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商品説明
男と女は、どこまで支え合うべきなのか。愛のない人間は、生きる資格がないのか。自己愛が強く、絶望的に妻を愛せない大学教授の夫康司。女の弱さと息子を武器に、夫を執拗に責めたてる妻多喜子。研究留学の地ウィーンで繰り広げる、壮絶な家族の、愛と依存の物語。闘う哲学者の初の小説作品。【「BOOK」データベースの商品解説】
自己愛が強く、絶望的に妻を愛せない大学教授の夫、康司。女の弱さと息子を武器に、夫を執拗に責めたてる妻、多喜子。康司の研究留学の地、ウィーンで繰り広げる、壮絶な家族の愛と依存の物語。〔「異文化夫婦」(角川文庫 2013年刊)に改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
中島 義道
- 略歴
- 〈中島義道〉1946年福岡県生まれ。東京大学法学部及び教養学部卒業。ウィーン大学哲学科修了。作家。哲学博士。「哲学塾」主宰。著書に「うるさい日本の私」「孤独について」など。
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紙の本
家族愛憎@ウィーン
2010/01/27 07:57
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちひ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「闘う哲学者の初小説。」(帯より)
中島氏がウィーンに再留学した頃の体験を書いた『続・ウィーン愛憎』を彷彿とさせる、でもアレとはちょっと違うニオイのする「史上最悪の夫婦小説」(帯より)です。
舞台はウィーン。主人公は大学教授。一緒にウィーン長期滞在中の妻はベランダから落ちて怪我をして、やっと退院したところ。一人息子は主人公に反抗的。
すごく暗くて、内向的で、一点凝視的で、理屈っぽくて、状況説明も小説的には必要充分なんだけど、つまり少々不親切な小説に仕上がってます。なので、読みやすくてわかりやすい盛り上がりを求める一般的な興味にはあまり受けない内容だと思います。でも、面白くないのかっていうと、これがすごく面白い。少なくともわたしには面白い。うなった。困ってうなった。
有名人が書いた小説が直木賞を獲るのはよくあることなので、そういう路線を狙ったのかなあと思って読んだんですが、どうもこれは、獲るなら(というかわたしがあげるなら)直木賞よりも芥川賞かなあと思います。(『群像』新人賞っぽい路線にも思います。)
『ウィーン愛憎 ヨーロッパ精神との格闘』1990年1月25日
『続・ウィーン愛憎 ヨーロッパ、家族、そして私』2004年10月25日