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商品説明
成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。彼らの巻き起こす、およそ人間の所行とは思えない数々の事件から、周りからは畏怖と慄きをもって、キケン=危険、と呼び恐れられていた。これは、その伝説的黄金時代を描いた物語である。【「BOOK」データベースの商品解説】
既にサークルの域は出た。活動内容もそうだが、集う人間の危険度が、だ。ヤバイ奴らが巻き起こす熱血青春ドタバタ劇。理系男子って皆こんなに危ないの? 『小説新潮』連載を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
部長・上野直也という男 | 7−45 | |
---|---|---|
副部長・大神宏明の悲劇 | 47−91 | |
三倍にしろ! 前編 | 93−135 |
著者紹介
有川 浩
- 略歴
- 〈有川浩〉「塩の街」で第10回電撃小説大賞〈大賞〉を受賞しデビュー。著書に「空の中」「図書館戦争」など。
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書店員レビュー
この本は、成南電気...
ジュンク堂書店那覇店さん
この本は、成南電気工科大学の数ある部活の中で一番恐ろしい「機械制御研究部」、略して「機研」の伝説的な黄金時代の物語です。
「機研」には、「危険」という意味も込められていて敵に回すと非常に危険な部長と副部長がいるため他の部活から恐れられています。
そんな、彼らの青春?ストーリーは、楽しくて最後には泣けます。読んでる本人も機研の一員になった気分になります。どうぞ、一度読んでみてください。 文芸 花城
機械制御研究部、略し...
ジュンク堂書店新潟店さん
機械制御研究部、略して「キケン」。
物語は機研に属する4人を中心に進められていく。
その中の上野、大神の2回生2人はPC研の襲撃をたった2人で退けたという伝説の部員である。元山、池谷の新入生は、初め上野の破天荒さに振り回されるが、次第にその扱いにも慣れていき、時には頼もしさすら感じることがある。
そして、その4人を中心として、機研のメンバーが団結して、いくつもの伝説を新たに作り上げていく。
各章の冒頭にあるトビラ漫画も見ごたえがある。
文芸書担当 小松
紙の本
全力で突っ走りギリギリでかわす
2010/01/23 18:44
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
成南電機工科大学機械制御研究部を略して機研、あるいは危険人物に率いられているからキケン。一芸に秀でたような連中が、その専門性を駆使して本気で遊ぶとかなりすごいことも平気でやっちゃうよ、というお話。
社会人になった部員が昔話を妻にする、という体裁をとっている。あえて言うならば、飲み屋でサラリーマンが語る武勇伝みたいなもの。
学生運動の時代の影響もあるかもしれないが、学問の自由という名目の下、外に影響を及ぼさなければ、ほぼ治外法権が認められているのが大学という場所だと思う。しかもほぼ大人で行動力もあり、研究室には色々と道具も揃っていたりするので、やろうと思えば大概なんでも出来てしまう。しかし、それが行き過ぎると大事件に発展したりもするので注意が必要。
その点、この物語では常にアクセルと安全装置がセットになって行動しているので一安心。そしてその安全装置もかなり緩めになっているので、相当大胆な事をしても大丈夫な仕様なのです。
生活や将来のことをあまり気にせず、言ってしまえばどうでもよい事に本気になって取り組めるのは、学生か本当のお金持ちくらいなんでしょうね。
紙の本
「爆発炎上は男のロマンだ!」
2010/02/15 14:26
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るるる☆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
成南電気工科大学 機械制御研究部、略して「機研」。
人間の所行とは思えないキケンなエピソードだらけの危険なサークル。
そんな機研の黄金時代を作り上げた男子たちを描いた物語。
息子が小さい頃、公園に遊びに連れて行くと、
男の子同士、パワー全開で遊び始めるのを、いつもあっけに取られて眺めていましたが・・。
そんなことを思い出してしまった。
好奇心と探究心でどんなことでも遊びにしてしまう男子たち。
一旦遊びに火がつくととことん本気!
