「ひらめき力」の育て方 だれも思いつかない、だからビッグビジネスになる

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『はじめに－アマチュアは大胆に発想し，果敢に挑戦する』
・私の研究スタイルの特徴は，数年ごとに専門分野を変えるということです．一般的には一つの分野を深堀りするのが専門家のスタイルですが，私はそれでは満足ができないのです．

『1章　プロフェッショナル・アマチュアのすすめ－斬新な発想をする』
・アマチュアがやるべきことはただ一つ．すごく基本的なことなのに，みんなが見過ごしていたり，気づいていないポイントを見つけ出す－言い換えると「型破り」，つまり専門家の築いた「型」をやぶることです．
・いまは注目度は低いけれども，いずれ注目度が高くなるもの，つまり誰もまだ気付いていなくて将来有望なものを見つけるのがポイントです．
・「課題発見型」の大きな利点．製品が完成する頃には，そのテーマに関するほとんどの特許を網羅することになる．
・私の発明史を表に知ると，2つの開発テーマが同時に進行しているのがわかります．Aという本テーマをやりながら，次のBという第2のテーマをひそかに用意しておくのです．そうすると，一つのテーマが終わっても上司から「これをやって」と言われる隙がないのです．
・予兆を掴むには，常に最新の情報に触れておく必要があります．そのための投資は，惜しむべきではありません．
・私は，昔から，国内外の展示会をできるだけ見に行くようにしています．そこには，最新の製品が展示されており，とても刺激になります．体験ブースで新しい機能を楽しむこともできます．

『2章　ひらめきはリンクである－異種をつなげると大きなアイデアになる』

『3章　ひらめきを形にする－製品化してはじめて成功と言える』
・一つの目安として，35歳までに成功体験したかどうかが，その人物を見る際の基準になるように思います．35歳以前であれば，失敗も許されますが，それを越すと，急に周囲の目が厳しくなります．このあたりまでに成功の実績を残しておかないと，大きな仕事を任されるチャンスが回ってきません．

『4章　いい仕事にはかならず大きな壁が立ちはだかる－手振れ補正技術・完結編』

『5章　読もうと思えば5年先は読める－”交流”から斬新な発想が生まれる』
・3年後の世界を予想→5年後の世界を予想→課題が注目されているか？→課題の解決策を考える→解決策に先行特許があるか？→特許化の作業．
・異業種交流のような機会には，積極的に参加すべきだと思います．同業者よりは異業者，同国人より外国人，と他流試合は遠いほど，受ける刺激が大きいと思います．

『6章　世界を相手にする発想術－デジタルテレビ放送の必須技術の発明』
・当時の私は，若くパワーに溢れていたので，「どんな専門分野でも3ヶ月もあれば特許が書ける程度の基礎知識をマスターできる」と言っていたそうです．

『おわりに』
・自分が良いと思えるようなひらめきが起こったら，それが自分の専門分野でなくても，そのひらめきを大切にし，それに可能性があると信じるのなら，業務から外れていたとしても，追い続け，半生を賭けてでも実現してほしいと思います．

----------以下感想----------
自分の専門分野でひらめきによるイノベーションが起こせるか，
と考えたときに，「うーん…」と唸ってしまう．
現在の優先順位一番は，コスト．
二番は，品質（求められている水準に達するように管理する）．
すなわち，イノベーションは求められていない．

だからこそ，新たな価値を自分でひらめいてみよう．
ハードよりもソフトに目が移りがちな業界だけれども，
CMや広告で大々的に宣伝されるものはできないけれども，
潜在的に訴えるものはできるはず．

あと，お金を惜しまずにいろいろ試してみよう．
展示会も行ってみよう．

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パナソニックの技監の方の本。
デジカメの手ぶれ補正、地デジ方式、DVDのコピー対策機能とかかなり幅広い研究テーマを行ってきた。

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技術系は分解とかが好きでこういう道に来たはず→自分は必ずしもそうじゃないかも。最適化とかが好きかなあ。
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GM ケッタリングさん
課題発見型の研究者まで課題解決型の業務スタイルにはめこんでしまうのは良くない
展示会ではほんの少し先の未来が見られる
CPU二重化による省電力
技術史を学ぶ利点は自分の立ち位置を確認できること。
発明にコストの視点
発案者が最後まで面倒みないと新テーマはうまくいかない
新しい研究分野に取り組んだら３ヶ月以内に特許
３５歳までに成功体験したかどうかがその人物を見る基準
人間の能力の差はせいぜい３〜５倍だが意欲の差が１００倍の差を生む 日本電産永守社長

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創造は組み合わせであることを実体験から述べられていて、ジャックフォスター著「アイデアのヒント」、ジェームスWヤング著「アイデアのつくり方」を思い出しました。
創造の素材は、自分の経験・知識そのものであり、組み合わせ力「リンク力」は日々の訓練で鍛えることができるとのこと。

枕元にメモを置いていたり、一行発明ノートを作って発明を自分に課したり、技術者の仕事のあり方を具体的に述べられており参考になります。

ブレストを実施して3年後の課題を抽出し、試作を実施・体験する事で5年後を読み取る･･･ワイガヤとも異なるプロセスのようですがこの方法も興味があります。まず体感してしまうことが大事だと改めて気づかされます。

新しいことを行うから発明が生まれる。
常に発明者は「プロフェッショナルアマチュア」である。プロでもはじめはある分野で必ず知識の無い素人で、だからこそプロとしてその新たな分野で課題の発見から製品化まで成していく気概が必要だという考え方、そして実践されてきた具体的事例からは勇気を貰えます。

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パナソニックで数々の大型発明を実現してきた筆者のアイデア実現法。“アイデアの見つけ方”ではなく、“育て方”とタイトルにあるところがポイント。アイデア発想と技術の目利き（ひらめき）もさることながら、途中、いくつもの試練を切り抜けてきたあきらめない心と行動力が筆者の非凡なところ。

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異質なものをつなげると、だれもやってないような発見やら発明ができることを再確認。筆者の経験を例に説明してあり、説得力がある。