船に乗れ！ ３ 合奏協奏曲

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怒涛の最終話。今作は若き日の葛藤に苦しみつつも
悶絶し、苦悶しながらも演奏するということ...音楽というものを
考え、感じまくった物凄い描写に圧倒されます。凄い。
クラシック音楽を自分の好きな音楽に、自分で置き換えて
読んでいるんですが、寒気と熱気が交互に襲ってきます。凄い。

音楽描写のみならず、一環して沿っているテーマとしての哲学。
あの局面でニーチェの言葉の引用。鳥肌ものです。
悩むこと、考えること、成長すること、そして生きること。
この歳になってこういった書物に感銘を受けることが嬉しいです。
凄まじい作品でした。

以下、今作からの引用。

「自分は平凡ではない」という自意識ほど平凡なものはない。
だが、それでもやはり自分を凡人と認めるのは、
生傷に塩を塗るほど物悲しいことなのだ。

僕はもう判っていた。
音楽で一番大切なこと。それは演奏する人間と、それを
聴く人間が、同じ場所に同時にいるということなのだ。

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◎ダ・ヴィンチ２０１０年１月号
「今月のプラチナ本」
◎第７回（２０１０年）本屋大賞７位。

２０１０年３月２２日（月）読了。

２０１０−２７。

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圧巻は金窪先生宅への訪問か。３巻連続で出す価値有り。

この作品の良さはふり返った年月を客観視して書いているところ。当事者として見えなかった自分の回りの人たちの思いを同時に書き込んであるところが作品に深みを与えている。（１巻ではそれがすこしうるさく思えるかもしれない）

オススメ本です。

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全三巻の完結編。

「一人の『偉大な』音楽家の下には、数十人の『並外れた』音楽家がいる。そして『並外れた』音楽家の下には、数千人の『優秀な』音楽家がいて、さらにその下に数万人の『技術を習得した』音楽家がいるのだ」。

ベートーヴェン・ピアノソナタ28番イ長調

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音楽感は最高だった。
曲の練習シーンや、合わせるところのリアリティーは秀逸。

けど「〜した。」っていう断定口調が多すぎて、文が細切れになっちゃってるのが合わなかった?

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２巻の衝撃からしばらく３巻を読まないでいてそのままほってて今更読み終わりました。なんて言うのか…なんとなく最後の方で結論が見えてしまったと言うか。帯にあるほどグランドフィナーレで感動ということはあまりなかった。しかしそれは逆を言うと、単に感動させますというサプライズを用意して涙を誘うのではなく、しっかりと主人公の感情を深いところまで書きこんでいるのだと思った。難しいが、よく分かる。これという結論を出すのではなく、青春の１ページはそうやって常に揺れているのだという強い主張。ただの青春ごっこのようなものを押し付けるのではなく、青春というもののをリアルをよく書いていた最終巻であった。船に乗れ。それはまさしく今も揺れ続けているだろう私たちの生活のも共通することなのではないだろうか。時間をおいて読み返したくなる作品だった。

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あああ読み終わりました・・

これは音楽ものであり、青春（の苦悩というか）もので、
それで哲学のお話なんだなー

哲学哲学・・むずかしくてよくわからない！

やっぱりハッピーエンドじゃないというか、「あー面白かった！」で終わらない話だったけど、
物語って、たとえば「人生とは」っていうテーマを扱ってても、そこに「人生とはこうこうこうである」っていうような
明確な答えは載ってなくて
「こんな辛いことがあった」「こんな壁にブチ当たったらどうすればいいのか」ってことがっても「ではこうすればいい」ってことは書いてなくて、

どうすればよりよく生きられるかとか
こうすれば豊かな人生を送れるとか
こんな辛いめにあってもこうすれば大丈夫　
みたいなことは本読んでもわからなくて、それを読んでどう感じるかとか、じゃあ自分だったらどうするか考えるとか
そういうことが大事なのかなあ・・とぼんやり思いました。

