紙の本
副知事としてやってきたことはわかるが,まとまりがない
2010/07/24 10:23
8人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
小泉首相時代に道路公団民営化で中心的やくわりをはたしてきた著者が,石原都知事に説得されて副知事になったいきさつから,参議院議員宿舎の建設をやめさせた話,羽田空港国際化や東京の地下鉄経営統合など,さまざまな話題がとりあげられている. 道路公団の話題もところどころ登場してくる.
副知事としていろいろ努力しているようすはわかるが,あまりまとまりのある本とはいえない. とくによくわからないのは,田中真紀子の税金物納にからむ電話に対応した話など,なぜこの本に書く必要があったのか? まとまりがなくて,作家が書いた本とはおもえない.
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とても美しい文章でかかれた文章。言葉の表現ひとつひとつが洗練されていて、荒っぽさがない。そんな言葉で経済成長が一巡した日本の取るべき道を示している。
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都庁2階の本屋でプッシュされていたので購入。帰りの新幹線で読了。要は読みやすく、面白かった。
都の現状、向かおうとしている方向が解りとてもよかった。
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猪瀬さんってTVで見るとなんて感じの悪い人なんだろうと思うけど、書籍になるとなんか良い人に感じます。
故に本を読むほうが彼がやってきたことやりたいことが良く理解できます。やはり作家さんなのですね。
東京のため日本にために頑張って頂きたいと想います。
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書かれている内容は、「水ビジネス」や「緑」、「都市生活モデル」、「ジャパン・パッシングの危機(空港、港)」、「環境」、「高速道路」などなど。どれも内容的に面白いです。東京や日本の将来に希望を持てるものでもあり、悲観もしうるものでもある。この辺りの様子を現在行政を動かしている猪瀬さんがとっても丁寧に記述されています。猪瀬さんが東京という街、日本という国について、真面目に考えていることが分かります。
東京に住んでいる人も、それ以外の都市部に住んでいる人も、地方に住んでいる人も、この本を通じて自分の住む街について考えると面白いと思います。公務員も、公務員になりたい人も、政治家も、政治家になりたい人も読んでおいて損はないと思います。
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もの書きとして石原都政を支え続ける猪瀬副知事が、普段見えていない都庁でのやり取りを分かりやすく教えてくれる。
モノを書く事は疑うこと、をモットーに行政に関わり、良くない部分をズバリ指摘してくれる副知事がいたら、地方行政は大きく変えることができるだろう。全国的には知事ばかり目立ってしまうが、頑張っている副知事がいるのは東京だけではないだろう。そう考えると地方の行政にも少し興味を持って注目してみたいと思うようになった。
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河野太郎さんの本に続いての政治の世界の本ですが、
こちらもとても面白かったです。
公的な仕事なため、登場人物がわかりやすかったり(石原都知事、鳩山首相など)、
何をしているのかおおっぴらに書いてあったりして
その変が民間企業の方が書く本とは違い情報が新鮮なので
面白いのだと思いました。
また新聞に出ていることであっても、新聞を読んでいてはあまり伝わってこないことがわかり、面白かったです。
たとえば、
・東京オリンピック開催
であれば、「公共事業のようにイベントを起こして、経済を活性化させる」
のが目的かと思っていたら、そうではなく、
日本が遅れている環境ビジネスの分野を世界に売り出すのが目的であったり、
・太陽電池への補助金
であれば世界に売り出していく産業を育てるというだけでなく、節電意識の向上、電力の供給源の拡充、内需の拡大、メーカーや工務店の雇用の拡大などのメリットも考えている。
というのが新しい発見でした。
また石原さんが自分よりしっかりと運動をしていることに驚かされました。
エネルギーの源は体の管理からのようです。
(以下抜粋)
(石原都知事との会談で)
石原
「いま1000メートル、泳いできたところ。ニューオータニのプールは15メートルしかないから、33往復しないといけないんだよ。」
33往復×15メートルで1000メートルになる。計算は合っている。74歳で1000メートルを泳ぐ。偉いなあと感心していた。
新書は読みやすいので、また政治家の本を見かけたら読んでみたいと思います。
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ツイッターでの情報から買ってみた本。さらっと読めた。
なんにせよ、業界の論理にとらわれないことは大切。
東京都と他の道府県はまた状況が違いそうだなぁ。2010/8
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水道水が飲める国は世界で11カ国。またその中でも全国で飲用可能なのはスイス、フランス、ニュージーランド、日本だけである。
