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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.2
- 出版社: 集広舎
- サイズ:21cm/316p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-904213-08-7
紙の本
中国新声代
著者 ふるまい よしこ (著)
女優、漫画家、ブロガー、企業家、経済学者、映画監督、ビデオクリエイターなど、「変わる中国」を代表する18人のインタビュー集。『論座』連載を中心に書籍化。【「TRC MAR...
中国新声代
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商品説明
女優、漫画家、ブロガー、企業家、経済学者、映画監督、ビデオクリエイターなど、「変わる中国」を代表する18人のインタビュー集。『論座』連載を中心に書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
王小峰 | 王小峰 述 | 17−31 |
---|---|---|
李銀河 | 李銀河 述 | 33−46 |
郎咸平 | 郎咸平 述 | 47−61 |
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紙の本
中国のオプティミストたち
2010/03/07 12:23
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯シリル - この投稿者のレビュー一覧を見る
言論への検閲や規制の厳しい中国で、国民はどれくらい自由に言葉を発信できるのか。自由にものを言う人たちはどの程度のリスクを予測し、処罰を甘受し、あるいはどうやってその縛りをくぐり抜けているのか。
中国における言論規制の厳しさやその処罰の過酷さをメディアが恐ろしげに喧伝する一方で、ネットには中国からの個人発信のテキストがあふれている。このギャップはなぜなのか。
そんな疑問と好奇心からこのインタビュー集をひもといた。
何よりここに登場する発言者の肩書きが楽しい。女優、ブロガー、コラムニスト、漫画家、映画監督などなど、いかにも「自由にものを言ってしまうだろう面々」であり、また十八人のインタビュイーのうち十二人が個人ブログを持ち、しかも並外れたアクセス数を稼いでいるらしいカルチャーパワーなタレントたちである。
読み進むにつれ、彼らの自由な発言は、言論の自由を当たり前に享受している国のインテリジェンスな友達や知識人のおしゃべりに聞こえ、それが中国に暮らす人々の発言であることを忘れさせてしまう。
彼らはなぜこんなにも自由な思考に慣れているのか。これまでメディアが伝えてきた大時代的な言論弾圧のニュースは何だったのか。中国の多面性なのか、懐の深さなのか、あるいは言論でも格差社会なのか。
次々に湧き起こる疑問への解答は彼ら十八人の発言の奥に見え隠れしている。この書は現代中国の言論問題を解析し纏め上げた論文ではなく、著者のフランクで鋭い質問や切り返しから誘引されるインタビュー集なのだから、答えを探るのは読者の仕事だ。
一言、ここに登場する発言者たちは様々な歪みや矛盾を抱える現代中国の負の面を踏まえつつ、しかし可能性のほうを見つめている。彼らは一人残らずオプティミストであり、リスクを承知の発言が可能なのは彼らの明るさゆえだろう、という私的な読後感を添えておきたい。