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前作にも増してガッカリ感ばかりが残るのみ。
筆者の判断基準は男子シングルと女子シングルとではまるで異なるようですね。
男子シングルに関して北米勢についてのダークな部分には触れられるのに(それでもジョニーの件については甘いと感じますが)、女子になると途端にトーンダウン。
新採点システムは過去の実績にとらわれずに選手のそのときの演技の善し悪しで点数がつけられる、と男子シングルの項で述べているにもかかわらず、女子シングルになると「過去に高いレベルで安定した演技を一定期間見せてきた選手だけが「この選手になら思い切り高い点を出しても大丈夫」というジャッジの信頼を得ることができる」などと書いてしまう。
バンクーバー五輪でプルシェンコが4+3を決めたのに勝てなかったことに関しては疑問を呈しているのに、女子で唯一3アクセルを跳んだ(さらにフリーではコンビネーションにまでした)浅田さんが、いくら難しい種類のジャンプを飛ぶとはいえ歴史上に名を残すほどの高難度ジャンプというわけでもない演技構成の選手に負けてしまうことについては「3アクセルの評価が低いのではという声も出た。(中略)この評価が適正なのかどうかは、これからISUが吟味しなくてはならないことだ。」で終わり。
正直「何それ?」ですよ。
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前半部が特に面白い!名古屋で強い選手が育つ理由、裏金事件で連盟を追われた関係者の話などはこの本でしか読めない内容。
後半の五輪関係は「ワールドフィギュアスケート」で既出のものもあったけれど、川口悠子さんの話はファンなら必読!
田村明子さんの本は何冊か読んでいるのですが、海外のメディアの動きや関係者へのインタビューなど英語が堪能な著者ならではの情報が盛り込まれていて、いつも中身が濃いです。なおかつ、ご自分の意見を持ちながらもおしつけがましくなく書く、その筆力は素晴らしいと思います。
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浅田真央、高橋大輔、安藤美姫、織田信成・・・史上最強の彼らが戦った語り継がれるバンクーバー決戦。大輔が見せた本物のアスリート魂とは?真央vsヨナ、何が勝負を分けたのか?彼らにとっての「パーフェクトプログラム」とは?
全体的には非常に綿密な文章で満足。前著なども読了した上で読むと理解も深まると感じました。難点をあげるとすれば、ワールド・フィギュアスケートのコラムとかなりかぶっていた部分があったこと、日本人選手や男子シングルが中心で女子シングルはわりとあっさりだったこと。五輪でファンが増える(もしくは批判的な意見を持つ人ができる)とすれば、多分女子シングルからじゃないかなと思うので、そこは詳しく論じて欲しかったかも。私自身は男子シングル派だからいいけど。ペアの川口選手のスロウ4回転の件は疑問を感じていたのもあって、読み応えがありました。
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五輪が始まる前から五輪が終わってまで、かなりのスピードで書き上げられている。
広く読んでもらって欲しいと思う一冊。
ネットをみていると、本当にフィギュアスケートが嫌いになりそうになってしまって、疲れるシーズンだった。
一般のブログの人に「なんでこんな採点になるのか解説しろ」という論調を持ちかける人、試合を楽しんでいる人に「フィギュアスケートは死んだ」と言う人がちらほらいて、本当にうんざりした。とくに後者に関しては、フィギュアスケーター全員に対しての侮辱にほかならないと感じる。
とはいえ、北米主催の冬季五輪はしばらくいいやって気分(苦笑)
本書で取り上げられている音楽の不手際に関しては、カナダは色々勘ぐられても仕方がないと思う。ラウラもFSで音楽が途中からスタートするということがあった。
カナダは言わずと知れたフィギュアスケート大国で、試合もたくさん開催されているわけだから、試合運営に馴れていないってことはないはず。それなのに、ああいう音楽ミスがあった(ああいうミスは1回あっただけで十分にビックリする事柄)のはね・・・・・・
不正はなかったと思う。
でも、メールの件や色々、不正ではないけども、流れというのがあったのだろうな、と本書を読んで感じた(し、田村さんもそれについて書いている)。
そして、「記名記事を書ける人の強さ」を感じた。ネットだと偉そうに講釈たれたところで、それは匿名のものだから発言に責任を取る、という覚悟を感じることは難しい。匿名の良さはもちろんあるけれども、こうした”強い”本を読むと、覚悟している人(しかもそれを特別なことではなく、恒常的なこととして身につけている人)の揺らぎのなさにほれぼれとしてしまう。
いずれにせよ、よい本。オススメ。
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見つけたときにプログラミングの本かと思ったらフィギュアスケートの本だったけど、面白そうだから借りて読んでみた本。
