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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.7
- 出版社: 成文社
- サイズ:22cm/222p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-915730-81-8
紙の本
白系ロシア人とニッポン
世界大戦間に国を逃れ、他国に渡った亡命者=白系ロシア人。来日した彼らを現象的に調べながら、移住または亡命の時期によって分類。その特徴、相違点や類似点などを明らかにし、亡命...
白系ロシア人とニッポン
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商品説明
世界大戦間に国を逃れ、他国に渡った亡命者=白系ロシア人。来日した彼らを現象的に調べながら、移住または亡命の時期によって分類。その特徴、相違点や類似点などを明らかにし、亡命者個人のポートレートを描く。【「TRC MARC」の商品解説】
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書店員レビュー
「1920‐1940...
ジュンク堂書店三宮店さん
「1920‐1940年代の日本で白人といえば、それはイギリスやアメリカの出身ではなく、むしろ白系露人だった・・・」
本書は1917年の革命後に祖国を捨て日本に亡命したロシア人の足跡を調査したもの。
財産もなく身ひとつで来日し、無国籍者として多くの辛酸をなめながらも、中には異郷の地で成功を収めた者もいる。
元外交官から芸術家、文化人、企業家、モロゾフやゴンチャロフら神戸の洋菓子文化の祖、彼らの生涯や考え方、とりまく当時の日本の危うい環境や国際情勢まで。
ロシア出身日本在住の研究者による緻密なデータ調査からなる学術書である。脚色はなく、いわゆる歴史小説のような読みやすさはないが、一方豊富な写真が紹介され、それらとともに各章をたどれば、当時の日本、特に神戸の様子やそこにいた人々の生活や思いが浮かびあがってくる。物語を想像させる余地が読み手に与えられている。
今日神戸といえば異人館やスウィーツのイメージが強いが、国際都市としての固有の特色は薄まっているうように思う。その神戸が「海外からも手本とみなされる程評価が高かった」外国人居留地としてあった時代の姿を知り、とても興味深く読めた。
社会担当 I.Y
紙の本
ある代表について
2019/01/14 22:11
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「十月革命」後、日本がソ連を承認するまでロシアを代表する組織として認めていた駐日ロシア大使館を書いた本は多分、ないだろう。ソ連崩壊までニューヨークに存在していたエストニア領事館みたいなものだろうか。エストニアには亡命政府はあったが、ロシアにはキリル・ヴラジーミロヴィチ大公が臨時政府に忠誠を表明した過去があるにも関わらず「全ロシアのツァーリ」と称したけれど、白衛軍の敗北後、対抗政府はなかった。
ヴォルコゴーノフ将軍のトロツキー伝でトロツキーが書いたものの引用として東部戦線には労働者階級の義勇軍が出て来るが、この本に出て来る亡命者には、そういう部隊出身の人がいる。所謂「プロレタリアートと農民の政府」と詐称したソヴィエト政権の視点で「十月革命」と国内戦を書くには「都合が悪い」存在だろう。
この本にあるように1904年にロシアを出国しているから「革命」前の亡命者となるジノーヴィー・ペシュコフ将軍が戦後、駐日フランス代表として在任中に「革命」前の「古い友人」に頼まれて親ナチになったドイツ系ロシア人の元外交官をアメリカ合衆国に出国させた事が出て来る。普通ならばユダヤ人で、自由フランスに参加した人物が行う行為ではないだろう。ペシュコフは第1次世界大戦でフランス外人部隊に入隊して右腕を失った人物なのに、外人部隊ものの本では出て来ない。やはりスヴェルドロフの兄でゴーリキーの養子になったので、作家の父称と姓を名乗った人物だと、知っていても敬遠するのだろうか?ただ、この本でもフランスの保護国だったモロッコや国際連盟がフランスの委任統治領としたレバノンでの彼の任務を「外交官やスパイとして」とあるが、外人部隊の将校としての軍務ではないだろうか?「歴史写真のトリック」では彼が「ヴラジーミル・イリイッチ・レーニン」や養父ゴーリキーと一緒に映った写真からソ連時代に抹消した写真を紹介されているが、亡命者の「帰国」やソ連国籍の取得などを勧める任務を駐日ソ連代表部は担っていたというけれど、「存在しない人物」になっている駐日フランス代表とは、どう接していたのだろうか?それも知りたいものだ。