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こういう本を待っていました。
絵画が「うまい」「へた」の基準で見られれば
それは簡単なのだけど、
例えば
シャガールの何がすごいわけ? とか
モンドリアンの絵って誰でも描けそうだけど、何であんな高いの? とか
世の評価基準がよく分からなかったりします。
美しいかどうか分からない
何が描いてあるのか分からない
何でこの絵がすごいのか分からない
なんでもかんでもアートだ!ってしちゃったら
それはそれでいいことだけど
曖昧すぎてよくわかんなくなっちゃった。
それをサイトウ先生が分かりやすく
本当に分かりやすく
解明してくれました。
これまで「サイトウタカシ」って言ってたのが
「サイトウ先生」になりました。
国語の先生なのに、
日本史も世界史もいろいろ本出してて
教養があるんですねー
明治大学に行けばよかったです。
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スペイン旅行からの帰国後、美術史に興味を持ったので読みました。
読みやすかったけれど、ざっくりしすぎていて、あまり知識はつかなかった印象です。
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この本は一般的に取っ付きにくい「美術」の見方を、著者の視点から優しく解説している本である。
個人的に、美術のスタイルを関数f(x)に、例えた説明が興味深かった。
同じx=裸婦というモチーフにしても、異なる画家のスタイルf(x)を経ることで違った表現になる。すべての関数fに共感できなくても、様々な「見方=スタイル」があるということを理解することは、美術以外の場面でも重要なことだ。
本の最初に口絵があるが、いろんな画家が登場するのでGoogleの画像検索を参照しつつ読むと面白いかと(゚∀゚)
また、齋藤孝と言うと国語の先生というイメージが強かったが、美術史についてもここまで詳しいとは驚いた。
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齋藤孝の手による美術史の入門および解説書です。こうしてこの本を読んで、自分という人間が改めて美術と言うものに縁遠い人間なのかということを再確認しました。
この本も先日読み終えたばかりでしてね。これはあくまで入門書のはずなんですけれど、出てくる画家の名前が半分ほどしかわからなくって、改めて自分と美術が縁遠いものだったのだなと痛感したしだいでございます。それでも、ゴッホとフェルメールとゴーギャンに関するところは何とかついていけるものでした。僕個人の話で恐縮ですが、中学、高校と美術に関しては本当にいい思い出がなかったので…。
それはさておいて、美術は好きな人は本当に好きですし、また美術史にも非常に詳しいんですけれど。まったく知らない、もしくは興味がない、という方には役に立たないものだなぁ、なんていうことを読んでいて思いました。この中で取り上げられている絵のひとつにムンクの『思春期』という作品がございまして、まだ大人になりきっていない女の子が裸で粗末なベッドに腰掛けて、こちらのほうを不安そうなまなざしでじっと見ているものなんですけれど、これを最初見たときにはなんとも言いようのないものを感じたのですが、今回この作品をもう一度改めてみて、描かれている女の子の目が逆にこちら側を不安にさせるような気がしました。
まぁでもとにかく、何かの席でこの本を読んでいたことが役に立つことを祈りつつ、ここで筆を擱きます。
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この本は、美術史の本ではないということ。
タイトルに大きな誤りがある。
本当に「うまい」画家
絵の中に「ワールド」を作った画家…多くの人が共感できる世界観
自分だけの「スタイル」を確立した画家…その人ならではの世界の見方
奇想天外「アイデア」の画家
「一本勝負」で生き残った画家
P91 彼らの絵から生じる生命感や空気感というのは、技術だけで描ききれるようなものではありません。それは、画家に独自の世界解釈があり、その世界の見方を表現するのに適した技術や画法を持ってる限られた人がなし得る、最も表現するのが難しいものだからです。
人間を見る眼、世界のリアリティを根底から捉える眼が鍛えられているからこそ、技法は画家の目指すそのビジョンに向けて磨かれていくのです。
P288 美術の歴史は、洞窟壁画のようなものから始まり、人間を描くギリシャ・ローマ時代を経て、宗教絵画の時代へと移行していきます。宗教絵画の時代は、やがて写実的な「うまさ」を追求する時代へと移り変わり、印象派を経て、個性の時代、アイデアの時代へと変遷してきました。
P290 つまり、絵画の歴史というのは、魂や力、エネルギーといった見えないものの表現をめぐる歴史なのです。美術には、その時代の人たちが、宇宙や自然、そして生命をどのようなものとしてとらえているのか、その時代の感覚が反映されています。
P299 いい句というのは、一番大事なことをそのまま言葉では表わしません。
大切なものはあえて言葉にせずに、でも伝わってくるように言葉を紡ぐのが俳句の技というものです。
たとえば、松尾芭蕉のおなじみの句に「古池や かはず飛込む 水の音」があります。この句を聞いたとき、皆さんの脳裡には「水の音」が響いたことと思います。その「水の音」から、この句で伝えたい「沈黙」が浮かびあがってきます。
いい句というのは、絵画と同じで「生命感」のある句です。
しかもそれは、直接的に生命エネルギーはこれだというのではなく、事実を示す言葉を通して、そのエネルギーが伝わってくるという、力強くも奥ゆかしさのあるものです。
芸術とは、そういうものなのだと思います。説明ではないということです。
説明と神のごとき絵は違う。
P299 この一瞬があるだけで自分は死んでもいい。そう思えるほどの存在感のある一瞬をとらえられるというのは、とても幸せなことです。そして、一瞬というものがそれだけの存在感を持って見え、その美しい一瞬を額にいれておきたいと感じることができれば、それはもはや美術的生き方だといえるのではないでしょうか。
・『造形思考』パウル・クレー著
・『点・線・面―抽象芸術の基礎』ワシリー・カンディンスキー著
