紙の本
カーソンの
2015/09/28 17:20
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投稿者:のきなみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
しれっと毎度毎度彼女変える所と、あとこの作者はけっこう同シリーズでも趣向を毎回変えてくるところは似通ってるのかなぁーと。
今回はアメリカらしい成り上がり名家の内情がゴタゴタしすぎてちょっと趣味に合わなかった。
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法月氏が解説で、“「『百番目の男』は色物の一発ネタだし、どうせすぐに消える作家だろ」との認識をお持ちならすぐに改めるべき”と指摘されていたが、本作品を読んで、いや序盤からもうすでに、私のジャック・カーリィに対する前出の認識は改められてしまった。
イメージやあらすじはいかにもB級なのだが、実際に読むと、細かいタッチの重ね付けに彩られた完成度の高い作品だということがよくわかる。警察ミステリとしての捜査プロセスもきちっと段階を踏んでおり、小さな手掛かりが後に大きな結果を生む展開など、謎解きパートも充実している。本作品の根幹にあたるホワイダニットの背景部分も読み応え抜群で、シリーズの持つサイコな世界観との絶妙なコラボはストーリーに奥行きと陰影を与えている。
主人公と相棒のタッグは強固で、パートナーはスピンオフ作品が書けそうなほどの重要扱い。このコンビバランスは珍しい。脇役も魅力的なキャラで固めており、リンカーン・ライムシリーズの捜査チームを想像させるが、ライムと大きく違うのはエンタメ性だろう。
あえて難を挙げるならば着眼点だろうか。本作品はケネディ一家にインスパイアされたように解説してあるが、それはそれで構わない、いかに脚色するかが実力なのだから。ただ、これだけの展開で勝負できるのだから、スタート地点からのオリジナル作品を読みたかったという感想も無視できない。
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前作『デス・コレクターズ』に続くカーソン・ライダーシリーズの三作目。
ミステリとしての面白みに加えて、いい意味の軽さがこのシリーズの特長。カーソンの恋の行方(?)が女性ファンにも受けるところか。
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ジャック・カーリィってこんな雰囲気だったっけ?
『百番目の男』でもっと新しい感じの衝撃を受けた気がしていたのだが。
カーソンとハリーの軽口ぶりは思っていたとおりだったけど、物語自体は追う側と追われる側の視点が行きつ戻りつする、ジェフリー・ディーヴァー的。
ちょっとしためくらましを潜ませているとこなんかも。
二番煎じな雰囲気だったり、少し飛び火的な事件が多すぎて筆が足らないところもあった気がしたけど、全体としては事件の背景や登場人物をうまくちりばめて収束させていった方だと思う。
真相に含みがあるところも嫌いじゃない。
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積みあがる死体を繋ぐ権力者一族。黒幕は誰なのか?
カーソンが捜査に乗り出す。
この作家は1作ごとによくなっていくように思う。
今作でもサイコの怖さを感じられないのは残念だけど、ミステリとしての出来は悪くなかった。
きちんと伏線もはってあったし、捜査、推理の過程もきちんと描かれていたし。
話の大元になっている狂気の血を引き継ぐ権力者一族の覇権争いは目新しさはないものの、プロットは上出来の部類だと思う。相方ハリーとの関係や、女性関係を筆頭にカーソンが作を追うごとに人間臭くなっていくのもいい。
サイコの怖さをもっとねっとり描いて欲しいとか、推理ものとしての情報の提示をきちんとして欲しいとか注文がないわけじゃないけど、主人公と作者両方の成長を楽しめるシリーズだと思う。
ただ今作はカーソンの兄のジェレミーが登場しなかったのが残念と言えば残念。
家族の形の描写を権力者一族に譲ったせいなんだろうけど、そのためにカーソンの内側の描写が不足して怖さも減ってしまったんだろうなぁ。
黒幕の意外さがなかったのももったいなかったなぁ。伏線が分かり易過ぎたよ。
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お兄ちゃん好き。
お兄ちゃんの影薄め。
地元を牛耳る一族と戦う話。
主人公がようやく身近な年上マダム(解剖医)にときめく。
2巻の中休みはなんだったんだーー
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前2作と同列に見てしまうとどうしても地味な印象になってしまうかもしれないけど、警察小説としてみればヘニング・マンケル辺りと比べてもいいくらいの出来だと思う。もう少し重厚さがあればなおよしという感じでもあるけど。
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大好きジェレミーはちょっとお休み、ってのは残念だったけれど、
それでもこの重厚なストーリーとぞっとする結末には、すっかりノックアウト。
連続殺人の謎、見え隠れしては消える、ジェットコースターのようなシナリオ、
誰も信じられない、いやでもさりげなく挟まれる、信じられるなにか。
あいかわらず、ちょこちょこ挟まれるハーレクイン?ばりの
カーソンの武勇伝は個人的には好きじゃないけど、
これもアメリカ式と言われればハイ我慢しますとも。
3作目にしてこの脂ののり方は、ありがとう以外のナニモノでもない。
いや、この作家さんに巡り会えてよかった。
できればもう少し、勤勉に書いていただけるとありがたい。
期待してますよ、カーリー!
