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青空のもと道は別れ (GA文庫 迷宮街クロニクル)
著者 林 亮介 (著)
第一層と第四層を結ぶゴンドラの設置。それにより探索者の利便性は格段に上がる「はず」だった。だが、設置工事は困難を極める。頼れる仲間に背を預け、その場を切り抜ければ明日があ...
青空のもと道は別れ (GA文庫 迷宮街クロニクル)
迷宮街クロニクル4 青空のもと 道は別れ
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商品説明
第一層と第四層を結ぶゴンドラの設置。それにより探索者の利便性は格段に上がる「はず」だった。だが、設置工事は困難を極める。頼れる仲間に背を預け、その場を切り抜ければ明日がある探索と異なり、工事では一般人の施工者と現場を長期間護り続けなければならない。一方、迷宮に潜む生物たちも、侵略者の行動を見過ごすことはなかった。手を携え、総力を挙げて探索者に牙を剥く怪物たち。迎え撃ち、その命を絶つ探索者も、ひとり、またひとりと怪物と同じ運命を辿ってゆく。別れ。その二文字を直視しながら、探索者は進み続ける。先にあるのは安らかな眠りか、それとも…。迷宮街が舞台の群像劇、常々完結。【「BOOK」データベースの商品解説】
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2010/03/20 21:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
商社の主導でゴンドラを設置して未探査区域への進出を推進することになり、ゴンドラ設置工事の護衛を探索者中心に行うことになった。自分たちに脅威を与える存在が大集団で押し寄せて来れば、洞穴に住んでいる生物たちは排除しようと攻めて来る。この結果、これまではチームごとに潜って狩りをするという性質の戦いが、工事現場の拠点防衛・資材輸送経路の確保のための戦いに切り替わった。このため、特定地点に大勢の敵味方が集結し、工事が完了するまで味方も退却できず、どれだけ犠牲がでても敵が引かないため、大規模な戦争状態となってしまう。
戦争を専門とする自衛隊は作業員の安全確保のため前線に出れない。探索者は少数の戦闘は得意だが、犠牲を前提として勝利を得る戦争は専門外だ。指揮官の優柔不断さなどの影響もあり、探索者は多くの犠牲を払うことになる。一方、人類の剣と呼ばれる超人たちにも彼らの政治的な事情などもあり、十分な力を発揮することが出来ない。状況を打開するための方策は…。
迷宮街の探索者たちはビジネスとして洞穴に潜るので、生き残ることが前提だ。自分達が得た経験を提供する代わりに、他者にも彼らの得た経験を知識化し共有することを要求する。このため、生存技術の世代交代が非常に早い。この性質は、人類の剣という一種の武芸者の秘密主義の対極にある。
これは、シェアウェアとファームウェアの違いみたいだなと思った。例えば、前者はLinuxで、後者はWindowsだ。後者はガチガチの特許に護られて他者が中身をうかがい知れないけれど、そこから得られる利益は独占できる。前者は多くの人が寄って集って様々な発想を加え使いやすくさせていくけれど、利益は得られない。どちらにも一長一短あって、どちらかに頼りすぎると、多様化しない生物のごとく、ウイルス一発で全滅、なんていうこともあり得る。
結局、何事も頼れば誰かが解決してくれる、という姿勢で臨むのは危険だということで。