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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.5
- 出版社: メディアファクトリー
- レーベル: MF文庫J
- サイズ:15cm/262p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8401-3299-2
読割 50
紙の本
みにくいあひるの恋 3 ロボットは待ちくたびれた (MF文庫J)
著者 日日日 (著)
『夏学』の後半、映研に所属する茜子と吟たちは、オリジナル映画をつくることになった。かつて閏高校で起きた事件をもとにした恋の話で、撮影にはあひるや陀衣も参加することに。部長...
みにくいあひるの恋 3 ロボットは待ちくたびれた (MF文庫J)
みにくいあひるの恋 3 ロボットは待ちくたびれた
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商品説明
『夏学』の後半、映研に所属する茜子と吟たちは、オリジナル映画をつくることになった。かつて閏高校で起きた事件をもとにした恋の話で、撮影にはあひるや陀衣も参加することに。部長の黄梨花の主導のもと、夏学中の特別顧問としてアオイという謎めいた人物が見守るなか、映画づくりはスタートするが…。陀衣に振られても諦めきれないあひる、あひると茜子の間で揺れる陀衣、不安を隠せない茜子、兄とうまくいかない吟、吟を大切に思いつつ恋愛に憧れる風太、風太に想いをよせる黄梨花—それぞれの思いが絡みあう先、訪れるのは…?純粋で不器用な恋の物語、第3弾。【「BOOK」データベースの商品解説】
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紙の本
より悶々と混迷を極めた果てに幸せはあるのか
2010/05/31 20:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
前巻以上に三角関係の修羅場と本シリーズにおける「恋とは何ぞや?」が鬱々と描かれた第3巻である。結果的に二股状態な蛇衣の行動は常に「あっちが立てばこっちが立たず」になっており実にもどかしい。悪気は無く、片方に対してピュアに誠実であればあるほど他方を傷つけてしまう悪循環が今回も続き、宜しくない方向に関係がステップUPしている。こうしたすれ違いや行き違いが改善されないまま次巻へ持ち越されるのは何とも重苦しい。そして、今回は三角関係がもう1つ描かれている。ゲストヒロインの映研副部長【雷門黄梨花】と風太、そして吟である。また、この黄梨花は前巻の『人魚の肉』と対を成す『恋の病』の解決への象徴的存在としても描かれている。またしても人の道に反した、実にやるせない“治療”の方法に気が重くなるが、同時に『恋人』と『兄妹(姉弟)』の垣根についての根本的な疑問が提示されているのが印象的でもあった。どんな形にせよ人を恋したら一緒なのでは?という気になって思考がぐるぐるしてしまう。謎の人物【獅子座アオイ】の登場とその正体、そしてあひるのかなりヤバめなピンチがさらに重くのしかかる引きとなっており、結びに添えられた「BAD END...?」の「?」が取れてしまわないかとそわそわしてしまう。黄梨花のクライマックスは物静かながら劇的でもあり、落涙を禁じ得ないものでもあったが、こんな哀しい涙は流したくないなぁ、という切なさが満載でもあった。今回もまた重く暗く切なく哀しい展開である。しかし、冷静に見てみれば、「あひる×蛇衣×茜子」、「黄梨花×風太×吟」の物語が縦横に展開されている訳で、各々の思惑が交錯しながらくっついたり離れたりするドラマがしっかり描かれていたことになり、これに「茜子×音忠」が絡んでくる?という伏線的要素の行方が全く以て持ち越されているのが何とも意地悪だったりするのである。