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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.7
- 出版社: マガジンハウス
- サイズ:19cm/295p 図版16p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8387-2103-0
読割 50
紙の本
小惑星探査機はやぶさの大冒険 星のかけらを拾って地球に戻るまで、60億キロを、7年間かけて旅をした惑星探査機の運命。
著者 山根 一眞 (著)
2010年6月13日、7年間にわたる大宇宙航海をまっとうして地球に戻ってきた小惑星探査機「はやぶさ」。その全プロセスにおいて綿密な取材を続けてきた著者が、打ち上げから地球...
小惑星探査機はやぶさの大冒険 星のかけらを拾って地球に戻るまで、60億キロを、7年間かけて旅をした惑星探査機の運命。
小惑星探査機 はやぶさの大冒険BASIC
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商品説明
2010年6月13日、7年間にわたる大宇宙航海をまっとうして地球に戻ってきた小惑星探査機「はやぶさ」。その全プロセスにおいて綿密な取材を続けてきた著者が、打ち上げから地球帰還までの試練に満ちた日々を語る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
山根 一眞
- 略歴
- 〈山根一眞〉1947年東京都生まれ。獨協大学外国語学部ドイツ語学科卒業。同大学経済学部特任教授。ノンフィクション作家。宇宙航空研究開発機構嘱託等を務める。著書に「賢者のデジタル」など。
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書店員レビュー
山根一眞といえば「...
ジュンク堂書店大阪本店さん
山根一眞といえば「メタルカラーの時代」で一世を風靡したサイエンスライターだったが、彼ならあの「はやぶさ」フィーバーをどう扱っているんだろうか。…。ん?アンタ、ホントにジャーナリストのはしくれか。ただのファンじゃないの。
的川泰宣と対談するのは至極当然というか、王道を行っている。開発者との対談もまあこんなもんだろう。イオンエンジンってすごいんだなあ。さらに読み進めると、だんだん文章のテンションが変わってくる。開発者が「そうまでして君は」なんて思い入れたっぷりの一文をHPに載せるのもアリだろう。しかし、「まったく何というやつなんだ」と感嘆し、「君は最後の最後まで大したやつだった」と文章をしめる山根にジャーナリストよりもファンへの擦り寄りが感じられて仕方ない。「感動をありがとう!」って奴ですね。
「こんなこともあろうかと」というヤマトの真田工場長ばりのセリフといい、演出過多で食傷気味ではあるが図版は見やすい。立花隆あたりが書くともう少し冷静でいいんだろうけど。
大阪本店 理工担当 D
紙の本
7年前の打ち上げから追い続けた、山根一眞「はやぶさの大冒険」。
2010/09/08 17:19
12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクー - この投稿者のレビュー一覧を見る
山根一眞さんのこの本は、はやぶさのあの感動的な帰還からそれほど
間を置かずに発売された。それもそのはず、山根さんは7年前の打ち上
げの時から取材をスタートさせ、ずっとフォローしていたのだ。ほとん
どの日本人が興味を持っていなかった打ち上げにもちゃんと立ち会って
いる。はやぶさ人気で関連の本も出ているが後追いじゃない取材はさす
が山根さん、これははやぶさを7年間真摯に追い続けた詳細な記録だ。
はやぶさについては僕自身、帰還が近づいてからいろいろ知ったくち
で、まったくのにわかファンである。知らないことも多い。実はこの本
でも最初から激しく驚かされる。長さ535mしかないイトカワの公転速
度は秒速30キロ、ハンマー投げのハンマーを投げ出す直前の速度が秒速
30mなので、その1000倍の速さで動いてるイトカワにはやぶさを着地
させなくてはならない。そのためにはやぶさは、2年間かけてイトカワ
と同じ速度になるよう(そうすれば止まっているのと同じだから)加速
し続け(!!!)飛んでいたのだ。う〜む、そうだったのか。「はやぶ
さがイトカワをピタリとらえるのは、東京から2万キロ離れたブラジル
のサンパウロの空を飛んでいる体長5ミリの虫に、弾丸を命中させるよ