東京の副知事を務めている猪瀬さんが、東京の取り組みや問題点をわかりやすく伝えている。役人、とくに重役なんて毎日出勤して新聞を読むのが仕事みたいなイメージがあった僕には(←偏見すぎる)、東京の副知事はこんなに幅広く大きな取り組みを行っていたのかと衝撃をうけた。また東京はこんなに多くの分野でこんなに面白い取り組みをしていたんだ!と、行政に対する興味も湧いてきた。大変おもしろい本だと思う。
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概論
作家で東京都副知事の猪瀬氏の本。たった就任三年で、水ビジネスの世界進出、都職員への言語技術教育をはじめ、多数の改革を実行している。
感想
twitterでの評判が良いとは言えないし、そもそも作家に政治ができるのか?と思っていたが、本書を読み、関係ないことが分かった。
特に猪瀬氏の場合は、(データを駆使し)緻密に歴史小説を書いているようで(猪瀬氏の本はこれ以外読んだ事がない。昭和16年夏の敗戦は読む予定)、データを掘り起こし、分析し、仮説を立て、ストーリーを構築する能力があれば、政治は十分できるのかなと感じた。むしろ、この能力があれば政治でもビジネスでも、何でもできるのであろう。
本書では、言語技術教育が印象に残った、。たしかに日本人は語論が下手といわれるし、議論の”型”みたいな概念は持っていないと思う。
余談だが、猪瀬氏が東京都の高校は日本史を必修にしたそうである。これには共感できる。
メモ
・黒舟来航は1853年、尊王攘夷から明治維新。近代化はおよそ150年前から始まった。時間間隔。
・相手の意見に反論する前に、どうしてそう言えるのか?を必ず聞かなければいけない。相手の言っていることが分からないのだから、間違っていると言うのではなく、分からないから教えてくれが筋。
・議事録を取っていると、交渉が相手に有利に進んでいくのが手に取るように分かった。日本には議論の組み立てや論理展開の概念が欠如していた。
・ワーキングプアが大量に生まれたのはバブル崩壊後であって、小泉氏の構造改革路線のみによって発生したのではない。貧困率は95年から04の10年で倍化している。
・羽田の第四滑走路により、年間発着回数は30万から41万に増える。成田は22万。
2010年10月29日 読了61(54)
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都市の効率化と健全化を図る施策は、中国の各都市でも役に立つと感じました。こういったソフト面のノウハウは、国外に発信していくことで、日本のプレゼンスを維持していくことができるのではないでしょうか。
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非常に興味深く読めた。
水道技術の海外進出・地下鉄の統合など既成概念にとらわれない施策の提案に感銘を受けた。
東京の役割である先進性をあらためて感じました。
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圧巻。文章が美しくて、つい引き込まれる。単純に、面白い。
短くてわかりやすい言葉で力強く主張する。
長く難解な言葉でごまかしたり、言い訳したり、せずに。
刺激される本。読んでよかった。
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話があちこちに飛んであまり一貫性を感じないが、それぞれの内容は内部のトップにいる人、物書きの感性を持つ人の目線が面白い。
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正直なところ、メディアから伝わってくる猪瀬氏の言動から自分と肌の合わない方ではないかと思い、氏の本を手に取ったことがなかった。直接的な関係のないまったく知らない方のイメージを植え付けてしまうメディアは本当に恐ろしいものだ。
しかし、ツイッターで知った本書を思わずてにとってみたくなった。「東京の副知事になってみたら」-外からはいいってきた人が公務員の世界をどのように映っているのか、考えているのか。同じように、「外者」のワタシには、タイトルからそそるものがあった。
本書を読んで思ったことは、「外者」の感覚は保ち続けよう、という思いが改めて強く思った。公務員と言う世界がどのように見られているのか。まちづくりの大きな潮流・トレンド(マクロ的視点)と住民目線(ミクロ的視点)を常に意識してみていないといけないように思う。高齢化社会への新たな対応、エコといった現代社会の抱える課題に対して地方自治体としてどのように取組めるのか。前例踏襲では取組めない課題に対して、発想を変えないといけない。高齢者対策としての「ケアつき賃貸住宅」の取り組みなどは新しい発想で、ここから発信していくんだという意思が明確に示されている。それくらい、新しいことがたくさんやれる仕事場が役所にあるという意識を改めて持てた。「役所は縦割り」と呼ばれているが、ワタシ自身、いろいろな仕事を効率的にこなすための「役割分担」を明確にしているいう発送に切り替えている。その「役割分担」をベースラインとしながら、何ができるのか、何がやれるのかという意識を持っていくことが求められているのだと思う。
そこは「仕事」として捉えらにくい部分だと思う。それを勤務時間外にしようとすると、「時間外手当」の話しがついて廻る。本書でも、東京都がはじめた緑の募金事業の話しが書かれているが、「東京にもっと緑を増やしたい」「もっと生物の住める環境を作り出したい」と仕事や日常生活の場面から思うような職員、個人として、自分としてのミッションを掲げて、どんどん社会活動をやっていくべきだと思う。そこには、自分なりの「思い」で動く人に対して、「勤務」という形で守る必要はない。そういった自発的な姿こそ、「ああ、役所は変わったね」と地域の皆さんから思われるところではないだろうか。