フィギュアスケート業界のバンクーバーオリンピックまでの道のりを追った本。これまでは、浅田真央選手に近い人の本しか読んでいませんでしたが、業界の全体について書かれた本ははじめて読みました。
続きは、こちら。
http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/2686039.html
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主にバンクーバー五輪に出場する選手の、
スケートへの想い、競技への想い、五輪への想いを、取材内容を中心に綴られたもの。
5輪直後が一番本が売れると踏んで、バンクーバー五輪の後。世界選手権の前にこの本を出版したのだろうが、、、できれば2010年世界選手権についても述べてほしかった。。。
男子シングルについては、4回転論争の話や、欧州選手権の様子も書かれていて、ためになった。
個人的には、4回転は推進されたほうがいいと思う派。
採点競技とはいえ、「競技」といわれるからには、誰もできない、高い技術を試合で見せられた者が勝者になるべきたと思う。そりゃ、大技はできたけど他はボロボロというのはダメというのはもちろんわかる。でも、「全体をまとめた者が勝ち」というのは、オリンピックや普段TVで放映されるスポーツ競技としては魅力的ではない。無難にまとめるなんて、そんなのは資格試験や受験なので充分だ。
女子シングルについては、正直、比較的あっさり無難に書かれている。マスコミフィルターがかかっているのだろうか。
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とても興味深く読んだ。
五輪での男子シングルにまつわるあれこれや川口選手のことなど、推測なども交えながらではあるがとても公平に綴られていると思う。
女子シングルに関しては、とてもあっさりとした記述に留まっているが、あれ以上書きようがないのではないかとも思える。ヒステリックにわめき散らす両国の一部のファンとマスコミには本当に辟易するが、何をどう書いたところで憶測の域を出ない気もする。
穿った見方をすれば、「男子にこれだけの疑惑があるのだから、女子の方も察してください」と言っているように受け取れないこともないが。
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日本フィギュア界の動き。 音楽の影響とカナダの妨害。
フィギュアスケートの採点におけるジャッジとテクニカルパネルの役割。 バンクーバー五輪に向けての各選手の戦略。浅田真央のこだわり。その他。
フィギュア界のことが、簡潔にまとめられている。 男子の4回転論争が興味の中心。
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田村さんのフィギュア本をもっと出してほしいな。
巷で悪評高い天野君の話も載ってる。北米のろくでもなしさは、とても興味深い。
前半はバンクーバー前、後半はバンクーバー後ワールド前に描かれたもの。そのあとの世界選手権のジャッジにどういう文章を書いてくれるか、とても知りたい。
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バンクーバー五輪のフィギュアスケートにまつわる話が詰まった本。取り上げられているのは日本男女シングル代表、川口裕子、男女シングルメダリストがメイン。
ちょっと嬉しくなる裏話から少し黒い話まで述べられています。当時のことを思い出すのには良い1冊。
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五輪に挑む世界のトップスケーターたちの闘いの舞台裏を描くノンフィクション。選手たち、そして支える人々が、何を目指し、どう戦ってきたのかを追う。
主に、バンクーバー五輪に焦点を当てている。前半は五輪前に書き、後半は五輪後に短期間で書き上げているそうで、勢いがある。五輪前に書いた部分は、五輪の結果が出た後も特に手直しはしていないそうで、荒削りなのかもしれず、また緻密な分析というわけではないのだろうが、臨場感があっておもしろい。
歯切れのよい文章は、五輪前後にしかフィギュアを見ないような素人(自分を含め)にも読みやすい。
採点競技の難しさを改めて感じる。タイム差やゴールの数など、勝敗が一目でわかる競技にはない、判断の難しさがある。だが、本書のおかげで、採点が思っていたよりも感覚的ではなく、細かな基準に基づき、ポイントが加算されて個々の選手の点数となることがわかった。ジャッジの他にジャンプの回転数などをハイビジョンで確認する専門のテクニカルパネルがいるというのも本書で知った。
それでもなお、男子の4回転ジャンプにまつわる論争が本書でも取り上げられていた通り、誰しもが納得する「チャンピオン」を決めるのは至難の業だ。正当に判断する基準を決定するということは、大変な作業なのだ。
戦う相手はライバルたちではなく自分という第一線の選手たちのストイックさも興味深かった。浅田選手が「パーフェクトな」というのをよく聞くが、少女のような笑顔の影にある意志の強さを思うと、真央ちゃんと軽々しくは呼べないなぁ。
