精選必至２００問 実戦的な傑作問題集 （将棋パワーアップシリーズ）

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投稿者：ココちゃん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

対四間飛車の鷺宮定跡の開発、一手損角換わりのパイオニアなど研究家として有名な青野九段。
著作の多い先生ですが、必至問題集を出されるのは初めてかと思います。

必至問題集は近年ようやく数が増えてきましたが、
詰将棋並の重要度のわりにまだまだ手薄な分野だと思います。
本書は基本となる１手・３手の必死問題がたっぷりと１００問ずつ出題されています。
「実戦的な傑作問題集」の名の通り実戦でも頻出のケースが多くなっています。
ただ帯に「長い詰みより短い必至！」とあるにもかかわらず、
必至後の詰み筋がなかなか長いものがあったりします（笑）。

最初に「必至とは」と題して必至の説明があります。
この説明は基本だけに留まっているので、
本書から必至勉強を始める方にはあるいは不足かもしれません。
ただ１手必至の序盤の問題はよくある形の基本的な問題なので、
基本を身につけることが可能なつくりにはなっていると思います。
１手必至でも中盤から手強い問題が出てきます。
あまり駒が多すぎない、簡素で良い問題が多いので、力をつけるにはもってこいだと思います。
ただし終盤の問題は複雑な詰み筋など、
実戦的な傑作問題とはいいがたい問題もいくつかはありました。
最後の３問は玉型の持ち駒限定の問題なのですが、何故か急に難易度が下がっています。

３手必至も序盤の問題はよくある形の基本的な問題から始まります。
解いた感じでは３手の方が実戦向きな問題が多いかなと思います。
同じように中盤で難易度が上がっていきますが、終盤の方はかなり難しい問題が多く苦戦しました。

必至の場合、玉型の上手い受け・詰み筋・失敗例など解説も結構必要になってくるのですが、
解けなかった問題では若干不足気味に感じられました。
（▲○○以下詰み～などは不親切ですし、難しそうでもノータッチの受け手などがある）
しかし、解説を手厚くすると問題数の減少につながってしまうと思うので難しいところでしょうか。

ちなみに解答の裏透けはこの「パワーアップシリーズ」では完璧に対策されています。
手薄な必死問題集というジャンル、しかも実戦的な問題が多めで計２００問で１０００円と、
コストパフォーマンスもかなり良いので、オススメの一冊だと思いますよ。

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投稿者：mon　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

必至は詰め将棋と比較し、短手数であっても読むべき変化が多く終盤力を養うには非常に役に立つと思われます。本書は1手、3手必至の問題集であり、良問ばかりです。各設問にヒントもあり、級位者の方でも取り組めますし、有段者でもヒントなしでは手こずる問題もあります。また、本書には200問もの問題が掲載されており、コストパフォーマンスも良いと思います。