それが無意味なことであろうと無謀なことだろうと止まらない!誰にも止められない!
そんな男子だけが共有可能な世界に対する羨望と敬意を込めて描いた・・と有川さん。
最高です!!
砂場で遊ぶ子どもたちのような彼らのキラキラした目が思い浮かんで、
可愛くってニヤけてしまいます。
「爆発炎上は男のロマンだ!」
火薬好きが昂じて経験則だけで爆弾を作ってしまった・・成南のユナ・ボマー上野直也。
そんな上野の一歩間違ったら犯罪行為に直結する遊びゴコロを、
遊びゴコロで済む範囲にコントロールしてくれる大魔神こと大神宏明。
この3回生コンビのもと集まった新入生たちが繰り広げる機研のはちゃめちゃな日々。
こんな風に全身全霊で遊びに興じれるのって人生のほんの一時期なんですよね。
最後はちょっとほろりときてやられました。
紙の本
胸躍ります。
2010/10/07 09:03
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かず吉。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
通称「キケン」。
成南電機工科大学機械制御研究部。
そこにはユナ・ボマーと呼ばれる人や、
大魔神と呼ばれる人がいて、彼らを慕って入った
(無理矢理入部させられたとも言う)部員たちとの
無茶な日々がかなりたのしくこの小説で綴られています。
男同士の集まりは、この小説ほど無茶苦茶じゃなくても
きっと似たようなもんがあるんだろうと思う。
僕はあまり集うのが好きではなかったので、集まりとかを
遠巻きにしていたけれど、文化祭とか、今思い出せば
かなりばかなことをやってたのを思い出しました。
きっと誰でもこの小説を読んだら、胸躍ります。心が弾みます。
そして、登場人物の一人が過去を語るっていう形をとって
いるので、切なくもなります。
表紙や裏表紙の挿絵を小説を読み終わってから見直すと、
笑えます。そして、何よりも秀逸なのが、黒板のイラスト。
見た瞬間になんか、心のどこかのスイッチを押されたかのように
切なさで胸がいっぱいになります。
小説自体は、無茶苦茶をやってる「キケン」の話で、
わくわくドキドキ・・・よっしゃ!って感じで読めて
かなり面白いです。
有川さんの引き出しの多さを思い知らされた小説ですね。
激甘ラブがなくってもこんな面白い小説を書けるんだなぁ。
有川さんの小説で続きを書いてほしい!と思う小説が
増えました。
紙の本
爆発炎上は男のロマン…だけど不発?
2011/05/11 09:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:道楽猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「キケン」…それは「成南電気工科大学機械制御研究部」の略。
そして、その名に違わずキケンなニオイのぷんぷんする面々が繰り広げる工学系男子の青春群像劇。
…を書きたかったようです、作者は。
それはともかく。
大学って面白そうだよなぁ。
実は私は大学ってところを知らない。
高校生当時がちがちにド真面目で、ある意味非常にとんがっていた私は、周囲が「もっと遊びたい」と公言して憚らず、「どこでもいいから入れる大学を」と血眼になっているのをナナメに見て、そんな友人たちを内心小ばかにしていた。
どうしても学びたい何かがあるわけでもないのに、ビンボーだった我が家にそれ以上の負担を強いるのもイヤだったし、私はそれより手っ取り早く自分のものになるお金が欲しかった。ので迷わず就職の道を選んだのだ。
高卒が今ほどハンデにならない、古き良き時代ではあった。
けど今にして時々ぼんやりと思うのだ。
