紙の本
なんていうか、シリーズである必要性、なかったんじゃないかな、なんて思うんです。逆にタカチが登場すると、興味がそっちにいっちゃうのが勿体ないかな、って。結構いいミステリなのに、なんだか男女の話が足引っ張るっていうか。それを楽しみにしている読者がいるのは分かるんですけど・・・
2010/04/01 20:21
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
あ、いいな、西澤の新作だ、って思ったところまではいつもと変わり映えしませんが、出版社のHPに
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ポルノまがいのモデル小説『身代わり』を書いた女子高生が自宅で殺害された。しかも現場にはまったく関係のない警察官の遺体が!名作『依存』から9年、あの4人組が長編で帰ってきた!
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とあるのを見て、おお、タカチだ、と大喜びしてしまったわけです。ま、『依存』が名作であるか否かはともかくとして、もう9年になるのか、とは思いました。とはいえ、それは私たちの時間のことであって、小説の中では時間の流れは留まっているというところが、ある意味、なんだかなあ、ではあります。
で、黒地にセーラー服姿の少女と手前にジーンズ姿の青年が描かれていて、タッチ的には井筒啓之なんですが、注には装画 久保田眞由美、装幀 鈴木成一デザイン室とあります。少女が、HPの紹介にある「ポルノまがいのモデル小説『身代わり』を書いた女子高生」鯉登あかりであることはわかりますが、男性の方が特定できません。
シリーズということを考えれば、タックでもポンちゃんでもいいのですが、私としてはもう一人の被害者、ソネヒロこと曾根崎洋のほうが被害者並びでいいと思うのですが、確信が持てません。もう一度じっくり読み直して、服装なりちょっとそっぽを向いたような態度を示す記述があるか、確認したいところではあります。
全体構成ですが、本文は RENDEZVOUS 1~8 、あとがき、となっていて、何気に写しましたが、 RENDENZOUS って何? と思いました。これが ランデヴー、なんですねえ、フランス語らしいのですが英語の辞書にものっています。工夫なさそうに見えますが、読み終わったあとで考えると結構、深い意味合いを持ったタイトルだなあ・・・
それはともかく、出版社の案内にあるポルノを書いた女子高生の話は、なかなか出てきません。すこし行動に不思議なところがあるソネヒロの行動の謎を軸に動いていきます。でも、私は少しも気にならず、ただし、タックとタカチの組み合わせは魅力がないよな、なんて思いながら読んでしました。
で、それにさらに死が追加され、それらが結びつくのかどうかが興味の対象になっていきます。私としては、女子高生の死の謎よりは、ソネヒロが何故、遠くはなれた公園に行って殺されたかと、鎌苑に配属されたばかりの21歳の巡査・明瀬が、鯉登家であかりとともに殺されていた理由の方に感心しました。
ま、これほどしっかりしたミステリであればあえてシリーズのなかに組みこむ必要はなかったんじゃないか、って思います。森博嗣のシリーズにもいえますが、あまり美女を登場させてしまうと、そちらに話が引っ張られるんです。無論、可愛いところもあるんですが誰もが西尾維新のように楽しい展開が上手いわけではありません。
どんなにいいシリーズでも止め時があるんじゃないか、正直、大学生ものは満腹です。だから、私などは和風の顔立ちで愛想良さげな笑顔をたやさない、タカチとは正反対のタイプだけれど、どこか似通った雰囲気がある七瀬のほうが好ましい。三十代とおぼしきスレンダーなアスリートタイプの女性刑事、って結構憧れます。
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タックシリーズきたー!!
相変わらず面白すぎます。だいすき。
しかし「依存」も「仔羊たちの聖夜」もあんま覚えていない…。シリーズ中では麦酒~がいちばん好きですが。
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タックシリーズが出た!!まさかまたタックたち四人の話が読めるとは思っていなかった。しかも『依存』の直後の時系列!!ファンサービスが素晴らしい。でも、ファンサービスを強調しすぎて、何も知らない読者は置いてけぼりをくらってしまうと思われ・・。けっこうシリーズを通して出てきたキャラクターを再登場させたりしてるし・・。ミステリ要素はおまけ感覚。四人の酩酊推理合戦が好きなだけに、四人の集合シーンが少ないのも寂しかったな。問題の事件の真相もちょっとしっくりこないかんじ。『依存』の濃度の濃さと大きい衝撃さを考えたら、拍子抜けなのも正直な感想。
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久しぶりのタックシリーズ。
依存のあとどうなったかずっと気になって待ってました!
やっと読めて嬉しい…゚ヽ(o`・∀・´)ノ.
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タック&タカチの最新作。
2つの事件があるのですが、それが最後に一気に繋がります。
でも、途中の推理のほうが納得するものが多かった気が・・・
タックとタカチの出番はそんなにないんですが、妙に2人の仲が良い感じです。
周りから見ると、かなりの信頼感が見える様子。
これからどうなるのでしょう?この2人・・・
楽しみではあるんですが、なんと「依存」から9年も経っているそうです!
