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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.6
- 出版社: PHP研究所
- サイズ:20cm/219p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-569-77449-7
読割 50
紙の本
民主党政権では日本が持たない 国民を欺いた「政権交代」
著者 櫻井 よしこ (著)
友愛外交、基地移設問題、成長戦略の不在…。民主党政権の政策は、国民の「命」も「生活」も守らない! 鳩山、小沢両氏の率いる民主党政権の存続は日本の衰退を決定づけると断言し、...
民主党政権では日本が持たない 国民を欺いた「政権交代」
民主党政権では日本が持たない
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商品説明
友愛外交、基地移設問題、成長戦略の不在…。民主党政権の政策は、国民の「命」も「生活」も守らない! 鳩山、小沢両氏の率いる民主党政権の存続は日本の衰退を決定づけると断言し、解党的出直しの必要性を訴える。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
櫻井 よしこ
- 略歴
- 〈櫻井よしこ〉ベトナム生まれ。ハワイ州立大学歴史学部卒業。フリー・ジャーナリスト。国家基本問題研究所理事長。「エイズ犯罪」で大宅壮一ノンフィクション賞、「日本の危機」などで菊池寛賞を受賞。
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紙の本
遂に本格左翼政権が誕生した
2010/06/09 01:53
22人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ようやく鳩山政権が終わった。そしてすぐに管直人が総理大臣に選出された。すなわち、民主党は散々批判していたにもかかわらず、総選挙による信任を経ない総理を遂に誕生させたわけである。今回鳩山総理は小沢や亀井の間に挟まれて右往左往していたイメージがあるが、ホントにその通りである。鳩山ほど発言が右往左往する政治家はない。「日本は日本人のものではない」「保守は悪い言葉ではない」。矛盾していることはいうまでもない。
もう終わった内閣はどうでもいい。本書の時点では管直人が総理になることは想定していない。しかし、管直人と鳩山は、人の良い鳩山と老獪な管という違いがあるだけで本質は全く変化がない。よって、本書の内容はすべて新鮮なままで新政権にもそのまま通用する。
まず外交については民主党の東アジア共同体構想がどれほど愚かでどうしようもないものかを詳述している。一言でいえば、これもまた普天間と同じパンドラの箱である。開けたら最後、残るものは膨大な苦労だけである。もっとも、現実化などしないというのが現実だろう。敷衍すれば、中国という国家をあまりにも甘く見ている。中国の思想というのは、世界の王者中華思想であり、日本など属国くらいにしか見はしない。そして、通貨も大変な混乱に見舞われるし、言葉も文化も歴史の共有もなにもない。欧州はただ単に近いからというだけでなく、それぞれ同じ歴史を共有してきたのである。そこにこそ共同体の可能性があったのである。フィリピンやタイベトナムと日本との間にナポレオンやカエサルといった歴史の共有があるだろうか。
さらに、民主党はアメリカとの同盟の意味が全く分かっていない。尖閣諸島で紛争が起こってもアメリカは介入しないなどと軍人が公言し始めている。これは様子見の打診とみるべきである。この場合、政府としてはどこまでが守備範囲かを確認しなければ防衛などできない。なあなあのまま放置するつもりだろうが、尖閣は今すぐにでも陸海空による万全の防備を整えなければならない。そうしなければ、ハーグにおいても敗訴する可能性も出てくる。実効支配というのはやはり裁判においても大きいのである。判決によって現状を変更させるのは、裁判官にとっても大きな負担だからである。そもそも、国際法という法典が完全に整っているわけではなく、結局は慣習法なのだから、やはり支配の事実は大きいのである。
聡明な桜井氏の書である以上、領土問題に関しても十分な言及がなされている。
本日、麻生太郎が街頭演説で管直人政権についてこう述べた。「遂に、本格左翼政権が誕生した」。私も全く同様の見方である。管直人は日本にとっては危険分子の一人である。鳩山も上述のごとく、反日的側面が極めて目立つ危険分子だが、その老獪さは管には遥かに及ばない。たとえば、外国人への地方参政権付与について、鳩山は国民新党の反対で頓挫した。しかし、おそらく管は亀井に遠慮などしない。やがて必ず法案化され、内閣からこの法律がでる。しかし、もしこれを選挙の争点にすれば、民主党は負けるので管は長期政権の基盤ができるまでこの法案を表には出すまい。ここら辺が管の老獪さである。
屋山太郎ですら言う通り、「管の思想はわからない。左翼じゃないかもしれない」という期待を抱いている者は甘い。断言するが、管は完全なる極左である。それは、彼の経歴をみればわかりそうなものだ。市川房江などという変人とつるんでいたことから一目瞭然であろう。かつて安倍晋三は、「管は、売国奴」と演説で強く訴えているが、それは、拉致の実行犯辛光洙を北朝鮮に逃がした張本人は管直人その人であることに由来している。これは土井たか子と組んだのである。もちろん、土井らはかつて誰も騒いでいなかった靖国参拝を中国に「言いつけて」国際問題化した張本人であり、これを売国奴でないというなら何を売国奴というのか私にはわからない。
さらに、これは官僚の友人から直に確認したものだが、管は財務相には絶対に逆らえない。なぜなら、財務相は彼の選挙区である武蔵野の地元有力者をいち早く引き入れ、管の首根っこをがっちり押さえているからだという。実際、彼は財政再建派などと言い出し、さらには官僚を味方にするなどと寝ぼけたことを言って言葉巧みに官僚の言いなりになっている。財務相というのは官僚からすれば圧倒的力を持つ組織であり、他のすべての省が束になっても勝てない力を今でも持っている。そこに首を押えられた以上、消費税アップは間違いないとみるほかない。日本の財政悪化を喧伝しているのは唯一財務相であることは高橋洋一の話を聞けばだれでも納得するだろう。口先だけの管よりも、高橋洋一のような賢者にこそ大臣をしてほしいものだ。彼が置き引きしたというのは、もしかしたらホントに陰謀かもしれない。
桜井さんは、本書で管内閣を前提にしているわけではない。しかし、桜井さんが本書で述べることは、基本的にはすべて管内閣に通用する。そして、参議院選挙でもし民主党が過半数などということになれば、ますます日本の国際的地位は没落する。3年以上民主党政権が続くという悪夢は考えただけで恐ろしい。自民党政権でなくてもいい。とにかく民主党が過半数を単独で取ることだけはないように天地神明に心願する思いである。なぜそうなのか。本書の深い論考を参照してほしい。そして、管が極左反日であることは、産経新聞だけ質問が許されないという本日の事態が雄弁に語っているだろう。