紙の本
庶民的常識の政治家による回顧と意見
2010/07/23 19:40
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルは過激だが,内容はそれほどではない. 民主党批判にあてられた章はわずかであり,あとは著者の政治家としての回顧や,いまどういう政策をとるべきかといった内容である.
著者は衆議院議員になって 30 年以上だというが,この本を読んだ印象ではいまも庶民感覚をうしなっていないようだ. 「構造改革」 に関する意見も 「常識的」 だ. 逆にいえば経済・社会に関する専門知識があまり感じられないので,たよりなくも感じる. 本を読むひまもなかなかないということだ.
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民主党批判かと思いきや、批判に留まらず、与謝野さんが各自民党政権内で担当していた仕事についても書いてあった本。
この本を読んでいると、与謝野さんは自民党に留まって、若手育成をしていたほうがよかったのではないかなあと思います。
続きはこちら。
http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/2884684.html
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筆者が、与謝野鉄幹と与謝野晶子の孫というのは、初めて知った。
昨今の民主党の混乱振りを見ていると、筆者が言うのも頷ける。
筆者は財政再建のために、消費税の増税は不可欠で、使いみちを福祉に限定することで、国民の理解を得るべきだと主張する。
早く手を打たなければ、国債の暴落により、取り返しがつかなくなるのではと危惧する。
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著者の前作「堂々たる政治」に明快・骨太な主張を感じたので、この本も購入。政権交代したからと言って、民主党がすべて正しく、自民党がすべて間違っている訳もない。有権者にとって耳が痛いことを堂々と言う著者の姿勢には共感する。この時代に耳ざわりのいい公約ばかり並べてもとうてい信用できない。しかし、これだけの考え・主張を持つ筆者が経済閣僚として仕事していたにも関わらず、なぜ総体としての自民党政府は有効に機能しなかったのか。なぜ、有権者の信頼を年々落としていったのか。そのことに手を打てなかったのか。数々の疑問が残る。自民党が手強い野党として再建されることが、有権者の選択肢を豊かにする。そのためには与謝野にはもう一仕事も二仕事もしてほしいと願う。
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与謝野馨「民主党が日本経済を破壊する」を読む。
この本を読んでいてこんなことを考えた。
日本の金融資産は1,500兆円ある。
しかし、国債・借入金残高は900兆円ある。
こんな例えはどうだろう。
こどもが貯金箱にお年玉を15,000円ようやく貯めた。
ところがどうせすぐには使わないからいいだろうと
両親がフタを開けていつの間にか9,000円を家計に回していた。
いつか返すから、いつか返すからと1,000円ずつ借りていたら、
もう6,000円しか残っていない。
どうせこどもはまだ気づいていないんだから、
いつか返しておけば大丈夫だよ……
個人や企業が将来の蓄えと思って
銀行や郵便局にお金を預けていても
その金庫は裏側が空いていて
国が手を突っ込んでどんどん使ってしまっている……
与謝野は日本の未来の医療、介護、教育のためには
消費税を10%程度に上げなくては賄えないと断言する。
しかし、その前に国民が求めている将来の安心を
政党がビジョンとして描く必要がある。
耳が痛いことを堂々と言う政治家は少ない。
野党になった自民党にも傾聴に値する政治家はいるものだ。
与謝野の前著「堂々たる政治」も論旨が実に明快で面白かった。
一方、そうした与謝野の考えや行動も
自民党の器の中に入れてしまうととたんに
明快さが失われてしまう。
どうやって税金を再配分するのか、
政治家たちの思惑、慣習、利権にしばられ実に不明快になるのだ。
与謝野のような政治家が野党にいることは健全である。
僕はこれからも動向に注目する。
(文中敬称略)
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一躍時の人となった与謝野馨氏の本。
いち経済学部生に過ぎない自分にもダメだとわかるようなことを平気で行う政治家がいるなか(特に仕分けを見ていると)、ホントに頭が良くしかも利他的なんだろうなーと思わされた。
確かに、仕組みや制度よりも「努力」とか「耐え」を重要視したり、制度設計について触れることなく金融資本主義を悪者にしたりと古くさく見えるような議論もあるが、自民党や日本の再生のためには若手がでてこなければならないと断言しているので、マスコミの与謝野氏を「老害」のようにみなす報道は安易な批判だと思った。