ああ、大学行ってみたかったなぁ。遊びだとかモラトリアムだとか、私はバカにしていたけど、どれもほんとはムダじゃなく、キラキラと輝いて、やがてその人の血肉になってゆくんだろうなぁ、なんて。
もちろん、今からだって大学に行くことはできる。
だけど、全ての物事には間違いなく"旬"があるのだ。
"旬"には躍動があり力があり、その時にしか味わえない何かがある。
どんなにあがいても、私にはもう手に入れられない刹那の輝き。
だからこういう大学生活を描いた小説は基本的に好き。
ふだんあまり意識していなかったけど、私は小説を読むことでそういう気分を疑似体験をしているのだろうと思う。
だけど、この本はなーんか違うんだなぁ。
むさくるしさとか暑苦しさがあんまり感じられない。
女性が書いた"つくりもの"の工学系男子という感じ。
だって、現役大学生男子が自分たちを指して「男の子」なんて言うだろうか。
今の草食系なら言うかもだけど、むさくるしさを醸し出したいなら絶対に「男たるもの」「男子たるもの」だろう。
で、私も工学系男子を身近に知っているけども、もっと「マニアックでオタク」だ。
"機械類に関してのみ"実にちみちみとこまっかい、はたから見れば実にどーでもいいことにこだわる。
もちろん、工学系男子がすべてオタクというわけではないとは思う。
けれど、少なくとも「キケン部」に属するなら、やはり機械オタクでないと。
その、機械オタクらしいこだわりがあんまりなくて残念。
その割にラーメンにはやたらとこだわりを見せ、細かい手順だとか試行錯誤ぶりを熱く語ったり。
なぁぁぁんか、方向性間違ってねぇ?
という強い違和感があった。
何より、「ユナボマー」が活躍してないし!
「爆弾好き」というのはいったいなんのための設定だったのやら。
ロボット相撲にしたって、あの結末はイカンよ。
ルールの穴をつくとか、なんて卑怯くさい。ケツの穴ちっちゃ過ぎでなんか読んでてしょぼんとしてしまったよ。
「爆発炎上は男のロマンだぞ」
なんて言うならもっと奇想天外にはじけてくれよ。
ボールペン銃のエピソードも結局「俺たちこう見えて良識あるんだぜ」で終わりってアンタ…。
不発過ぎだから……。
結局「このヒトこーゆーキャラなんですよ」というキャラ紹介と「キケン」部はこういう部なんですよという説明のためのエピソード集で終わっちゃった感じがする。
エンディングもお約束過ぎで、作者の「どや顔」が見えるような展開に、私はただただ白けるばかり。
またもや最後まで、何のニオイも感じられないまま。
圧倒的な現実感のなさに私は一人置いていかれてしまい立ち尽くすしかなかった。
って。
相変わらず我ながら毒舌だなぁ。
決して嫌いなタイプのお話じゃないんだ。だからこそ、ここまでの筆力のある作者だからこそ、残念だと思ってしまうのだ。
有川さんにはほんっと
「すまないと思っている」(「24」のジャック・バウアー風に)
紙の本
破天荒
2015/09/20 15:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:黄龍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
究極のトラブルメーカー上野にバイクと爆破以外にあんな特技があったなんてめちゃ意外過ぎる。またその特技を生かしたソフトの作成内容に爆笑。いつもトラブルに巻き込まれる元村の文化祭での逆襲。ロボコンのあの秘密兵器は無いでしょう。公園の砂場の体験は共感しました。同じく掘ったら地球の裏側に行けるんじゃないかと思った。とにかく最後まで楽しく読めました。久々に本を読んで笑った。
紙の本
「本気」であることの楽しさ
2012/06/25 19:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Yosh - この投稿者のレビュー一覧を見る
