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- カテゴリ:中学生 高校生
- 発行年月:2010.3
- 出版社: 理論社
- サイズ:19cm/224p
- 利用対象:中学生 高校生
- ISBN:978-4-652-07852-5
紙の本
より良く死ぬ日のために (よりみちパン!セ)
著者 井上 治代 (著),100%ORANGE (装画・挿画)
死ぬ日まで、あと何日? 人がより良く生きるためにある「死」という営み。いつかかならず訪れる「その日」の前に学んでおきたい、葬式とお墓のことをやさしく語る。【「TRC MA...
より良く死ぬ日のために (よりみちパン!セ)
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商品説明
死ぬ日まで、あと何日? 人がより良く生きるためにある「死」という営み。いつかかならず訪れる「その日」の前に学んでおきたい、葬式とお墓のことをやさしく語る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
井上 治代
- 略歴
- 〈井上治代〉東洋大学ライフデザイン学部教員。社会学博士。ノンフィクション作家。NPO法人エンディングセンター代表。著書に「現代お墓事情」「いま葬儀・お墓が変わる」「最期まで自分らしく」など。
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紙の本
自分自身に、いつ死が訪れるかなんて誰にもわからない。遺された家族がより良く生きていくための“準備”をしておきたいと思えた。
2010/06/29 12:26
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:めだかの兄弟 - この投稿者のレビュー一覧を見る
“死”と“墓”について、この頃よく考えるようになった。核家族の我が家には、墓が無い。さらに、これといった、宗教に帰依しているわけでもない。そうすると、どうなるのか。本書では、死、葬式、お墓などに関する“事務的手続き”の疑問を解決へと導きつつ、「より良く死ぬために、より良く生きること。より良く生きることで、より良い死を迎えること」の意義を、著者自身の体験を交えながら、中学生レベルでも理解できるように噛み砕いて、教えてくれる。
【第1章 葬式とお墓には、ナゾがいっぱい:死んだら人はどこへ行くの? など】
【第2章 私たちの「死」のかたち:「死」をめぐるミステリーなど】
【第3章 死の味のする、生の幸福:他人が「喪主」となる時代など】
《死んだら、どうして「名前」が変わるの?》。仏教式の葬儀では、「戒名」(○○院△△□□居士・・・)といい、浄土真宗、日蓮宗では「法名」「法号」と呼ばれるものが授けられる。では、私は仏教徒なのだろうか? 「三百年以上前、日本人のほぼ全員が仏教徒になりました。(中略)「戒名がつく」というのは結果的に「仏教徒になる」ことを意味するのです」。ようするに、「戒名を授かる」=「仏教徒になる」ということなのだ。だから、キリスト教や神道、はたまたイスラムの信者には当然「戒名」はつかない。
どの宗教であっても(無宗教でも)、“死後の行き先=墓”は必要だが、現在では、結婚しない単身者の増加、離婚率の上昇、少子化で、「血縁による関係」だけでは「墓」を担いきれなくなっているという。そこで、< 夫婦ふたりだけの墓。自分ひとり用の個人墓。木の下に眠る樹木葬、継承を前提としない非継承墓、子どもではなく寺に供養を頼む永代供養墓。家族ではなく、縁あって集まった人たちの集合墓・合祀墓、両家墓のような、単系ではない双方化された墓 >、など様々な選択肢が考えられるようになり、実行されているようだ。うーん・・・本書で始めて知ることばかりのなかでも、「樹木葬」に心惹かれる。先祖代々の墓を持たない我が家は、この本を子どもたちにも読んでもらい、家族で勉強あるのみ。幸い、本書は全てふりがなつき。
数々の衝撃を受けたなか、「死後の結婚」と「死後離婚」もあるということ。さまざまな死後のかたちと選択肢が出現されていることに、最初から最後まで驚きの連続であった。
なんの準備もしなければ、「死後は自分の思い描くようにはなりません」。その通りである。