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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.7 16件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2010.8
  • 出版社: 河出書房新社
  • サイズ:20cm/506p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-309-20551-9

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紙の本

半分のぼった黄色い太陽

著者 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ (著),くぼた のぞみ (訳)

私たちが死んだとき世界は沈黙していた。数百万人の犠牲者が出たといわれるナイジェリアのビアフラ戦争。この内戦の悲劇を、スリリングなラブストーリーを軸に、心ゆさぶられる人間ド...

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半分のぼった黄色い太陽

税込 2,860 26pt

半分のぼった黄色い太陽

税込 2,640 24pt

半分のぼった黄色い太陽

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商品説明

私たちが死んだとき世界は沈黙していた。数百万人の犠牲者が出たといわれるナイジェリアのビアフラ戦争。この内戦の悲劇を、スリリングなラブストーリーを軸に、心ゆさぶられる人間ドラマとして描きだす。英語圏でいま最も注目されているナイジェリア作家の長編初邦訳。史上最年少でのオレンジ賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】

【オレンジ賞(2007年)】私たちが死んだとき世界は沈黙していた…。数百万人の犠牲者が出たといわれるナイジェリアのビアフラ戦争。この内戦の悲劇を、スリリングなラブストーリーを軸に、心ゆさぶる人間ドラマとして描き出す。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ

略歴
〈チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ〉1977年ナイジェリア生まれ。イエール大学でアフリカ学を修め、マッカーサー基金フェローシップを授与される。「半分のぼった黄色い太陽」でオレンジ賞を受賞。

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みんなのレビュー16件

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評価内訳

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紙の本

アフリカ文学を数多く訳してきた経歴を持つと同時に詩人でもある訳者の日本語は練達で、大変読みやすい。

2010/11/05 22:46

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る


 1960年代のナイジェリア。そこに暮らすエリート数学教師のオボニデ、その妻オランナ、その双子の姉妹カイネネ、カイネネの白人の恋人で作家志望のリチャード、そしてオボニデのもとへやってきた奉公少年ウグウ。彼ら5人は内戦の中で生まれたビアフラ共和国の“半分のぼった黄色い太陽”の国旗のもと、時代に翻弄されていく。

 朝日、読売、毎日、産経の各紙書評欄で取り上げられるほど話題となった、ナイジェリア出身の女性作家が書いた小説です。
 上下二段組みの上に500ページになんなんとする大部の著ですが全く臆することなく読むことができます。

 内戦はオボニデら主人公たちの玄関先に突然やってくるわけではありません。
 それはまずラジオの電波に乗ってやってくるのですが、つまりそれほど自分たちの生活とは縁遠いところで発生した事件としてまず伝わってくる程度です。内戦の危機感はまだ他人事のように切迫感はありません。
 むしろオボニデとオランナ、カイネネとリチャードという二組の男女の、まさに男と女の事件のほうが彼らにとっては日々の火急の用事なのです。戦争に比べれば些細に見えるこの事件は、当事者たちにとっては身を引きちぎられる痛みなのです。

 しかし内戦は容赦なくひたひたとゆっくり、確実に彼らの生活に忍び寄ってきて、やがて彼らの男と女の事件を蹴散らす勢いを帯びてきます。

 「ウグウは頭痛がした。なにもかも、すごいスピードで動いていた。彼は自分の人生を生きていなかった。人生が彼をのっとっていた。」(416頁)

 戦争の初期に人々が自国の勝利を薄弱な根拠に基づいて無邪気に確信していながら、気がついたときには踏ん張りどころを優に過ぎてしまって後戻りのきかない状態へと突っ走っている。戦争がその初期に見せるそんな巧妙さ、そして後期に人々を翻弄する制御不能さ加減をこの小説はじっくり時間をかけて巧みに描いていくのです。

 自分たちが始めたわけでもない戦争が、自分たちを当事者として断罪し切り裂いていく。その理不尽さを静かに訴える、大変優れた小説です。

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紙の本

力強い人生の物語

2024/02/21 16:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:もそ - この投稿者のレビュー一覧を見る

内戦時代のナイジェリアの話、なんて聞いたら読む気がしないだろう。

だがここには、ひとりの女性の凄まじい生き様がある。
戦争とか差別とか、そういう大枠を取っ払うと、
人生に次々に襲い掛かる困難や苦しみに立ち向かっていく物語が浮かび上がってくる。

主人公はずば抜けた素質、才能、エネルギーを持っているわけではない。
平凡なお嬢様なのだ。
その彼女が様々な経験をくぐりぬけていく中で、大きく変わっていく。
そこにこの物語の醍醐味がある。

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紙の本

小説家としての力量を示す

2023/12/27 15:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る

ビアフラ戦争を背景としたナイジェリアを舞台とした小説であるが、予備知識がなくとも堪能することができる。アディーチェの小説家としての力量を示す作品であろう。

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