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商品説明
死んだ妻に会いたくて、霊現象探求所を構えている真備。その助手の凛。凛にほのかな思いをよせる、売れないホラー作家の道尾。三人のもとに、今日も、傷ついた心を持った人たちがふらりと訪れる。友人の両親を殺した犯人を見つけたい少年。拾った仔猫を殺してしまった少女。自分のせいで孫を亡くした老人…。彼らには、誰にも打ち明けられない秘密があった。【「BOOK」データベースの商品解説】
死んだ妻に会いたくて、霊現象探求所を構える真備。そのもとに訪れる、傷ついた心を持った人たち。友人の両親を殺した犯人を見つけたい少年、拾った仔猫を殺した少女、自分のせいで孫を亡くした老人…。心が騒ぐ全5篇を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
流れ星のつくり方 | 5−37 | |
---|---|---|
モルグ街の奇術 | 39−86 | |
オディ&デコ | 87−124 |
著者紹介
道尾 秀介
- 略歴
- 〈道尾秀介〉1975年東京生まれ。「背の眼」でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。「シャドウ」で本格ミステリ大賞、「カラスの親指」で日本推理作家協会賞を受賞。
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紙の本
すごく好きな本です。
2009/12/02 17:44
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とら子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
真備シリーズは読んだことありませんが、
初めてこの本を読んで、真備さんだけでなく3人トリオの
大ファンになってしまいました。
気持ちが優しくなるようなストーリーですね。
紙の本
道尾以外の作家が書いた、といっても肯ける作品ではないでしょうか。この手の話であれば、もっと巧い人がいるかもしれません。でも、です。決して悪くはありません。強烈すぎて再読不能なものより、このくらいの軽い暗さのほうが私にはありがたい。そう、佳品ではあります。
2011/01/06 19:27
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この装画を私は正しく評価できません。好きとか嫌いとかの問題ではなくて理解不能というか。無論、白地に黒い流れるような二重線、でも決して平行線ではないのですが、その絵はよくわからないなりに、全体としては字体とマッチしているなあ、とくにタイトル文字の色を変えているのが、文字の幅が狭い中でやっているので、こう、微妙でそこだけはいいなあ、なんて思います。でもそこまで。抽象的なものは苦手だ・・・。それに関しては
装画 法貴信也
装画撮影 市川靖史
ブックデザイン 鈴木成一デザイン室
とデータが載っています。主な登場人物は三人です。真備庄介は、死んだ妻に会いたくて町田市に霊現象探求所を構えている男です。北見凛は真備の助手。実は・・・。道尾は、凛にほのかな思いをよせる、売れないホラー作家です。北見と道尾の関係は、ミステリの常道といえるでしょう。私としては、三人の年齢がはっきりはっきりしないのが話を味わううえで困ります。感覚的には、真備と道尾が同い年で、北見凛が五歳くらい下、というのがしっくりくるのですが。
さらっと読んだ限りでは平均的な作品かな、と思いましたが、評をまとめるためにもう一度読み直すと、それなりによくできた連作小説だなあ、流石、道尾だなと認識を新たにした次第です。とはいえ、道尾の代表作レベルかといえば、そうとはいえません。インパクトの弱さからも、あくまで佳品というべきものでしょう。ただし、何度でも読み返しのきく私好みのものではあります。
各話について目次に従って初出とともに簡単に内容を紹介すれば
・流れ星のつくり方(「小説新潮」二〇〇五年四月号):バス停で凛に声をかけてきたのは、退院祝いに母親が買ってくれたというラジオを窓枠に置いた少年だった。彼は凛に流れ星の作り方を教えてあげると言い・・・
・モルグ街の奇術(「ポンツーン」二〇〇五年九月号、十月号):霊現象探求所近くのバーで話し込んでいた真備と道尾の声をかけてきたのは、脱出奇術王と呼ばれたハリー・フーディーニが曽祖父という男だった。霊の存在を否定する男は・・・
