド・マルスの虐殺やピルニッツ宣言など、国内外から革命への圧力が強まる中、亡命貴族が巣食う諸外国への宣戦布告をするべきか否かで議会は紛糾する……。
              *
だそうです。で、今回のお話は1791年7月14日、フランスが誇る革命記念日、そして二回目の全国連盟祭りがおこなわれる日から始まります。で、パリ市民を覆うのは、国民をしてて逃亡しようとした国王ルイ16世に対する忌避の声です。前巻「王の逃亡」は、どちらかというと王の側の視点で、その逃亡劇を面白おかしく描いた感があり、地方でのルイ人気もまだまだと思わせましたが、状況はパリでは一転しています。

とはいえ、それが一枚板かといわれれば、そうではありません。王に反対する多くの市民と、それを踏みにじっても王権にしがみつく旧権力、ブルジョワとに分かれます。前者がロベスピエールを代表とするジャコバン・クラブの面々で、後者がデュポール、ラメット、パルナーブたちの三頭派であり、フイヤン・クラブであり、ただ権力に盲従するしか能のない軍隊、国民衛兵です。

この当時、新聞の動きは、デムーランという人間がいるにも拘わらず、この小説にはあまり詳しく描かれませんが、ちょうど55年体制が崩壊して、新たな歩みが始まろうとしているのに、それに逆らうマスコミ、自民党、官僚がそろって天皇制を支持しているという日本の状況によく似ている、と言えるのではないでしょうか。そして、ちょっとした操作で簡単に意見を変えてしまう無定見な市民、という図式までもがそっくり・・・

こういう状態って、現実世界でもダレます。民主党政権に変わっても、目だった変化は無い。公務員は相変わらず高給とって、仕事といえば天下り先の確保と、わけの分からない会議をやっては時間つぶし。自衛隊が頑張っているのは、俺たちがいるからだ、といわんばかりで、復興をちらつかせては、だから増税なんだとそればかり。正直、日本の政治家や官僚にはなんの期待も抱けない。似てますね、国民そっちのけでパワーゲームに走る政治家と官僚・・・

ダレているのは小説ではなく、政治状況そのもの、佐藤に罪はございません。ともかく、これで一息。次の巻が出る2012年まで、ゆっくり既刊六冊を読み返して、ミラボーのことを偲んでください。目次を写しておけば下記の通り。

1 記念日
2 書名嘆願大作戦
3 フイヤン・クラブ
4 祖国の祭壇
5 罠
6 シャン・ドゥ・マルス
7 サン・トレノ街
8 デュプレイ家
9 再建の誓い
10 ピルニッツ宣言
11 最後の議会
12 立法議会の始まり
13 帰郷
14 パリへの手紙
15 故郷の人々
16 心の友
17 内閣改造
18 反戦論
19 迷い
20 珍客

データ的なことを列記すれば

装画 八木美穂子
装丁 松田行正+日向麻梨子
地図 金城秀明

初出誌 「小説すばる」2009年6月号~2009年11月号
単行本化にあたり、大幅に加筆・修正いたしました。  

です。

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紙の本

孤独な革命家ロベスピエールの苦闘を描く

2010/11/16 16:29

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る

シリーズ「小説フランス革命」の第6巻は、ヴァレンヌに脱走したルイ16世がパリに連れ戻されたあとの国民議会の迷走を描いています。

王の裏切りに激高する市民の怒りをよそにジャコバン・クラブの重鎮であるデュポール、ラメット、パルナーブの3人は、新たに議会右派のフイヤン派を結成して国王の罪を不問に付し、左派のロベスピエールたちと鋭く対決します。

そこでダントン、マラー、デムーラン、ラクロなどコルドリエ・クラブの支持者たちは、ヴァレンヌ事件を忘れるなという声明文を作成、その署名嘆願を求めてバスチーユからシャン・ド・マルスまで行進したのですが、フイヤン派の要請にこたえた国民衛兵隊司令官のラ・ファイエットがその平和的なデモを銃弾で圧殺したために、左右の対立はいっそう深まっていくのです。

1791年に自由平等博愛の憲法が制定され、議会がいったん解散されたためにロベスピエールは故郷のアラスに戻るのですが、そこで彼が見たものはジャコバン・クラブの地方組織の保守化と貴族が指導者を占める軍隊の脆弱性でした。このままでは革命は終わってしまう。大きな危機感に押されたロベスピエールはパリにとって返します。やはり革命の起爆力を持つのは首都の市民しかいなかったのです。

そんなロベスピエールの元を訪れたのは、フイヤン派のアントワーヌ・パルナーブ。ブルジョア左派から王党派に転向していた当時の最高権力者は、相次ぐ政争に嫌気がさしてか故郷ドーフィネに帰ると政敵のロベスピエールに告白するのですが、この気持ちはよく分かります。政治的活動への離反は、おのれの志操の揺らぎや迫りくる死や暴力への恐怖だけでなく、自分のどこかからやって来る心身の解体と第六感的警告の発動から引き起こされるのです。

政治から身を退いたはずのパルナーブは、1792年の8月10日事件に関連して国王一家とのつながりを追及され、翌73年11月に断頭台の露と消えるのですが、本巻でくわしく紹介されるロベスピエールの当時の姿はけっして独裁者や極左冒険主義者のそれではありません。この時点ではまだ共和制すら唱えず、ジロンド党が主導する国外との革命戦争にも時期尚早と慎重論を吐く、その自信のない中庸主義者ぶりが読者の興味をいたく惹くのです。

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