紙の本
なかなか面白く読めた
2010/08/31 00:26
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たおる - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻末の選考委員の評価が全てだけれどの、良かった点と気になった点を幾つか。
まず、やはり、視点がころころ移って、主人公だと思った人間が死ぬとか、そのせいもあって登場人物に感情移入が出来なかった。
もう一点、ラストだけれども、途中で展開が読めてしまった。故に、ラストは必要なかったように思う。最後で全てを種明かしするのだけれど、あまりにもつじつまが合いすぎて、逆にご都合主義的になってしまっている。トリックの核になるところだけを残して、あとは中盤で徐々に明かしていく方法のほうが、中盤が間延びしてしまわずに良かったように思う。
良かった点は、交通刑務所に関して実に良く調べてあること。実際に本書のトリックが出来るかどうかはわからないが、トリックに説得力があった。動機も私は、納得できた。今後が楽しみな作家になった。
紙の本
条件付き受賞
2009/10/17 08:02
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふぉあぁ - この投稿者のレビュー一覧を見る
加筆を条件に受賞単行本化されたと、巻末の選考委員のコメントにあるが、これはどうしたことか。
最後の1ページを許すのであれば、すべての人物関係を洗い直して、構成をすべて見直すべきだあると言わざるを得ない。
最後に「なぜだ」と読者の疑問をかき立てているのではなく、最後にすべてを台無しにしているのではとワタシは思う。
人が人を殺すには、もっともっと動機が必要なのだ。
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本屋に行ったら平積みで「江戸川乱歩賞受賞」とか大きくPOP書いてあったりしたのでつい買ってみました。確かに面白いのですが一部違和感を覚える部分も。結果的には衝動買いしたけど失敗ではなかったと思える作品でした。
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乱歩賞受賞作。交通刑務所内の殺人事件。メインの探偵役はいない。交通刑務所特有の解放された所をついたすり替わりで謎を作っている。ジャックに惹かれて買ってしまったが、たいしたトリックでもないし謎解きの面白さもなかった。
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トリックは確かによいと思うが、ちょっとわかりにくい。登場人物が途中こんがらがって、だれがだれだかよくわからなくなる。また、場面がいろいろ切り替わるので、感情移入がなかなかできず、結局なんだったの?という感じの小説。
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今年の江戸川乱歩賞受賞作。 受賞作であることと本の帯に書かれているコメントを見て購入してしまったが、正直言うと消化不良気味な内容。
重大な交通事故を起こした加害者が収容される刑務所内で起こった密室殺人。 密室殺人だけでなく、逃亡したと思われた犯人の囚人が、被害者だったりと、序盤から面白い展開を見せており物語に引き込まれる。 ただ、途中の展開がいまひとつで、また複数の人物の視点で書かれているため中盤は読み辛い。 その様な混乱状態の中で、メインとなる犯人や密室殺人の種明かしがなされることとなるため、折角のトリックがいまひとつ光って見えず、最後まで釈然としない印象を引きずってしまった。 (トリックそのものは、確かに良く考えられていると思うがやはり演出の問題だろうか・・・)
本書の末尾に各選考委員のコメントが記載されているが、同様の印象を受けているらしく、人によっては高い評価を与えていなかった模様。
もし映画化されるのであれば、もやもやした部分が整理され、演出に磨きをかければ、面白い作品になるとは思う。
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今年度、乱歩賞受賞作品です。
最近、推理小説読んでなかったから、読みたいなぁと思い
本屋を眺めていると、目に入ったので買ってみました
必ず二度読みます
私はこのフレーズに弱いのです。
「限定発売」というフレーズぐらい弱い。
乱歩賞は新人ミステリー作家の登竜門と言われてます。
賞金一千万円 + 印税
・・・いいなぁ
ほぼ毎年、受賞作品は読んでいるのですが、
まあ新人作品だけあって年によって当たり外れがはげしいのです。
今までで当りと思ったのは
13階段とテロリストのパラソル ですね。
さてさて今年はいかに。。。
読んでみて、
トリックはなかなか良かった
刑務所内での密室殺人はほんと素晴らしい出来だった。
冒頭ですぐに引き込まれた。
ただ、
ただただ、
途中から、主人公?っと思ってた人があっさり殺され、
あれ?どうなるの?
っと思っていると
次から次に人が出てきて、
主人公はどいつだ
警察か?犯人か?被害者か?目撃者か?保険屋か?
刑務所社員か?服役者か?新聞屋か?