ちょっと傲岸な印象があったプルシェンコのイメージも少々変わりました。
フィギュアに詳しい人が読むと種々、異論のある点もあるのかもしれないが、素人が読むには読みやすく、フィギュアの知識もつき、おもしろい一冊。
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ソチ五輪を前に田村明子さんの著書を古い順に読んでみるの巻、第三弾。
既刊本はこれで全て読破。
次作は、1月末発売の本を待たねばならない。
バンクーバー直前に発行された『氷上の美しき戦士たち』が、
日本人も含めた10人の男子トップ選手の話が中心だったので、
この著作がフィギア関連本としては処女作となる『氷上の光と影』の続編という印象だった。
前作でも触れられていたが、五輪の度に発生する採点の不正疑惑はどうにかならないのだろうか。
実際に不正があったかどうかなんて誰にも分からないし、証拠を掴むことも難しいだろう。
一番被害を被っているのは、その結果何色のメダルを得たとしても、メダリストになれなかったとしても選手でしかない。
不正があったと疑えば疑うほど、選手自身が結果に満足できなくて苦しむだけという気がした。
とても切ない気持ちになったのは、小塚崇彦についての記述。
「これは、次のソチ五輪では間違いなく彼が来る。そう予感させる、すばらしい滑りだった。」(P.167)
このように筆者は書いている。
4年前、私も同じように感じた。
でも、そうはならなかった。
昨年末の全日本選手権では一悶着あったが、それ以前に小塚は2011年の世界選手権で銀メダルを獲って以来、際立った成績を残せていない。
自己ベストもその時の記録を未だ上回ることができず、伸び悩んでいる印象がある。
バンクーバーでは将来を期待させる演技を魅せただけに、とても残念だった。
この本が発行されてから採点基準も、4回転に対する考えも、有望選手も大きく変わった。
4回転の点数が見直され、DG判定が設けられたことで4回転はもはや“ハイリスク・ローリターン”ではなくなったし、男子はようやく本当の意味での4回転時代に突入した。
羽生結弦という、日本男子フィギア始まって以来の天才も出現した。
そして3年間世界選手権で負けなしのP.チャン。
彼女がバンクーバー五輪を経て大きく変わったフィギアをどう描くのか。
今から次回作が楽しみである。
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「日本フィギュアスケート史上最大の挑戦」って副タイトルだったけど、ちょっと前の本なので、バンクーバー五輪のお話でした。
全出場選手のなかで唯一SPとフリーで4回転+3回転を成功させ、大きなミスもなかったプル様が4回転を持たないライサチェックくんに敗れたこの大会。
SPとフリーで合わせて3回の3Aを決めるというオリンピック史上初の歴史的偉業を成し遂げた浅田真央ちゃんが、3Aを持たないキム・ヨナちゃんに敗れたこの大会。
まぁ、SPとフリーでともに3Lz+3Tを決めたのはヨナちゃんが初めてらしいから、その点は素直に評価するにしても…。
スポーツとしての未来を考えると採点方法を再考する時期に来ているのではないか…って書いてあったけど、4年経った今、それどころか…だよね。
競技前、ライサチェックくんの振付を担当したローリー・ニコルさんの親友でアメリカ出身のISUジャッジであるインマンさんが、名前はあいまいにしてあるけどプル様を貶めるような怪しいメールをジャッジとスケート関係者60名に送りつけたりとか、やっぱり裏でいろいろあるんだな~って思いました。
キレイにまとまっていて、バンクーバー五輪を振り返るのにとても良い1冊でした。
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プルシェンコ選手にはまり、ロシア及びスケート関連本漁り企画の第二弾。
バンクーバーオリンピック前後あたりのお話。四回転論争とかいろいろ。
この頃はまってたらなー、と思いつつ読了。
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羽生選手の存在って歴史を変えたのだな、と。。。
4回転をとりいれるか、無難に3回転でまとめて 勝利するかで賛否両論あったのに 4回転を取り入れつつ 完成度の高い滑りなわけで。。。
よって、バンクーバーまではあんなに問題になっていたのに
今は4回点+ミスのない演技をして選手が勝つ という事か。。。
本作品は日本選手も多く登場する、ということは
それだけ世界で戦える選手がいる ということで
凄いなぁ。。。
キムヨナ氏のフリー得点が150点を超える というのは
高すぎる、と聞いたことがあった。
今の女子シングルのグランプリシリーズ得点を見ていると
確かに ちょっと高いかな? とも思うが
今まで作者の作品を読んだので
ジャッジの難しさ
好成績を収めている選手には安心して高得点がつけられる
オリンピックという大舞台でミスなく圧巻の演技
とか色々な要素が絡んだのだろうなぁ。。。
と分析したり。
もちろん、一作者の見解なので賛否両論あるだろうけれど
フィギュアスケートの時代の移り変わりを知るには
本作者の本を一通り読むのも手である。