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読了
働かなくても最低限の収入(ベーシックインカム)を全ての国民に配布する。個人の財産は死んだら国に返しそれを原資に国民のインカムに回すというシステムの提案という内容。
もう頑張って働く必要は無くなって来ているという前提でかかれているのだが、なかなかその考え方にははじめは納得できなかった。
だけど人間は結局なにも生産しておらず、あらゆる生物(人間含む)から搾取しているだけだと説明があり、徐々に納得出来たように思う。
このシステムを実際に導入するためには、どれ位時間がかかるのか、見当もつかないが、明るい未来の一つの形ではあるなと思う。
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まだ読んでる途中だけど、これまでの考え方とは全然違う考え方をバシバシ感じて、なんか自分の中でまだ消化できてない・・・。
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(2009/12/3読了)やはり21世紀はベーシック・インカムだ!要は、生産性が飛躍的に向上した現在、全員が働くだけの働き口がないのだから、全員が働かないといけない社会の仕組みを変えましょうというお話。しかし前半のベーカム話と後半のスマナサーラ師との対談は全然毛色が違うといえば違うので、前半を面白いと思った人が、後半の仏教話も面白いと思うのかしら?
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斬新な提案や洞察が随所にあり、かなり刺激的。ただ、提言の骨格そのものは非現実的というか浮世離れというか。一言で言って、「話にならん」。
あと、後半の長老とやらとの対談は、どう考えても蛇足。
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お金持ち、貧乏人が二極化している日本社会で、貧困の生まれるメカニズムを考え、どうしたら効率良くお金が回り、この血行不良状態を改善できるのかを小飼弾氏が斬新で小気味良い考えを提言している。
お金だって土地だって社会の中で還流させればよいという、そのシステムは面白い。
お金持ちが集めたものが社会に還元されてゆけば、煩雑な相続の手続き等もスムーズにゆくのでは。
実際、作られるわけはないが、ベーシック・インカム庁のような再配分を行う機関なんてすごい発想力である。
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● だれも予想していなかったのは、ここまで一般の人の目が肥えるということです。みんなが「良い」「悪い」ということを気にし出すと、富はより一極集中しやすくなります。それがものすごい勢いで進んでいます。つまり、特定のお金持ちがよりお金持ちになるのは、みんなが「安くて良いもの」を欲しがった結果です。
● 「お金持ちが使いきれなかった富を死後に還流してもらう」というのは、別の言い方をすると「相続税100%」です。現在、亡くなるお年寄りが使いきれずにつぶす財産が年間約80兆円あります。この遺産を社会の構成員還元するシステムを作ればいいわけです。
● 実例としては、中国返還前の香港があります。香港の土地はだれも所有できず、借地権で扱われていました。
● 失業対策なら「労働生産性を上げる」ではなく「働く時間を減らす」ほうが有効です。
● 人と比べないと自分の幸せが実感できない人のためのものが売れる世の中というのは、私はかっこ悪い世の中だと思います。
● 独身でいるのがさびしから苦しみをなくそうと思って、結婚します。結婚したら結婚生活が苦しくて、という具合にきりがないのです。
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「働かないものが飢えてしまっては二重に罰を受けている」というような記述があった。そして、働かざるもの食うべからずは共産主義や社会主義的で民主主義ではないということだった。何故かは読めば答えが書いてあるし、考えてみてもわかるかもしれない。誰もが当たり前の顔して当然のように語るこんな言葉も、多くの人が受け売りで言ってるせいで正当化されている事がわかる。
また、努力に関する記述に、「努力で報われることに我々はすべて手を付けた」とある。まあ、すべてって言うとなんだけど、概ね手を付けたと言っていいのかもしれない。少なくとも俺の感覚ではゲームのように閉じた世界でのみ努力と言うのは実を結ぶものだと思っている。スポーツ選手だって数字化して競争してもその数字通り序列化出来るかと言ったらそうではない。いざ勝負になれば運がものを言う。逆に運にもの言わせるためには最低限努力して勝負の舞台に立つ必要がある。
あと、最近そう思うことが多い、「所有」と「使用」ということについて。おれも昔はすべてを所有することにこだわっていたけど、所有が得たい結果に繋がらない場合が意外に多かった。本書では効用として説明されている。例としてどのメルセデスに乗るのがクールかって言うのは長年の車好きとしても納得がいく。
