電子書籍
素人にはやや難解な解説書
2021/03/10 12:20
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投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
時間を巻き戻すことは出来ないというのは誰でも知っている常識ですが、それがなぜそうなのか?と問われると答えられる人は少ないでしょう。本書はその一つの回答を示した書ですが、内容はかなり難しく、私にはほんの一部しか理解出来ませんでした。しかし、数学的物理学的アプローチ、あるいは哲学的視点も合わせて、この問題を解決していこうという意思は感じました。数式やグラフはよく分かりませんでしたが、エントロピーが増大する世界でしか生命は存在し得ないというのが、なんとなくしっくりきました。これは専門書寄りの本ですね。
紙の本
時間はなぜ、エントロピーの増大する方向にしか流れないのか?
2012/01/26 21:53
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投稿者:tadano - この投稿者のレビュー一覧を見る
時間はなぜ、エントロピーの増大する方向にしか流れないのか?
この問いに、生命、主観、意識というものの成り立ちから考察を進めていった内容である。
科学の一歩外側のような仮説で非常に面白かった。時空の因果領域と非因果領域という概念を図で表すことで相対論を説明するところなど、思いもよらなかった。
電子書籍
ミンコフスキー時空
2015/09/21 09:44
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投稿者:obandegans - この投稿者のレビュー一覧を見る
時間の流れ。この当たり前のような事を当たり前でなく語る。ミンコフスキー時空の世界観とその解説が実に解りやすく目から鱗が落ちた。虚数の導入がいかに重要な事だったかを知らされる快感。
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前作の『時間はどこで生まれるのか』が面白かったので読んでみた。なんだか自論の成長とともに、裏づけがなくなってしまったみたいな気がする。ちゃんと説明しているのかもしれないけれど読み取れなかった。
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[ 内容 ]
誰で一度は「過去に戻りたい」「時間よ止まれ」などと夢想したことはないだろうか?
だが、考えてみれば、当たり前のように流れるこの時間は、いつ、どのように始まったのだろうか?
そもそも、我々の目に見えない“時間”とは一体何なのか?
時間の謎を解き明かす鍵は、生命の“意思”にあり、「意思とは何か?」というのも本書の主題である。
哲学、物理学が探求してきた永遠のテーマを解き明かす、画期的な思考実験がここに。
[ 目次 ]
第1章 主観なしに宇宙は語れない
第2章 もろい秩序が生命を可能にする
第3章 物理法則を超えて共鳴するシステム
第4章 相対論とミンコフスキー時空
第5章 空間としてのシステム、時間としての主観
第6章 時間の流れと主体的意思
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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エントロピーが増大する方向に生まれる堅固な秩序が原子・分子・太陽系・銀河系などであって、もろい秩序が生命ということか。もろいながらも秩序を維持するために生まれたのが主体的意思であり、主体的意志が時間を生んだということか。
だが、そもそも、宇宙にとって、もろい秩序を維持する必要性はあるのか。主体的意志が生まれる必然性はあるのか。なぜ、もろい秩序を維持する「ために」ということができるのか。主体的意志が生まれる理由はやはり説明されていないのではないか。
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同じ内定先の某内定者I氏に触発されて購入した一冊.
かなり面白い本だった!I氏には感謝の意を評します(・∀・)
同じ著者の本だったってことに気づいたのは読み終わってからだったということは内緒にしたいところ...
前半は時間とはあまり関係なく,生命が誕生するにあたっての水(特に地球では常温で液体の状態を保っている)・熱ゆらぎ・エントロピーの重要性などなど.中盤は打って変わって,相対論・ミンコフスキー時空等数学的な話が続く.相対論では,光と同じ速さで動く物体には時間も空間も存在しないようで.
それらを組み合わせて後半の主題である
「時間を生み出すものは何か」
「時間はなぜ取り戻せないのか」
という問いに言及していく.
本書では以上の問に対して,
「生命の主体的意思(主観)が時間の流れを生んでいる」
としている.
細胞は乱雑な熱運動にさらされており,それに抗って生きていかなければならない.そこで乱雑な熱運動に対抗するように細胞内部で共鳴的に相互作用し,自身のエントロピーを高めていかざるをえない.共鳴的な相互作用とはある分子の情報は隣の分子に伝達され,その伝達された情報がまた元の分子にフィードバックされることを意味する.その際に情報の引継ぎ・連鎖が生じ,それは未来の向きに向いたベクトルとして捉えることができる.これが僕らが感じている時間の正体である.
と,書いてみたものの,完全には理解できていないのが現状.
最後に書かれていた
「時間がなぜ取り戻せないのか」
「過去は知ることが出来て未来はなぜ知ることができないのか」
という問いを,ミンコフスキー空間を使って説明した部分には感動した.
