紙の本
企業における人材育成に通じるところがある
2013/04/04 22:46
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投稿者:サスケ - この投稿者のレビュー一覧を見る
サッカーは、フィールドの選手だけで成り立っているわけではなく、監督、コーチ、サポータはもちろん対戦相手、スタッフやマスメディアあらゆる要素が混然一体となって試合が成立し、ゴールが生まれる。
企業におけるゴールは、製品の販売であったり、入札における受注であったりするわけだが、それに至るまでの準備やプロセスがゴール(受注)につながる。最後の結果だけを見れば偶然に見えるゴールや受注が実際には、一つ一つの積み重ねから来た必然であるといううことか?
その中で最も大切なのが人材育成である。
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なぜ、ライカールトからベップに監督交代したのか?なぜデコやロナウジーニョは放出されたのか?そういういきさつが生々しい。
スポーツも企業も組織には規律が大事なんだなと。
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元バルセロナのCEOであるフェラン・ソリアーノの書籍。
長い間、積読としていたが、現在、ペップのスーパーシティの本を読むにあたって、こちらを先に読了しようと思って、重い腰をあげて読み切った。結論から言えば、もっと早くから読めばよかったという感想になる。
なぜ、先に読むべきかと思ったかと言えば、現在のマンチェスターシティFCのフロントは2003-2008シーズンのそれと同じ構成であるからだ。
この時期のバルセロナは賛否両論はあると思うが、それまでの不振から脱却し、ロナウジーニョを中心としたスーパーチーム、メッシの台頭による新たなカンテラスターチームの作り変え、ペップの内部昇格により、新たな伝説の幕開けと繋がるタイミングでもあった。
またビジネス面においてもクラブ史上初の広告スポンサーであるユニセフとの契約も実現している。
本書では、これらの内幕について、ソリアーノ本人が語っているため、非常に信ぴょう性の高い内容の数々で唸った。
また、一般的なビジネス書を読んでいるような軽快な語り口が良い。フットボールクラブのCEOは一般ビジネスのそれとは乖離しているようなステレオタイプがあるが、それはビジネスロジックが異なっているだけで、そこまで大きく異ならないのだな。感じる。
さて、本書ではソリアーノがバルセロナ時代に行なった改革について、かなり多面的に触れている点が魅力だ。
組織論として見てもかなり秀逸だし、フットボールの世界における交渉術という部分でもロジカルな解説がなされていてよかった。
また、契約面などの話も興味深い。
組織論の観点ではリーダーシップの言及がよかった。
同氏が管轄していた時期はフランク・ライカールトが指揮を取ることが長かったが、そこに関する振り返りは一読の価値がある。
バルサを退いた後はスパンエア航空の再建を担っていたようだが、いつしかシティの計画に手を貸すようになっていたようだ。私がそれを知ったのはAmazonプライムのAll or Nothingの映像を見ていた時で、ペップのチームが2018年に年間勝ち点100を達成して圧倒的に制覇したシーズンの内幕の影の立役者に彼らがいたことだ。
彼らとはフェラン・ソリアーノ、そしてチキ・ベギリスタインのことである。
今、考えてみると、シティは全世界にフランチャイズ戦略をとっている日本だと横浜FMがそうで、ポステコグルーなどが指導にあたっている。
なんとこのアイデアは本書でソリアーノが触れており、バルサでは実現できなかったアイデアなのである。
そのため、このあと読むシティの方の書で答え合わせをしていきたい。
別の文脈では、本書の帯に三木谷さんが賞賛を書いている。
その後の歴史を考えると、ユニセフのあとのメガスポンサーは楽天であり、それをきっかけにイニエスタがヴィッセルにきたことにも繋がっている。もちろん楽天カードがバルサカードを出した2000年代前半の時から繋がりはあるんだけど、こういう歴史の因果を辿るのも面白い。
本書の最後の方にはバックトゥザフューチャーに触れている点も、こうした観点にマッチしている。
非常に楽しめた。満足度星5つ
◆目次
序章 「運」ではない
第1章 それぞれのフィールド――どんなビジネスで戦っているのか?
第2章 戦略方法――いかにプレーをするべきか?
