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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2009.9
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社ノベルス
  • サイズ:18cm/194p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-182668-7

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三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人 (講談社ノベルス)

著者 倉阪 鬼一郎 (著)

「4月9日(金)午前0:20にお越しください。お目にかかれるときを楽しみにしております。黒鳥館主人」招待状を手に東亜学芸大生・西大寺俊は黒鳥館と名づけられた壮麗な洋館に赴...

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三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人 (講談社ノベルス)

税込 880 8pt

三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人

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三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人

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商品説明

「4月9日(金)午前0:20にお越しください。お目にかかれるときを楽しみにしております。黒鳥館主人」招待状を手に東亜学芸大生・西大寺俊は黒鳥館と名づけられた壮麗な洋館に赴く。招待客は全員無作為に選ばれたという。ウェルカムドリンクを主人から受け取った西大寺は、館内の完全な密室で怪死。呪われた館を舞台とした凄惨な連続殺人の火蓋が切って落とされる—。復讐のため建てられた館で繰り広げられる大惨劇。【「BOOK」データベースの商品解説】

黒鳥館からの招待状を手に、壮麗な洋館に赴いた東亜学芸大生の西大寺俊。無作為に選ばれた招待客の中、主人から飲み物を受け取った西大寺は密室で怪死! 呪われた館を舞台に、凄惨な連続殺人の火蓋が切って落とされる…。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

倉阪 鬼一郎

略歴
〈倉阪鬼一郎〉1960年三重県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。「地底の鰐、天上の蛇」でデビュー。ホラーとミステリーを中心に精力的に作品を発表。他の著書に「紙の碑に泪を」など。

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評価内訳

紙の本

努力の方向性がチガウ!!だけと許せてしまうミステリ。

2010/10/17 15:05

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

冷静沈着且つ容姿端麗なわたし(タイプミスではありません)が思わず取り乱してしまうほど、衝撃的な作品だった。まずね、トリック。そしてそれに掛ける著者の意気込みと、労力。そのどれもが突き抜けている。

しかし残念なことに一生懸命頑張ったからといって名作になるとは限らない。本書の場合、そもそも著者は名作を書こうとなんてしてはいない。作者が狙っているのは…キワモノ、もしくはイロモノだ。


東亜学芸大生の元に順番に届けられるある洋館からの招待状。招待客の選出は無作為だと館の主は主張するが、彼らにはある共通点があった。招待状を受け取った学生は主の指示通り誰にも告げず、ひとり洋館を訪れる。死が待っているとも知らずに…。そして最後の招待客の男が館に足を踏み入れたとき、主は男に一冊の本を手渡した…。


ここで主によって手渡される本というのが、『三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人』――本書である。作中では、『三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人』は『四神金赤館銀青館不可能殺人 』という作品をお手本にして書いた私小説となっている。

その点を最後の被害者となる男に説明するくだりをここで引用する。

「手本、と言うと?」
「倉坂鬼一郎という作家がおります」
「知らないな。本は読まないから」
「当然でございます。本を読む人にもあまり知られていませんので」
「ふーん、マイナーなんだ」
「人には薦めづらい作風ですから。まあ作品にもよりますが、無理に薦めたら下手をすると人間関係を悪くします」
「で、その作家が」
「『四神金赤館銀青館不可能殺人』という作品を書いています。率直に申しまして、バカミスです。たとえあのアイデアを思いついたとしても、あれを律儀に伏線を張りながら書く作家はあまりいないでしょう」
「なるほど、バカなんだ」
「バカです。で、それをお手本にして、同じノベルズの体裁でこの『三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人』を書いてみたわけです。漢字の数を一つだけ増やして」


書きづらいことを――しかも作品内で――著者が代弁してくれている。そう、本書はバカミス。そして著者が労力をかけるベクトルの方向は、根本的に間違っている。でもそれだけの気合を注入して仕掛けたトリックは、鳥肌ものである。

でもね、ひとつ言っておく。
こんなこと、誰も思いつかなねーよっ!!!! 
万が一思いついたとしても誰もやらない。いや、やろうと思いはしてもやり遂げるなんてできない。

しかしそれを著者はやってのけた。すごい精神力だ。でもパワーをかけるところを激しく間違っている。

著者も言っている通り、本書はやたら滅多と人様にお薦めすることができない。図書館派の方はこういう変な本もあるのだと読まれてもいいかもしれないが(それでも人によっては時間を捨てることになる)、購入派の方にはとてもじゃないけれど、薦められない。

この手の作品を笑って許せるひとがどれだけいるのだろう。とてもじゃないが万人にお薦めできない作品だ。エロくもグロくもないけれど、薦められない。だって…くだらないのだもの。

本書は、どうあがいたって文庫化されることはない作品だ。万が一文庫化されるとしても、その時にはかなり別の作品となっているだろう。「そういう」作品なのだ。

しかしとても残念なことに、わたしはそういうベクトルを間違った作品が嫌いではない。だから『四神金赤館銀青館不可能殺人 』も読む。自己責任で、読む。



…。

そんな三十路独身女。
わたしの将来は大丈夫かしらん?? 

かなり心配だ。

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2009/10/03 07:29

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2009/12/31 00:44

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