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ヤバい!めちゃくちゃ面白い。
科学のワクワク感(作者はセンスオブワンダーと読んでいる)を思い出させてくれた。
この本は、科学書というよりsfに近い。
議論もかなり大雑把な部分があり、全てがスッキリ腑におちるという訳ではない。
が、ソレが逆にオモシロイのだ。
この本を、読みながら「時間とはなんなのか?生命とはなんなのか?」という問題に思いを馳せてワクワクした。
なんか、小学生に戻った気がした。
オススメです。
•ココロに残ったエッセンス
重量、慣性力を人間は直接感じるコトはできない。(見える力)
エントロピー増大の嵐から、逆らっているのが生命(生命は主体的意識を持つ)
生命が持つのは、複雑なフィードバックシステム
ミンコフスキー時空では、時間は存在しない
人間原理と多世界宇宙
人間が見ているのはイリュージョン
(宇宙の非対称性の解釈)
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知ってる人は知っている、物理のハッシー君の本です。受験生の時にはお世話になりした。純粋な物理学の本ではないので、読みやすいですし、興味ある方にはお勧めです。ミンコフスキー空間とかにやにやします(笑)
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著者の話の持って行き方が、良い感じに好奇心をこちょこちょしてくれるので、前半は興味津々にサラサラ読めました。 「センス・オブ・ワンダー」にくすぐられた。 読み進めるうちに、物理の知識が無いと難しい説明になり、徐々にスローダウン。
とりあえず、著者の説明があまりにも飛躍的なことなのか、信じていいことなのか、物理の知識のない私には判断できないし、主題「なぜ時間が取り戻せないか」についての理論はわからないままだけど、この本は読んで良かったと心から思います。
急がば回れ、、、今更だけど、高校生が使っている物理の教科書を入手してちょっとずつ勉強してみようかなという気持ちになりました。
結局、私が興味を持つことって、物理とか論理学の基礎知識が無いと理解が難しいことが多いし…高校時代に授業とらなかった事を後悔しても始まらないし(時間は取り戻せないし)。
面白いなと思った著者の考え方、以下まえがきから引用。
☆じつは、時間の流れを創っているのは、物理的時空ではなく、生きる意志である。あくまで仮説である。
☆本書は科学解説書とは違う。科学の面白さは踏み固められた事実からではなく、想像力溢れるSF的センス・オブ・ワンダーから来るのではないかという主張を込めた本である。
☆時間の流れは生命が創るものである
☆実証的なことは何もないから、妄想である可能性も大である。しかしこれこそ科学の面白さではないか。
プラス、人工知能(機械)と人間の脳(生命)についての著者の考えも面白い。(信じていいのかは?)
以下引用
きわめて重要なポイントであるが、コンピュータは知能をもっているが、主体的意思は持たない(将来も持たないだろう)。 同じ知的な存在でありながら、「私」とコンピュータの違いは、コンピュータが物理法則だけから成立しているのに対して、「私」は物理法則プラスアルファの何かによって成立しているのである。
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ミンコフスキー時空って相対性理論から説明されると、縦軸:時間、横軸:空間で45度の線が光っていうのが何となくわかるような気がした。
が、その時空においては過去も未来も一緒にあるってこと。
更なる説明に虚数を使うっていうのに説明の道具としては分かったような気になったが、もう少し読み込まないと分からない。
時間の流れ → エントロピー増大の法則 → 主体的意思
ってことらしい。視点が本当に面白くて読みすすめられたが、正しく理解は出来ていないと思われる。
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最初は読みやすかたが後半難しくなる。この本は⑴時間の流れ(時間の矢)はどこで生じているか。⑵生命の持つ主観すなわち主体的意見とは何かを追求している。結論は「主観は時間の流れとして現れる」であるが、これではあまりにも哲学的で分かり難かった。
私が興味を持ったのは、空間軸を虚数として説明していることだ。数学の世界でしか利用価値がない虚数が、時間と密接に関わってくると考えただけでワクワクする。
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タイトルでちょっと気になり、目次を見ると相対論やミンコフスキー時空の話があったので、物理学の概念を用いて時間論に対しアプローチしていそうと思い、読んでみた。著者も書いていたが科学の本というよりかはSFの本である。
実際に、数式を使わず、いくつもの重要な物理学の概念(エントロピー、相対論的時空等)をわかりやすく解説してくれる。そして、その概念を元に時間とは何かについての考察を進めていく。
著者は大学受験物理の参考書でお世話になったはっしー先生。
本書の主張ではエントロピーの増大に立ち向かうための生物の共鳴的フィードバックシステムが時間の方向性を作り出しているという。
「主体的な生命原理」という考え方は現在の自分の世界認識に近いきがした。(弱い人間原理?)
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時間と空間の関係性からどうして未来からの情報を観測できないか、という話につながる
あくまで仮説のみであり実証はできないものの納得の行く部分が多く楽しみながら読むことが出来た
内容まとめ
生命は脆い秩序で成り立っており、これが主体的意思を生む。
この主体的意思はすなわち目的に向かって進むことであり、生命においては生きる方向(未来)へ向く。
未来に進むと、これまで未来から向かってきていた光は自身に届くときに自身が干渉できない領域に入る。
その領域は認識ができない場所なので、観測はできない。
少し難しいけどこんな感じ。
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科学の本と思って読むと期待外れに感じる。SF。だけど、今後科学になり得る物なのかもなあ……。この本の内容だけでは哲学にしかなり得ないけど。でも、自分にはなかった視点で面白かった。
物凄く知識の幅が広い人とおしゃべりしてるみたいな感じになる本だった。話題が飛びすぎるという欠点もある気がするけど。どこに連れて行かれてるのかが全然読めない。「主体的意志」の方が気になりすぎるから、他の本も読んでみたい。