お金持ちはメリットなのか、政府に賢さを求めるのはナンセンスなのか、自分が生きていく上で関わる多くのことに参考となる参考となる一冊。
後半はスマナサーラと言う人との対談。宗教 ⊃ 仏教ではないという以上の何か得るものがあったなあと感じた。
是非一読。
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前半は、ベーシックインカム・社会相続を中心とした社会構造への
変革を著者が提言
後半は著者とスリランカ上座部仏教の長老・アルボムッレ・スマナサーラ氏
との対談
とても深い内容で、一度サラっと読むだけでは理解しきれないし、何度も
繰り返し読みたい本
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ベーシックインカムを導入したらこんなにいいことがあるよ、という話。その真偽はともかくとして、日本での実現可能性が無さ過ぎるところに対する説明が、合理的であることしかない。日本社会は合理性だけで動けなくて、そういう「空気」「社会規範」を醸成する方法がないと、説得力に欠ける。後半は読んでない。
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おもしろい!
小飼さんの明確な社会像に立脚した社会システム提案の本。小飼さんの考える理想の姿に関して、本書を読み進めていく中で順々とイメージができあがっていくので読んでいて楽しい。
ベーシックインカムって大きな政府みたいな感じがするけど、全く逆ですごく小さな政府になる。仕組みがシンプルになり、役人の裁量の余地がなくなるから。これはとても重要なポイントだと思った。
ベーシックインカムについてはかねてから2つの疑問を耳にしていた。私が本書を読もうと思ったのもこの疑問を解決したいという思いがあったからだ。
①相続税100%とると、資産家が海外に逃げるのではないか。
②働かなくてもいい環境を作ったら、誰もやりたがらない仕事の給料が高騰してインフレになり、たとえば高齢者などもはや働けない人たちが月5万の給料では必要なサービスを受けれないほど物やサービスの値段が上がるのではないか。
残念なことに本書では①は言及してあり、それなりに納得できたが、②に関しては言及されていなかった。
小飼さんは本書で、怠ける人が増える問題について言及しているものの、そのあとの議論が「好きなことを仕事にする人はたくさんいる」というところで終わる。
好きなことを仕事にしたいという人たちの好きなことって大体アーティスティックなものだ。だけど、アーティスティックな人が10人いたら100人くらいは他人のために仕事をする人が必要なんじゃないかな。
好きなことを仕事にできる幸せは分かる。
だけど、たとえば介護の仕事が好きって言う人はなかなか多くはない。
これに言及されていたら、★5個確実のおもしろい本だった。
キーワード:社会相続、所有から利用、エネルギー、教育、デフォルトYES、死に方の選択肢
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人間は生産していない 奪取しているだけ
扶養と言う言葉を使うのはやめよう
旦那の収入は家族の収入
子孫に残すべきは能力
生産性を追求すると、失業者が増える
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社会制度・体制についての本かと思いきや、その内容は生き方、いかに幸せを感じながら生きるか、をテーマとした本。
小飼弾氏の思考実験と仏教界長老との対談から構成される。
思考実験と言いつつもその内容は的を得ていて、裏付けもあり、納得させられる。
ベーシックインカムと社会相続を、今の成熟した社会への提言としているが、本書の主はそこではないと思う。
世の中が、社会が、生産活動と消費活動が、これだけ成熟したうえで、このあと世界をどう生きるのか、そのヒントを与えてくれるものだと感じた。
資本主義世界の権化のような企業に身を置いていると、「世界はこのまま進んで大丈夫か」と感じることもある。そして、「自分はなんのために働いているのか?」と自問する。
社会体制についての思考実験から、現在の資本主義・自由主義社会へのアンチテーゼとして、ベーシックインカムや社会相続という打ち手を繰り出し、「すべての命の最大幸福」を説く、その理想的な世界でのヒトの生き方とは。
これからの世界を生きていくためのヒントをもらった気がする。
ただ、その先を考えるのは自分自身なのだが。
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死んだ高齢者の遺産を社会に還元してベーシックインカムを生み出すアイデアは面白い。
今の世の中、溜め込んでいるのは彼らの世代だから。
だが、生前贈与をせずに喜んで社会に還元する気になる人たちがどれだけいるだろうか?