・オディ&デコ(「パピルス」二〇〇九年六月号):風邪をひいて鼻声の真備のところに相談にやってきたのは、小学四年生の小さな女の子・莉子。彼女は自分に仔猫の幽霊が自分に取り憑いているというのだが・・・
・箱の中の隼(「ポンツーン」二〇〇六年十一月号、十二月号):原稿の修正と確定申告の帳票整理に追われる真備と凛、そんなところに現われた道尾を、真備と勘違いして相談を持ちかけてきたのは道尾好みの二十代半ばの美女・・・
・花と氷(「パピルス」二〇〇八年六月号):北見凛が結婚披露宴に向かう時、公園でみかけた老人が真備のところに相談にやってきた。孫娘に、どうしても謝りたいんです、八歳の孫娘が死に、つい先日、四十九日の法要を終えたところだと・・・
ということになります。じっくり味わってお読みください。
紙の本
テーマは暗く、話は明るく
2010/04/13 12:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
霊現象探究所を営む真備。
助手は、真備の亡き妻の妹・凛。
真備の友人でホラー作家の道尾。
この三人がミステリーに挑みます。
前2作が重い長編だったのに対して、
今回は5つの短編集。
「流れ星のつくり方」では、旅行先である少年に出会います。
その少年の友だちの両親を殺した犯人が
どうやって家から逃走したかを推理します。
「モルグ街の奇術」では、天才奇術師フーディーニのひ孫に
右手を消したトリックを20分で見破れと挑まれます。
「オディ&デコ」では、拾った仔猫の幽霊が
自分に取りついているという小学4年生の莉子を
安心させ、仔猫の行方を追います。
「箱の中の隼」では、ある新興宗教のナンバー2の美人に
道尾が真備の身代わりに、施設へ連れて行かれます。
そこで、御力とやらのまやかしによって
苦しめられている少女を救います。
「花と水」では、自分のせいで孫娘を亡くした老人の
自殺を阻みます。そして、その孫の死の真相を推理します。
「死」を扱っていたり、
グロテスクだったりするにもかかわらず、
意外に軽く読めます。
真備が風邪をひいていて、ひどい鼻声だったり
確定申告が忙しくて、凛が道尾に冷たかったり、
それでも、やっぱり凛の淹れてくれたコーヒーが
楽しみな道尾であったりと
3人の関係性をほのぼのと綴るから、スーっと読めてしまうんですね。
ミステリーの驚きとしては「流れ星のつくり方」がいい。
切ないフィニッシング・ストローク。
紙の本
道尾ワールド満載の短編集でした
2009/09/23 12:48
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山茶 - この投稿者のレビュー一覧を見る
真備シリーズの短編集です。
えっと、大ファンなのですが、
真備シリーズ2冊を読んでいない。
なんちゅう不届き者なのでしょうか。
ゴメンナサイ。
常々、道尾秀介は、
「人間の真相心理を書くにはミステリー技法が一番」
と言っています。
それを如実にあらわしたのがこの作品集だと思います。
どれも、打ち明けられない過去があって、
その過去が悲惨な事件を起こしたり、起こそうとしたりする。
辛い物語の連続でした。
まさに道尾ワールドでした。
一つ目の「流れ星の作り方」は夢十夜で読んでいたのですが、
再読してもやはり面白かった。
「モルグ街の奇術」のトリックはニヤリとしました。
いやぁそれぐらい俺でもわかるよ~。
って想って読んでいて、その通りになって、
ほらね。
と得意げに想っていると、
最後にやられました。。。
二歩も三歩も先をいく展開に脱帽です。
「オディ&デコ」の事件日の使い方、さすがですね~。
気づかないっすよ。
普通にああ、そういう季節の話なんだなと想っただけだもん。
それが事件の解くカギになるとか想わないっしょ。
「箱の中の隼」の伏線の回収はさすがです。
コーヒーの伏線とか唸りましたよ。
冒頭で???が頭に浮かび、なんだこれ?と感じていて、
読んでいるうちにそれを忘れていたのですが、
最後におおおおおおおおって感心しました。
最後の「花と氷」はヒューマン性が強く感じられました。
おじいちゃんの気持ちが人間くささが伝わってきました。
トリックも結婚式のブーケプルズとかかっているし、最高でした。
一番好きかも。
豆のにしかわのコーシーのみたくなりました。