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前回に引き続き、僕が今までノータッチの教養モノの一冊☆
絵を楽しむために、画家を5つのタイプに分けて、それぞれの画家の視点が分かりやすく書かれています。
今まで単純にうまい絵しかすごいと思えなかったですが、
本書を読むとちょっぴり、印象派、現代アートが理解できるようになります☆
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これは美術教科書であり、冒険の書だ。とても平易で、近現代美術についてだれでも興味をもてる、良い文章で書かれている。ただ残念なのは、図版の掲載が少ないこと。それでも、立派なアート業界の新規顧客を開拓するための営業パンフレットたりえる良書。
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Naoko Fujiwara
絵画を観点別に著書独自のランキングに分けてあって、絵画初心者にはとてもわかりやすい。それぞれの画家や絵に関する説明が詳しくされていて、芸術の楽しみ方の一つがわかる。自分とは遠い存在だと思っていた絵画を身近に感じることができるようになり、次に美術館に行くのが楽しみになる。
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美術の巨匠50人の作品と特徴を解説し、取っ付きにくい抽象絵画の見方をアドバイスしてくれる良書。紹介されている画家の人数に比べて口絵が少ないので、スマホ片手に画像検索しながら読み進めた。画面越しとはいえ短時間でこんなに多くの絵を見たのは初めて。美術館へ行きたくなる。特にエドワード・ホッパーとルネ・マグリットの作品に興味が湧いた。近視と印象派の話はおもしろい。裸眼のぼんやりした世界が、少し芸術的に見えるような気がしてきた。
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著者の本を何冊か読んだことがあります(出た!この冒頭)。大学の教授というより作家じゃないの?っていうくらい本を出している。しかもこの本は美術史。守備範囲広すぎやろ!本当に美術史のことわかってんのかなと思って読み終わったあと、本当にわかってないのは僕のほうだと気づきました。
著者が5つの基準で選んだベスト10を発表して、世界の巨匠50人の解説をしてくれています。その中にはちゃんと日本人もランクイン。
人物の歴史や作品に対する思いなどを、ざっくりわかりやすく説明していて初心者に優しい内容になっています。この説明を受けて改めて絵を鑑賞した際、世界観にぐっと入り込みやすくなったんじゃないかと思います。
新しく興味を持った画家は、ベラスケス、セザンヌ、マティス、マグリット、クレー、葛飾北斎、モディリアーニ。
現物の絵が日本にあることはほとんどないのが残念ですが、改めて美術に対する関心が高まりました。
そして著者の圧倒的な好奇心。多分、専門分野じゃないはずなのに、読んでいてこの人本当に絵が好きなんだなと感じさせるあたり、尊敬せざるを得ません。
“私は、抽象絵画を見る身体技法は、心のアンチエイジング法だと思っています。
心が硬くなればなるほど、普通は「うまい絵」を好むようになっていきます。そうした絵の方が心が落ち着くからです。
でも、心を落ち着かせてばかりでは、心を若がえらせることにはなりません。新しいものを受け入れていくこと。今まで受け入れられなかった美的な基準とか、それまで感覚的に受け入れられなかったものを、「これ、いいじゃん」といえるようになる。その感覚が、その人を若返らせるのです。”
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50人くらい?の芸術家について、分類、感想が書かれていて、スマホ片手に紹介されている絵を眺めると、フムフムなるほどなとか、気軽に美術に触れることができる。幅広で、ざっくりと絵画の知識を得るための本。齋藤流切り口に対して、なるほどなと思えるほど、こちらの知識はなかったりして、共感するにはそれなりに絵画鑑賞の経験値が必要かも。
抽象絵画の章で、いわゆる、よくわからない絵を見た時に、「全然わからない」ではなく、「おもしろい」「これ、いいじゃん」といってしまうという解説は、自身の固定概念を崩す行為として、良いなと思った。とはいえ、まあ、わからないんだけども。
終章では、生命という観点を挙げつつも、宗教的なものを排除したという点が、自分の中では、いまいち。そこに踏み込んだほうが、深みや面白さがあるのではないかなと。
そうはいっても、美術・芸術に関して、親しみやすさと小難しさのハードルを下げたことを前面に出してくれていて、面白かった。
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古代から現代まで幅広く絵画の楽しみ方を優しく丁寧に教えてくれる本です。あくまでも「ざっくり」ではありますが、50人以上の画家の「すごいところ」が書いてあります。この本を読んでアート作品への敷居が下がったように思います。
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「美術史」とはありますが、中世から現代にかけての
歴史を学ぶのではなく、各画家をざっくりとジャンル
分けして、それぞれのその「見方」を学ぶ本です。
その内容は5つの基準でジャンル分けされています。
「うまさ」「スタイル」「ワールド」「アイデア」
そして「一本勝負」です。
描かれた時代などにはこだわらず、この画家のセールス
ポイントはここだよ。と、新たな視点を与えてくれる
一冊です。
例えば有名なゴッホ。
ゴッホの特徴はその感染力の強さ。ゴッホの絵を観た
後は、風景が全てゴッホ風に見えてしまいます。
妙に納得しませんか。
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美術史?かはわからないけれど、美術の見方を教えてくれる。もう少し絵も載せてほしい。
2021/10/31
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美術史は学校で習ったきり、縁のない世界だと思っていたが、齋藤先生の本ならと思い、手に取った。
難しい章もあったが、美術館に行ってみようかなという気にさせてくれた。せめて、ランキングの絵画は画像があればいいなと思う。