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商品説明
樹木は厳しい生存競争のなか、どのように生き残るための戦略を立てているのか。日本の山野に自生する代表的な36種の木を取り上げて、その個性と生き残り戦略を探る。また、葉や樹皮の特徴についても写真とともに解説。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
渡辺 一夫
- 略歴
- 〈渡辺一夫〉1963年生まれ。東京農工大学大学院修了。森林インストラクター。農学博士。著書に「森林観察ガイド」がある。
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紙の本
身近な街路などでいつも見ていた樹が「あれがそうか」と気づかされたりするとなんだか嬉しくもなる。
2016/05/11 20:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本で自生する樹木の中から36種を「乾燥には強いが寒さには弱い」などの特徴から写真入りで紹介する。
それぞれの性質からどんなところに生えるのかが理解できるだけでなく、大まかな木の特徴などもまとめてあるのでわかりやすい。「競わない生き方」とか「スタートダッシュで逃げ切れ」とか、それぞれの生き方の特徴を人間の性格になぞらえたような「一言」も面白く、それぞれの木に親しみを感じさせてくれた。「明るくないと芽ばえない」とか「暗くても何十年も生き延びてチャンスを待つ」など、種子や小さい樹の育ち方も説明されている。タイトルになったイタヤカエデは大きな樹の陰になっても生き延びるために地上部を自ら枯らしてしまうのだそうだ。それぞれの種類の生き方の違いが面白い。
最後の方の高山帯の針葉樹などはあまりなじみがないものもあるが、カシの類やアカマツ・クロマツ、ツバキなどは良く見かけているはずである。樹形や生えている場所の解説を読んで見回してみると、近くでいつも見ていた木(なかには街路樹になって植えられているものもあると思う)だったというものも。「こういう性質を採用されて駅前に立っているのだね」と声をかけたくなってしまった。
これから山が緑になり、歩いて親しむに良い季節である。
本書を読んでおいて歩けば「ここは日が良く当たるから」「日陰だから」こんな木が多いのだ、とまた一歩踏み込んだ親しみ方ができる気がした。
続編に「アセビは羊を中毒死させる」がある。こちらにもクスノキとかアオキとか、知っているようで知らない身近な気が紹介されている。合わせて読みたい。