有川浩は故伊丹十三監督に似ているなと、感じたことがある。誰もが思いつきそうで誰にでも思いつけないコロンブスの卵的着想を作品化する、着眼点/発想の妙だ。しかし、似ているのは此処まで。伊丹作品が、こうすれば観客に受けるだろうというあざとさと計算高さがしばしば鼻についたのとは正反対に、有川作品の登場人物はいつも懸命で、ひたむきで、清々しい。
「ほどほどの都市部に所在し、ほどほどの偏差値で入学でき、理系の宿命として課題が鬼のように多い、ごく一般的な工科大学」である成南工科電気大学を舞台に、「機械制御研究部」(略称【機研】)に所属する部員たちの活動を描く物語――。大学の部・サークル活動を素材にした青春小説というのは、今までありそうで余り無かった。しかし、この長編小説が面白いのは、単に発想の新鮮さのみに因るものではなく、此処に描かれている人間群像が極めて生き生きしているからだ。つまり、個々のエピソードや情報を単なる素材として提示するのではなく、それを見事に血肉化し、作品世界内で自由闊達に動き回るキャラクターを造形する有川浩の筆力が、図抜けているからだ。
まあ、女性の視点で描いた部活動だから、野郎オンリーで構成される人間集団にしてはちょっと綺麗ごと過ぎるきらいはある。されど、例えば第3話・第4話「三倍にしろ!」(前・後編)で、彼らが取組む学祭ラーメン屋台の獅子奮迅の活躍ぶりには、読んでいて素直に胸が熱くなる。そう、大学生にとっては、学祭模擬店はたかが「遊び」ではない。「遊び」ではあるが、人生でここまで全身全霊で取り組んだことがないような、真剣勝負の対象なのだ。
主人公の元山高彦も、同級生の池谷悟も、二人を無理やり「キケン」に引きずり込んだ部長の上野直也――「成南のユナ・ボマー」と呼ばれる超キケン超個性派――も、副部長大神宏明も、皆「本気」である。社会人との違いは、それが生計を立てる手段なのか、その過程自体が目的であるかの差に過ぎない。
加えて、話術のテクニック。面白おかしく語られる大学生活の外枠に、もう一つ仕掛けられた物語。この枠組みが、最後の最後で効いてくる。これがあるから、264~265頁がかくも感動的に映えるのだ。
毎度のことながら、有川浩の筆遣いの上手さに言いように翻弄され、心地よく酔い、ゲラゲラ笑い、最後は胸熱くなる。「本気」であることの楽しさが、眩しい限り。
紙の本
なんだか懐かしい気持ちになれる
2011/04/25 09:21
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ーー成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。彼らの巻き起こす、およそ人間の所行とは思えない数々の事件から、周りからは畏怖と慄きをもって、キケン=危険、と呼び恐れられていた。これは、その伝説的黄金時代を描いた物語であるーー
なんだか懐かしい気持ちになれる、青春小説である。といっても、ほとんど漫画のノリで、スピーディに軽く読めてしまう、そんなテイストだ。
成南大のユナ.ボマー(世界一有名な爆弾魔)と呼ばれる部長・上野直也。
大魔神の異名をとる副部長・大神宏明。
気配りが素晴らしいお店の子(実家が喫茶店)一回生・元山高彦。
何事にも動じず、マイペースの一回生・池谷悟。
以上、四人が主な登場人物だが、キャラがみな個性的で、彼らの言動を読んでいるだけでも、十分に楽しい。
こんなにバカやって。。。
と、思いつつ、自分の部活・サークルで仲間と過ごしたかつての日々を思い出してしまう。
学祭の話などは、臨場感たっぷり。
学祭で模擬店をやった経験のある方は、多いのではないだろうか?