日本は資源がないからイノベーションを起こし続け「自転車操業」でやってくしかないという考えや、社会保障とそれ以外を分けて考え方など全体的に納得できる部分が多かったけど、一時期の自民党のように政権が長続きしないことには絵にかいたモチで終わってしまうんじゃないかな・・
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著者は政策通として有名だが、経済の仕組みと力学の説明が理路整然としていてわかりやすい。法学部出身で経済の勉強をむやみとやりすぎないでシンプルにまとめて理解しているのがかえっていいみたい。
今読むと、状況が古くなっている(鳩山政権下で書かれているのだから)が、ますます悪くなっているみたい。
自民党を出るような気配はここではまったくない。
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伯父の蔵書から。
麻生政権の(与謝野氏からみた)与党内の攻防、与謝野馨の政策・人脈がわかる本。
この本を読む限り、政策については財政再建重視派でデフレ解消政策に重きをおいてないと思われる。
後半の消費税目的税化、安心社会実現会議での方向性はおもしろかった。
解決すべき問題を重視し、超党派で議論をすすめるべきだという考えだったからこそ、今回民主党に誘われて政府に入ったのだろう(それと人脈)。
結果は残念なことになりそうだが。
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[ 内容 ]
デフレ、円高・株安、財政赤字…「民主党型バラマキ政策」では瀕死の日本経済は救えない。
[ 目次 ]
序章 深刻な病状を「告知」する
第1章 民主党「ミクロの決死隊」が国を誤る
第2章 麻生総理に退陣を迫った日
第3章 世界同時不況との戦い
第4章 日本経済には成長戦略が不可欠
第5章 小泉改革の功と罪
第6章 高福祉・低負担はありえない
第7章 民主党よ、耳障りな議論から逃げるな
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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麻生政権で金融担当大臣(2009年2月から財務大臣も兼任)に就いた与謝野馨氏の著書。タイトルほど過激でセンセーショナルな内容ではない。
・09年度の第一次補正予算は、中小企業支援の他、「国立メディア芸術総合センター」など成長しつつある産業に着目した「ばらまき」ならぬ「点まき」の予算だった
・国債長期金利が1.5%で安定しているのは、財政再建の努力をする政治家が多いから
・プライマリーバランス(政策の支出を公債に頼らず税収でまかなえているかを示す指標)「基礎的財政収支」と訳すのは誤訳。「予備的」とか「初歩的」と訳した方がニュアンスが伝わる
・財政破綻を防ぐには、GDPに占める債務残高の比率を少なくとも上げず、できれば下げていくことが必要
・社会保障費が年々増えていくことを考えると、消費税増税もやむを得なくなる。耳障りなようだが、消費税の議論から逃げてはいけない。
著者が経済政策に通じた政治家であり、与謝野鉄幹・晶子夫妻の孫というだけあってか、読みやすくまとまった内容だった。この本は、与党となりながらも未熟さが拭えない民主党、迷走脱却の糸口を保守的イデオロギーを全面に出すことに求めようとする自民党への忠告であると同時に、国民へのエールとなる本であると思った。
まさかこの本を書く人が民主党政権で経済財政担当大臣として入閣するとは思わなかった。
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本書を読んだ当時は与謝野馨氏の経済政策に興味を持っていたが、著者が菅内閣に入閣してから、その変節振りに辟易としてしまった。
内容は示唆に富んだ良いものである。本書を読んで感じたのは、与謝野氏には自民党に留まって、建設的政党としての人材育成に力を注いでほしかったということである。
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政界随一の政策通、与謝野馨氏。民主党の経済政策を批判するというよりはご自身の議員生活を振り返り来し方を静かに眺められたといった趣。橋本総理から鳩山首相までを自身の経験を踏まえ経済財政施策を中心に一刀両断。自身の失敗談も含め事の正邪善悪を率直に述べられている。
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政策通で知られる与謝野馨氏の著書。政治家とは何か、今まで与謝野氏の軸となる思想に触れたことがなかったので、彼の社会経済や日本の将来に関する考えは新鮮で、同時に非常に力強く感じた。スタンダードな政治家らしい考えだがらそれが本質であるというのは素晴らしいことだと思う。
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なんか途中から話がずれてませんかね・・・?
もう少し経済の細かいことが書いてあると思ったんだけど。
あっ、これ読んだのは与謝野さんが自民を離党する前でした。