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商品説明
中国の台頭を受けて、華人社会を内に抱え込んだアジアの国ぐにはいかに変容していくのか。世界最大規模の華人社会を抱えるインドネシアを舞台に、21世紀の最重要テーマを分析する。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- 第1章 なぜチナ問題なのか
- はじめに 壁にかかった写真
- 第1節 インドネシア国家にとっての華人
- 第2節 「チナ」とは
- 第3節 ステレオタイプとスケープゴート
- 第4節 本書の課題
- 第2章 チナ問題の誕生
- はじめに
- 第1節 9.30事件
- 第2節 スカルノ政権の失敗
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著者/著名人のレビュー
スカルノ政権末期、き...
ジュンク堂
スカルノ政権末期、きわめて友好なものであったインドネシアと中国の関係は、1966年に始まった文化大革命を契機として、一変する。それは、インドネシアではスハルト長期政権の端緒と時を同じくし、同時に中国における華僑・華人の位置づけも一変する。近代中国の建設に寄与する者と称賛される存在から、資本家階級と関係の深い者として、厳しい批判の対象と変わったのである。そしてインドネシアにおける華人は、中国人の政治的・社会的影響力は排除したいが、その経済力は国家建設に活用したいという、スハルトの相反する思惑に翻弄され続ける。
1990年代、対中国国交回復後も、いわゆるチナ問題は政治的安定を脅かす種から、経済的不平等の源泉としてへと転換し、華人企業家は、国内投資をすすめようとすれば不公正な独占の強化とみなされ、激しい経済格差の是正要求にさらされ、他方では海外投資を行えば富を吸い出す「非国民」のレッテルをはられ、板ばさみの状況が形成される。
「国境」も「民族」も、歴史的偶然に纏われながら恣意的に「実体」化されたものである。そうした「実体」に翻弄された人びとが、ここにもいる。