社会主義国家の二の舞を踏まないだろうか?
遺産を吐き出して消費をしつくした先の次の手はあるのか?
などなど疑問は残る。
ここまで書く著者が政治家になったら世の中が良くなりそうな錯覚を覚えるが、政治の世界には著者はまだピュア過ぎるのではないだろうか。
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ベーシックインカム。とても面白い考えだということは確信しましたが,時代を10歩くらい先を読んじゃっている話だなぁと感じました。不安のない,お金がちゃんと回る社会が実現できたら,すばらしいですよね
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今の社会での富に於ける二極化の進化のメカニズムは、「より良いものをより安く」を可能にした人がお金持ちになり 、富の集中がなされる。トリクルダウンの理論の様に社会に還元されれば、大きな二極化とはならないが、実際にはその様な理論の現象はおこらない。何故なら競争が激化した今の世の中では、より「より良いものをより安く」を可能にする他のの存在の脅威があり、金持ちが将来への用心なく、期待される程の金を使わない。この様に金持ちの金は溜め込まれ、どんどん格差が広がって行く。
社会全体としては、富が滞留するよりも、適度に流れ、必要とされる所にも回るべきだと考える。
そうすれば、「今はないけれど、こうしたら快適で便利になるのではないか」と目処がたっているものが、なるべく早くてに入る「豊かな社会」を実現することができるのではないだる。貧困層を無くすことにより、より大きな母集団での「こうしたら快適で便利になるのではないか」のトライアルができるから。そのことを可能にするのがベーシックインカムだ。
氏のまさしく「こうしたら快適で便利になるのではないか」が網羅されており目からウロコの提言が満載の本ある。
スマナサーラ氏との対談では、
「お釈迦様は、自分が犠牲になってはならないと言っていた」と「日本の大乗仏教は『悟りましょう』ではなくて『悟らせてやる』という態度であり、仏教の皮をかぶったヒンズー教である」という所が面白かったです。
目次
はじめに
「痛くない社会」の方法序説
第一章 なぜいま、貧困があるのか
第二章 社会相続という決定弾
第三章 所有から利用へ
第四章 労働2.0
第五章 経済=物理+心理
第六章 エネルギーがパケホーダイになる日
第七章 幸せは使っても減らない
第八章 デフォルトYesの世界へ
第九章 その教育、プライスレス
第十章 安心して死のう
第十一章 ぼくらの宿題
第二部 スマナサーラ長老×小飼弾対談
あとがき
コラム
数字で見る社会相続
本当の「税率」
本当の「国民負担率」
ベーシックインカムでなくなるもの
ベーシック・キャピタル ベーシック・インカムの向こう側
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読後感はなかなか爽快
ベーシック・インカム、社会相続というのも共感できるすごいアイデアだったけど
後半のスマナサーラさんとの対談とのバランスが絶妙というかよく同じ本にしたなあと感心した次第。
引用するとキリがないけどもこの対談は読み応えがありました。
ミクロでは246ページあたりプログラマがよく感じる顧客とのジレンマを仏教な会話で語られる部分とかも気持ちがよいし
不況やお金の話からブッダの教えや大乗仏教の成り立ち、悟りまでが語られる充実の対談。