うなもの」というのだから本当にスゴい。
こんな話で度肝を抜かれ、さらに、何度ものトラブル、行方不明の日
々など知ってることや知らないことをいろいろと読んでいるうちに、あ
〜はやぶさ、きみは本当に良く戻って来たなぁ、と改めて感嘆してしま
った。山根さんは、トラブルなどその折々にスタッフにインタビューを
しているので、その時の状況や問題点がわかりやすく、いつの間にかは
やぶさと一緒に大冒険をしてる気分になってしまう。そして、最後の地
球帰還、作者自身、豪州まで足を運んで書いているのでこれは本当に感
動的。またまた涙が出そうになった。それにしても、大冒険を支えた日
本の技術者たちの技術力、応用力、危機管理能力、大胆な決断は本当に
素晴らしい。これを読めばそのことがはっきりとわかる。最後にひと言
付け加えれば、もし、カプセル内の微粒子がイトカワのものでなくても、
イオンエンジンの長期に渡る運用などこのプロジェクトは世界中から大
きな大きな称賛を受けている。本当に世界に誇る大冒険だったのだ。
ブログ「声が聞こえたら、きっと探しに行くから」より
紙の本
「はやぶさ」の打ち上げ前からの7年間を追った迫真の報告
2011/01/23 14:56
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る
小惑星「イトカワ」への往復60億キロ7年間の旅を終えて、昨年6月13日に地球に帰還し、「イトカワ」で採取した試料が入っている可能性がある「カプセル」を残して大気圏で燃え尽きた、小惑星探査機「はやぶさ」。本書はその打ち上げ前から帰還後までを、ノンフィクション作家の著者が多くの関係者の取材を基に記録したものだ。
「素晴らしい」の一言に尽きる。何がかと言うと「はやぶさ」のプロジェクトに関わった、川口淳一郎プロジェクトマネージャ他の技術者・スタッフの皆さんが、だ。何という技術力、何という創意工夫、そして何という粘り強さだろう。望んでも手に入るものではないと思う。
そして、この記録を7年前から取材を続けて、本書を著した著者にもありがとうと言いたい。私など、7年間何も知らないでいたのに、最後になってチャッカリと感動だけを分けていただいて申し訳ないぐらいだ。まぁ「はやぶさ」をテーマにした書籍に出版が相次いでいることを思えば、チャッカリしているのは私だけでないようだが。
実は「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」というブルーレイの映像を以前に見たことがあり、そこでは「はやぶさ」のことを「彼」と擬人化して呼んでいた。私は、それに少なからず違和感を抱いていた。感傷的にすぎる、と。しかし、本書を読んで「はやぶさ」を「彼」と呼ぶ気持ちがよく分かった。
度重なる不調はもちろん、連絡が全く途絶えたことさえある。その度に何億キロも離れた「はやぶさ」に地球から呼びかける。それ応えて途切れ途切れに信号が返ってくる様子は、正に「意思をもった「はやぶさ」が答えている」としか思えない。
そして、イオンエンジンが、リアクションホイールが、1つずつ故障し、復路ではメモリやDHUという頭脳にあたる部分までが、崩れるように機能を低下させる。満身創痍で地球を目指した「はやぶさ」を知ってなお特別な感情を持たない人は少ないだろう。
紙の本
どん底からの逆転劇の感動を
2011/11/19 13:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:朝光 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「はやぶさ」の持ち帰ったイトカワのサンプルは、
人類の宇宙に対する知識に新たな一歩を与えて
くれるにちがいない。
しかし、この「はやぶさ」プロジェクトの醍醐味は
ふりかかる幾多の困難により落とされたどん底から、
探査機と地球の管制チームとが一体となって逆転し
てゆくドラマにある。
冷静に考えると、色々なトラブルを引き起こしてし
まった設計の不備を、どうフォローしたかという話
しではあるが、逆転劇の中に人々の知恵と決断が詰
まっている。
「はやぶさ」を擬人化して表現する人もいるが、ま
さに「はやぶさ」はアスリートで、それを支える
監督とコーチが管制チームという構図となる。
科学に詳しく無い人でも、本書は山根さんのあたた
かく、詳細かつ易しい記述で、あたかも自分が管制
チームの一員であるかの様な感動を得られると思う。
新聞やニュース報道とは一味違うドラマとしてお薦
めの一冊である。