第3章 勝つためのチーム作り
第4章 リーダーシップ――ハウス医師、フランク・ライカールト、ジョゼップ・グアルディオラ
第5章 人材の採用と育成、および報酬の在り方
第6章 交渉の場での理性と感情
第7章 イノベーション――科学技術と芸術
終章 バック・トゥ・ザ・フューチャー
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バルサはあんまり好きではない。なぜなら僕がガナーズファンだから。(わかる人にはわかる理由ですね)
ただ本書は、すばらしい。
非常に興味深いケースメソッドであり、良質なビジネス指南書である。
ビジネスには興味があってもサッカーに興味のないかたは、もしかしたら素通りしてしまうかもしれない。
たしかに私の場合双方に強い興味があったから、本書を手に取ったことは間違いない。
もし以前から気になっている方でたまたま奇跡的に私のレビューを見られた方はぜひ購入してほしい。
「業界には業界のルールや慣習があって、異業界のノウハウや手法などは参考程度にしかならない」と考えている方やそのような意見を耳にした方はすくなからずいるはずだ。
それは間違った考え方だとおもう。
ビジネスを成功に導く考え方や方法やサッカーであれ、航空会社であれ、、食品メーカーであれ、根本は同じであるだからこそ正しい方法を用いれば必ず成功をつかめるということである。
ぜひ、一度読んでほしい本である。
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サッカー本と言うよりはビジネス本に近いか?
バルサの元副会長が書いた本だが、サッカーの話よりも経営やマネジメントの話が中心。
サッカー本として読めば退屈だしビジネス本として読めば平凡だが、ビジネスをサッカーに例えて語る姿勢や現在のバルサの隆盛を築いた2000年代初頭のエピソードはまあまあ面白い。
ビジネス本にするなら、もうちょっと数字やデータを盛り込むべきだったか。
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ゴールというのは偶然入るということは絶対にないのだ。そのゴールするまでの流れとかが大切になってくる。本当になんでもないようなミスが実は特典につながっていたりする。だからゴールというのは偶然ではなく自分たち自身、または相手によって生まれるものなのである。この本を読んで自分」はFWだからどーやって点を取れるか、または取られるかがよくわかった。とても勉強になった。
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この本はサッカー版のもしドラである。しかももしドラと違って、実在する世界最高のフットボールクラブであるFCバルセロナを舞台に、組織・チームの経営手法を学ぶことができる。
10年来のバルセロニスタであるぼくは、6冠を達成したFCバルセロナがいかに素晴らしいかを自画自賛した内容を期待してこの本を手にとったが、その期待は良い意味で裏切られた。ここに書かれている内容は、舞台がフットボールクラブというだけで、一般の企業でもそのまま通用するマネジメント理論だった。今のバルサの栄光は、ラポルタ会長以下、当時の経営陣による、しっかりとした理論に基づいた経営戦略が存在したのだ。
ガスパール時代に低迷していたバルセロナが、どうして今のようなクラブ以上の存在と成り得たのか。どうしてサビオラやリケルメは起用されず、他のクラブに放出されたのか。なぜロナウジージョやデコやエトーを放出しなけらばならなかったのか。なぜライカールトが解任され、モウリーニョではなくペップが監督に就任したのか。
ニュースをみただけでは理由が分からず、ファンとして不満に思っていた数々の出来事が、この本を読むことでほぼ納得できるようになった。
また、ところどころに散りばめられている白組のクラブ経営に対する皮肉が、バルセロニスタにとってはニヤリとさせられる。チーム力だけでなく、組織としても我らがバルサはレアルを上回っていると、さらに誇りに思えるようになった。
すばらしい本だった。ありがとうソリアーノ。
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バルサの元副会長が書いた本。
サッカー関係の本と言うだけではなく、ビジネス書としても非常に興味深く読んだ。
また契約やライバルチームとの駆け引きなども面白いが、
自分が一番興味を持ったのは、チームがどこを目指すのかによって
戦略が変わるという事。
バルサやマンUのように欧州1(世界一)を目指すのか、
アヤックスの様に国内リーグ優勝を目指すのか。
また地域、民族の象徴としてのチームを目指すのか?