音楽にしろなんにしろ、才能がものをいう世界で、とはいっても才能なんてあやふやなものじゃなくて
それでもやっぱり努力する　とか
才能が足りないと思ってもそれでもがんばる、がんばることができるってことが大切である　とか
言葉じゃわかってるけど才能とか天才とか努力とか、自分の限界とかがんばれない自分とか熱くなれない自分とか壁とか天井とか袋小路とか
うーーーんつらいなあ

「受験勉強もできなかった。チェロも弾けなかった。すべてが不徹底でいい加減で、どこにも届くことがなかった。」って文章で涙が出てしまいました

作中に出てきた曲、ききたいのがいっぱいあります
あとニーチェなんて読んだことないけどちょっと興味がわきました（でも確かに日本語なのに日本語だと思えないああいう訳では世向きがしない・・現代語（笑）訳ってあるのかな）

あと「ジャン・クリストフ」？
読んだことないよーー
読みたいなー（なんという野次馬！笑）

伊藤くん切なくてよかったです

夢を諦めるとか、どうしようもない自分の限界とか
人知をこえたどうにもならないこととか
いろいろ泣けました。

あー面白かった！（あれ？＾＾；）

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追いかけて叶わなかった夢、諦めざるをえなかった夢、私も今尚、その夢に対してほろ苦い気持ちを抱いている。
決して今に満足していないわけではない。楽しいこと、辛いこと、いろいろあった。
今もなお音楽を趣味で続けている私にとって、音楽はなお美しく素晴らしい。美しいものとともに生きていける喜びがあると実感しながら最後のページをめくった。

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そして、最終巻。
訥々とした彼女からの手紙の部分でもう、涙が止まりませんでした。
とどめは金窪先生との・・・
そして今に至るサトル君のココロの吐露が聞けてよかったです。BGMにジュピター流して読みました。

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音楽の素晴らしさと、一流となることの厳しさでした。本当に面白く、何度も読み返したい物語だったと思います。

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この第３巻で、タイトルの由来が明らかになります。
優しい言葉でもなく、気休めにもならないかもしれませんが、この文章は、哲学者だけでなく全ての人を応援する言葉だと思います。
主人公達が３年生で最後のオーケストラ、最後に舞台が少数精鋭のチームでなくみんなで演奏する演目で〆られたのはほっとしました。
しかし、文化祭のミニコンの場面は、個人的には、それぞれの感情はわからなくもないけど、チームとして考えたときそれでいいのとどうしても感じてしまって難しかったです。
物語とは別に、よく人生が航海にたとえられるのは、このニーチェからとか、自分の行動は、必ず自分が見ているというくだりでは、伊坂さんの終末のフールのキックボクサーが同じ様なこと言ってたなぁ、もしかして哲学の裏づけあったせりふやったんかとか、ちょっと考えるとこあってそんなとこも興味深かったです。

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読了。
ちょっと体の力が抜けた感あり。

もっと考えたい事やいいたい事が言えるようになるまで
まだまだ時間がかかりそうだけれど、

芸術について、人生について、運命･宿命について。
哲学について、家族･先生・先輩・友人･自分。
音楽について、演奏について。

多くの気付きがいっぱい詰まったすごい本でした。

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済みません。なめてかかってました。
何となく吹奏楽部の大会を目指した青春物と思っていましたがとんでもない。
ずっしりきました。自分が大人で良かったかも。
おじいさまの演奏曲のエピソードにしんみりし、金窪先生の話は背筋を伸ばしてしまいそうになりました。（そして頭を抱える・・）
南の件はそれはどうなの！？と思いましたが、自分が高校生だった頃を考えれば、今よりずっと視野も狭く、周りを考える余裕も無く
こういう行動が精一杯なのかなと思いました。

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この物語が胸に迫るのは、単なる青春時代の頑張った思い出で終わってないところです。
チェロやって、頑張って練習して音楽科を卒業して、チェリストになりましたとか、そんな単純な終わりじゃないところです。

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3年生になった主人公。
将来の進路は付属の大学へ進むことなく、音楽家への道を断念することにした。
校内オケ、学祭と、チェロを弾き続ける。
いなくなってしまった恋人との再会。
そしていつかまた、音を楽しむことがきっとできるに違いない。