ってだからダレだよメインは
と、ツッコミをいれたくなるぐらい誰かわからなくなる。
多少、それが狙いの部分もあるのだが、
まあわからない。
読んでいて、いやぁ新人だなぁと感じました。
トリックはなかなか良かっただけに、
それ以外が悔やまれます。
それと小説独特のご都合主義が多くていただけない。
そう何度も偶然を使ったらダメでしょう。
そう旨い事犯人の思惑どおりに事が運んだらダメでしょう。
交通刑務所の中とか、
事故から刑務所に入るまでとか、
普通の人が知らない事も知れて良かった。
わかりやすい説明だったと思う。
もういっこ気に入らないところは
最後の種明かしの部分での
殺し方に迫力がない。
注射器の怖さがないのよ。
先端恐怖症になるような怖さが欲しかった。
硫酸の恐怖も感じられなかった。
くどいようだけど、
トリックが良かっただけに・・・。
父は息子を捨てることで、息子の起こした事故の、いや犯罪の責任をとろうとしているのだと教えられた。
一瞬、ぐっと来ました。
突然のぐっとくる言葉でした。
まあ、突っ込みどころが多い小説だったけど、
全体をとおして良かったと思う。
好きな部類の小説です。
乱歩賞受賞だと、���ず2作目も出るので、
2作目からの小説としての完成度を期待します
★★★☆(7点)
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第55回江戸川乱歩賞受賞作。
選評にもあったが、登場人物が多すぎて、視点の切り替えも多く、非常に読みにくかった。
その分、感情移入もできないし。
着眼点としては面白い作品だと思うが、ところどころトリックにも無理があり、手放しで評価できる作品とは言い難い。
前評判が高かっただけ、ちょっと残念。
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どんどん視点が変わっていくのが面白かったし
次々に問題が増えていってドキドキしました。
最後は謎~。謎すぎて考え込みました。
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出だしは面白いし引き込まれる部分もあったのですが、後半作者が読者をかく乱する為?と思わせるように視点がどんどん変わってしまうが少々読みにくい。しかも最後のオチが途中で見えてしまったのが残念。でも、まだまだこれからの作家さんだと思うので、次回作に期待。
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う〜ん、ネタとしては面白いけど、文章が.....。
これはプロット?
誰の台詞なのか誰の視点なのかごちゃごちゃでなのが残念。
ラストも狙いはわかるけど、無理があるかな。
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乱歩賞受賞作。オビには東野圭吾の「乱歩賞史上最高の
トリックだ」のコメント。煽りっぷりと書店での展開はかなり大きく
出版社側の力の入れ方は凄い!!
逆にそこまで煽られると醒めるし、期待度もグッと低くなるから
不思議だw。だからというわけではないですが、さほどイラっと
することなく、サラサラ読めてしまった。
でも、その史上最高のトリックもストーリーも結末も全てが
「あ...うん..。」的な印象。
視点をどこに置いて感情移入して読むのか分かりにくいし
警察の捜査にも疑問点が多くて、なんだかスッキリはしない。
前回作品に比べたら好みではありますけど。
何より冒頭の著者の写真1Pでひいたっつーのw。
他にいい写真なかったのかー??
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期待して買ってみたんだけど、まあまあだったかな・・・。登場人物が多くて、視点がよく変わるので、ちょっと読みづらいかも。刑務所での殺人事件っていう設定は面白いと思った。トリック云々より、刑務所での生活や交通事故の加害者と被害者の心理が興味深かったと思う。
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夏に、デカデカと新聞広告が出てたので記憶に残ってた。
普段「賞」というものにうとい私だけどw
乱歩賞とった、って何度か広告を見たので、ずいぶん推してるんだなぁ〜と。
中身…確か、叙述トリックだかなんだかじゃなかったっけ?ってことで、最初から名前とか描写に気をつけて読んではいたんだけど。案の定…なにがなんだか??w
おまけに、第三者的主人公、登場か?と思いきや、あっさり死亡。あれあれ?肩すかしをくいつつ…
おもしろくなってきた〜!犯人像も明確になり、これは〜!とドキドキしながら読み進む、クライマックス、さぁ結末!
結末は手記で終了〜。
一度目にそこを読んだ時は、よくわからんかった。
ためにもう一度戻って読み直した。
ある程度までくると、疑いは確信に。
滋野が言った、そのままのつながりだったし、第一、最初に村上諒子が死んだ時に、誰も気づかないもの? 彼が写ってることに?写ってることがわかれば、直接手をくだしたのが宮崎でないかもしれないことになるよね?
まぁ、どちらにせよあちら側は、村上諒子の口封じがしたかったんだから、いいのか。
飲酒運転で人を殺してしまい、悔いている中島が、遺族に会いに行くところがよかった。東野圭吾の『手紙』を思い出した。子供二人が死に、奥さんは心を病んで…そんな中で、中島も苦しんでいるんだろうからなんて、気遣ったりできるものなんだろうか。。
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序盤はとても面白く期待感抜群であったが、中盤以降、平衡感覚を失う読後感。一体全体、主人公は誰だったのだろう。また、密室は何のために必要だったのだろう・・と考えてしまう。そして最期の数行・・???
ただ、一気に読ませる文体等は次に期待を抱かせる。