本書を読むと、自然、当時の状況がよみがえる。
ほんと、懐かしい。
もちろん、ここまでバカをやった人はいないだろうし、著者が女性なので、女性には読みやすいのだが、男性にはおそらく違和感があるだろう。
しかしそんなことを割り引いても、当面やらなければならないこと、色々なしがらみ、背負わねばならない義務……そんな人生の厄介ごとを忘れて、仲間と力を合わせて全力で何かに没頭できた、そんな時代を思い出させてくれる、楽しい小説だ。
紙の本
輝かしい日々。
2012/02/12 21:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ばー - この投稿者のレビュー一覧を見る
2011年本屋大賞ノミネート作。
おもしれー。おもしれーよー。
成南電気工科大学機械制御研究部、通称【キケン】。
【キケン】所属の大学生達が巻き起こすドタバタ劇を描いたもの。
大学生活とは、毎日祝祭が続いているような日々である。
多くの大学生にとって、大学生活は時間を自由に、自分の意志で使える期間である。
無為な日々に絶望したり、恋人といちゃいちゃしたり、課題に追い回されたり、仲間と明け方まで呑み続けたり、自由に思索にふける事もできる。
作中、元山が己の大学生活を振り返り、自分の後輩たちに心の中で告げているように、なんやかやと馬鹿やったり無茶したり忙しくあほなことをすることは大学生活でしかできない。
一度そこから離れると、その有難味がよく分かる。
我々に残された最後の、大々的に、大手を振って、馬鹿ができる貴重なチャンスなのだ。
それが祝祭で無くてなんなのか。
こういう大学生活を送ったなあ、又は送りたかったなあ、という人たちに、この物語は確実にヒットする。
あとがきで作者は、こういう男同士の想い出には女性は入れない、うらやましいと言っている。
僕は男なので、男側でしか語れないが、同じ男同士でも僕はうらやましいと思いましたよ。
そりゃ自分にも色んな楽しい思い出があって、その思い出はこの小説にも負けないと思っているが、そういう同じ地平に立っても、いや、であるからこそ、なおのことうらやましいのである。
僕も、作中の元山のように、一歩を踏み出すのを躊躇するクチだ。
あの日々が戻らないと思うからこそ、寂寥感は胸を突くばかりである。
そう、この小説を読むと無性に寂しくなる。
読んでて超楽しいんだけど、無性に寂しいし、うらやましい。
なんだか自分が仲間外れになっているような、それでいてウキウキするような大学生活を追体験できるような。
そういうごちゃまぜになった感情がどんどん出てくる。
なんというか、頑張れよ、とか、楽しめよ、とか思わず声をかけたくなってくる。
この小説の登場人物達がうらやましい。
俺も混ぜてくれよ、なんて言いたくなる。
彼らはいつまで経っても楽しんでいて、輝いている。
なぜなら、こんなにも登場人物が、うらやましいくらいに、楽しそうに見える小説は滅多に無いから。
ホント、この小説はこの一点に尽きるのだ。
紙の本
楽しさはもちろん、懐かしさと切なさが残る作品。
2011/05/27 21:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みす・れもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学時代を思い出した。懐かし~!
学祭の様子とか、想い出しちゃった。
高校から理系だった。でもうちの高校は何故か女子が多い。理系でも多いのだから、文系はもっと多い。
大学に進んでからかな。あ、男子ばっかだと思ったのは。
理科系だから、工学系よりは女子が多いかも。
それでもクラスで8分の1くらい?
真面目にサークルの部室通いをしていたワタクシは、ほとんどクラスのみなさんとは顔を合わせることは無かったけれど(苦笑)。
学生時代だからこそ出来る無茶。
いろんな性格の人たちが集まって、一つのことに熱中して。
先輩に振り回されたり、後輩の面倒を見たり。
確かにしんどい人間関係に巻き込まれたりもしたけれど、それでも楽しかったんだよね。
何年か経って、OGとして学祭にいってみて、ちょっと寂しさを感じた。
羨ましかったのかなぁ。真っ只中にいる後輩たちが。
自分のいる場所じゃないんだなって思ったのかな。
ちょい過激な先輩のいる部のお話。
いろんな問題が起こったり、無茶振りされたりするけれど、それがあとになると心地よい想い出になる。
あまりに心地よすぎて、その想い出を壊したくなくて、卒業後に部室に寄れなくなっちゃう。学祭に行けなくなっちゃう。そんな気持ちが痛い程わかる。
切ないなぁ・・・。
やんちゃ盛りの学生たちのその後。
それぞれがそれぞれなりの大人になる。
社会人になり、夫になり、親になる。
なかには社会人で止まってたりして(笑)。
それもそれでいいんじゃない。
ほわっとした余韻を残した作品だった。