それにより、チームの戦略がきまって、投資先などが決まってくる。という事が例を交えてわかりやすく書いている。
バルサにユニセフのロゴが書かれている理由が分かった。
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バルサの経営をまとめた本。
サッカーが好きな人にも経営に興味がある人にも物足りない、どっちつかずな印象。
裏話的な要素はさすがにおもしろいけど、それ以上ではなかった感じです。
バルサ好きな人は読んだらいいんじゃないでしょうか。
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サッカー好きの方なら知らない人はいない、超名門クラブのFCバルセロナ(バルサ)。このチームは現在おそらく世界一強いサッカークラブと言っても良いだろと思う。
しかしこのバルサ、昔からこれほど強かったわけではない。下はここ8年の成績であるが、これをみて貰えば一目瞭然だだろう。
2001-2002 4位
2002-2003 6位
==========================就任 (F.ソリアーノ氏)
2003-2004 2位
2004-2005 優勝(リーガ)
2005-2006 優勝(リーガとチャンピオンズリーグの2冠)
2006-2007 2位
2007-2008 3位
2008-2009 優勝(リーガ、チャンピオンリーグ、国王杯の3冠)
著者であるF.ソリアーノ氏が就任したのが2002-2003の6位に低迷した直後である。
サッカークラブ経営という、非常に「運」や「偶然」に左右されやすいとされる世界で、しっかりとしたビジョンと熱い情熱を持って、ソリアーノ氏はチームを再建していく。
また本書では、低迷したチームを如何にして世界最強のチームにまで引き上げたのかが詳しく描かれている。「いかにプレーすべきか?」「勝つためのチーム作りとは?」「人材採用と育成、そして報酬のあり方は?」等々どれもとても興味深いものであった。しかもこれらは、サッカーだけでなく一般のビジネスにも適用できそうなのである。
個人的に、以前から「なぜバルサはここ数年でこれほど強くなったのか?そしてレアル(僕の贔屓チーム)はなぜそうならないのか?」と漠然とした疑問を抱いていたのだが、「なるほど、こういうことだったんだ」と納得できた。
「サッカー」と「ビジネス」。僕にとってこれ程理想的な組み合わせはなく、それこそ一気に読み終えてしまった。
サッカーという世界を、経営という違う切り口で眺められる貴重な本だと思う。
2009年の締めくくりに、とても良い本に出会えて嬉しかった。
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破綻寸前だったクラブを4年で再生させたという、FCバルセロナの元経営者の本。もう少しビジネス書的な切り口を期待していたが、比較的自叙伝的な表現が多かった。 サッカーファンにはおすすめできる。
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FCバルセロナの最高責任者だったソリアーノ氏がFCバルセロナのマネジメントについて書いた本。サッカークラブにも経営戦略があり、チーム作り・マネジメント・リーダーシップ・採用・イノベーションについて書いている。選手・監督も含めて商品であるため、経営自体はウェットで人の感情、ケミストリーに注意を払う必要がある。それでいて選手のパフォーマンスの評価およびその報酬の交渉には科学的な手法も用いられていてマネジメントチームとしてバランスが求められる。
ただ本書の中で印象に残ったのは最終章(バック・トゥ・ザ・フューチャー)。FCバルセロナは未来の姿を描くことで現在の過ちをただしていった。これが未来を描くことの必要性を最も端的にあらわしている。またFCバルセロナが5年間で成し遂げた変化のうちの80%は最初の1年でなされたという。変革を実施する最適な条件は最初の数ヶ月しかない(バルサ副会長の言葉では「最初の1年で変わらなかったものは、その後も決して変わらない)という点も今後の仕事を進めていく上で心にとめておきたい。(2010/3/11)
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これはサッカー界のビジネスに沿った本だが、どうも一貫性が通ってなく史実を並びたてているだけに見える。ビジネス書として期待して読むと外れ感がある気がする。それにFCバルセロナやリーガ・エスパニョーラ、あるいはサッカーそのものの知識が前提な為、幾らスマートさを気取ったビジネスマンが読んでみたところで、サッカー通じゃないと理解不能に陥るだろう。逆にサッカー好きにとっては、ちょっとした裏話が網羅されてそこそこ面白いエピソードが楽しめる。
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FCバルセロナを題材にした経営やマーケティングの本。
サッカーというビジネスフィールドと他のフィールドとの違いを踏まえた上での記載があるので
サッカー好きであればストンと落ちるはず。
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とっても分かりやすいし、サッカーを題材としていることで興味をひき易い。基礎にあるビジネス理論は良い意味で枯れたもののように感じるが、それでいて特殊なサッカービジネスにあてはめて客観的に分析しているところが面白い。