ということは、次回作まであと9年待つの???w
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◎本格ミステリベスト10 2010年版(2009年)第2位。
◎第63回(2010年)日本推理作家協会賞候補作品。
2011年2月25日(金)読了。
2011-15。
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匠千暁シリーズの新刊。
ある意味で、西澤さんの作品の特徴的な点が出ているように感じました。
つまり私が感じているところ、以下の4点。
①ビールへのあくなきフォーカス
②推理過程を楽しむ
③事件の真相は結構どうでもいい
④キャラクターを楽しむ
親友にこの作品を薦めたところ、
結構話が脱線するよね…とのコメントが。
「その脱線がいいんだよ!」と思いましたが、
確かにミステリーとしては一本道や大どんでん返しを期待するところ、
この作風はそのどちらもなく…
ただ、事件に対する色々な可能性を言及しつつ、
事件の輪郭が色々変化していくストーリー性を私は大変評価しています。
このキャラクターが好きになれれば相当はまるはず。
とりあえず一冊目を読んでみて判断していただければと思います。
それはそうと、本作は、その世界観が好きで、
シリーズの続編として読まないと、かなり物足りないかも。
正直私も話の続きという観点からしか楽しめなかった。内容が薄いの一言に尽きてしまうかも。
もう少し中身が盛りだくさんでもいいかもな~
ドラマにしたら45分くらいで終わりそう。
そういう意味で、この1冊だけ読んでもあまり楽しめなさう。
早く次回作が読みたいです!!
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9年ぶりのタックシリーズ。
今回は、ほとんど序盤タックの出番なし。
そして後半良いとこ取り?w
これをリアルタイムで読んでいた人には
非常に長い空白だったかと。
何せ9年ですから…。
1年前くらいでしょうか? 読み終わった脳内でさえ
ええっと…と記憶を探り探り。
しかし相変わらずぱかすかと呑みふけっている4人です。
やっぱりこの4人は、4人で集まって呑みふけらなければ
なんだか変な感じに思えます。
話の内容としては、一体何がどうしてこうなるのか…。
むしろ、どうしたらここまで無駄にややこしくなるのか。
最後にして、ようやく題名の意味が分かりました。
世の中って恐ろしい、です。
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「依存」続編でしたか……しまった、読んでない。ミステリとしてのネタバレはないようですが、彼らにいったい何が起こったのかがやや謎です。
うわー、この事件のつながりは想像もしなかった! 当初の刊行タイトルは「仮面のランデヴー」だったようですが。なるほどそういう意味だったのか。特に巡査が殺された理由には絶句。まさかそんなことでー! かなり無茶でとんでもない真相なのだけれど、伏線とか流れはきっちりしてるので、不自然さはないです。むしろ、驚かされました。
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身代わりの、身代わりの、身代わりは、身代わりの、身代わりだった―!?名作『依存』から9年。変わらぬ丁々発止の推理合戦、あの4人が長編で元気に帰ってきた!書き下ろし長編ミステリ。 (「Book」データベースより)
またまたお初の作家さん。
2009年のミステリー本の10位以内に入っていたので読んでみました。
どうも学生4人のシリーズ物らしく、あとがきに前作のことが書いてありました。
全体的にさらっと読めて面白かったです。ドラマになりそうな展開だし。
身代わりの身代わりの身代わり・・・・とどんどん身代わり登場で、最後はなるほど~と思うけど、そんなに「え~っ」っていう展開でもなかったですね。
ちょっと推理も無理っぽくないか~と思っちゃったりしたのですが、身代わりの身代わりの身代わり・・・・というストーリーは面白いですね。
またこの学生4人の関係性も面白かったので、機会があったら前作も読んでみたいです
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途中でおかしいと気付いたらシリーズものだった。結局そのまま読了できたのだから、前作を読んでいなくとも特に問題はないのだろう。
大学の仲良しグループの周りで殺人が起こるというシリーズ設定らしいが、このメンバーのキャラ造形が実に痛々しい。会話のセンスが古臭く、作者が無理して若作りしました的な印象にしか見えない。青臭いというよりはウソ臭く、軽いタッチというよりも軽薄。そしてとことん暗い。青春ミステリを書こうと作者が頑張れば頑張るだけ、作中の世界はどんよりと曇っていくような。
ストーリーは本格ミステリである。もともと興味を持ったのも、そんな事件設定が魅力的に思えたからなのだが、またしても幻滅させられた。推理のプロセスも途中まではよかったのだが、ある可能性をきっかけに、スットコドッコイな展開になってしまった。そう言えば『収穫祭』の作者なんだ、スットコドッコイもアリだなと、妙なトコロで納得している間にぐだぐだと話が終わったような感じ。
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タック&タカチ・シリーズ
公園で時間をつぶす盛田。目の前で起きた女性暴行未遂からの男性刺殺事件。逃げた女性の正体。被害者はボアンの後輩。後輩のストーカー疑惑。女子高生殺人事件、現場で見つかった警察官の遺体。女子高生と警察官の死亡時刻のずれの謎。『依存』後の物語。ボアンの捜査。タックの復活。
2010年5月5日読了
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タック&タカチシリーズ。シリーズを追っている人には必読。
シリーズに乗れない人には、、、、厳しいかも。
1冊の本格ミステリとしては平凡か?
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身代わり読み終わった。やっぱり楽しかったけど、長編タックシリーズにしてはオチが弱いなあ。まあ四人組がかわいかったからいいや。でもどうも関係者の掘り下げが薄い…
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ゼミの仲間が死んだ。
女性を襲ったナイフがこけた弾みで自分に刺さって死んだ。
知人の死に疑問を感じた大学生が事件解明に動き出すというミステリー。
しかしながら…ほぼ想像力・仮説が真実へ導くというなんとも強引な…。
シリーズと云うことで、不可欠なのだろうけど大学生のノリみたいなのが、うっとおしくて読み辛かった。
女刑事も軽くてちょっと…だいなし。