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カーソン・ライダー・シリーズ3作目。圧倒的な暴力と財力で他人を操ることに良心の呵責を一切感じない、成り上がり一家の歪んだ関係が凄惨な事件に発展。末端の事件を捜査しながら一家に注目したそのきっかけが、捜査の過程や証拠からというよりカーソンの嫉妬心に端を発しているのはご愛嬌。かなり特殊で極端な大金持ちの家族をめぐる話なので、本筋の事件よりも、あと2ヶ月で定年を迎える刑事とハリーとの間の確執と、カーソンの傷心模様というサイドストーリーの方が味わい深いように感じられました。それらはそれとして展開しつつ、最終的にはきちんと伏線となって事件解決に絡んでゆく構成は相変わらず見事です。今回はジェレミーが一切登場せず、残念。いろんな人が感想で触れているようにカーソンは毎回恋人が変わっていて、そこはちょっと微妙な感じ。5作目ではどうなるのでしょうか。
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《精神病理・社会病理捜査班》に所属する青年刑事、カーソン・ライダーの活躍を描くシリーズ第3作。
今回の作品もこれまでのシリーズと同様に惨殺された死体が見つかり、
関連した謎の死が明らかになっていくのだが、
時折挟まれる「ルーカス」の独白以外、魅力的な謎と言うほどのことがなく、
序盤やあらすじを読むと行き着くところは大体わかってしまう。
今回、作者の切り札であるジェレミーがまったく登場しないため
物足りなさを覚えてしまった。
作者の複雑で巧妙なプロットには脱帽なのだが―。
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猟奇犯罪を担当するカーソン・ライダーとハリー・ノーチラスの活躍を描くシリーズ3作目。
シリーズのこれまで裏の主人公的存在だった殺人鬼のジェレミーが、今作では出番がほとんどないのが少し寂しい。
しかし強烈なキャラクターがいないことで、巧みなプロットと仕掛けがより楽しめたように思います。
特に今作ではハリーの活躍がたくさんあったのが嬉しかったです。
ハリーと仲間の絆はかっこいい!
冒頭の警察の仲間同士のちょっとした諍いから、既に巧妙に伏線が張り巡らされていました。
巧みに事件をもみ消す犯人達の姿が明らかになるにつれ、些細な事柄だと思っていたことの本当の意味に気付かされていくのが衝撃です。
謎の人物「ルーカス」に強く焦点が当てられているので、そちらに気を引かれてまんまと作者の手腕に踊らされた気がします。
ルーカスが葬儀に出席した、ということがとても意味深なのだと分かるラストが良いです。
そして今度の新しい恋人は今後どうなるのやら…。
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今回はあんまりサイコっぽくなかったです。このシリーズはサイコが売りだと思ってたので、ちょっとガッカリ? 主人公がずいぶん子どもっぽくなった!?
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先月に続いてカーリィの作品を読む。サイコキラーを題材としたカテゴリーに入る作品として読み始めたが、解説にも書いてあるように、本格派探偵小説の流れを汲む作品という印象を受けた。身内の忌まわしい事情を隠そうとするのは誰も同じであり、著名人も例外ではない。逆にそのことを告白する勇気は中々持てないのが普通。どうでもいいけど主人公ライダー刑事のシリーズを最新作から逆に読み進める自分ってどうなの?
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この本は行きつけの書店のカーリィのラインナップに、なぜかこの本だけなくて取り寄せてもらわなきゃと思っていたころ、前作『100番目の男』を貸したら気に入ってくれた友達が他の書店で見つけてプレゼントしてくれたという嬉しいサプライズで手に入った本。
今回もテンポよく進むストーリーに寝不足な日々で、相変わらず多少出来すぎな展開を経てでも正義は勝つという流れ。
でも今作は結局犯人は誰なのか、これは何の伏線なのかというのが割と最後まで読めない感じで、作者のレベルアップを感じられて大満足。
しかし…スカーペッタとダブらせてイメージし過ぎていたのか、クレアが思っていたより若かったのでびっくり(汗)
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カーソン・ライダーシリーズ第3弾、変わらずの舞台モビール市、相棒ハリー・ノーチラス、市警のメンバー達、特に監察医のクレア、そして変わらなかった恋人のディーディー・ダンベリー。
序盤からスピード感に溢れ、飽きさせない展開。挟み込まれる謎の人物描写のサスペンス感もまずまず。まぁなんとなく雰囲気で黒幕はわかってしまうが、そこに至るまでの伏線の回収はなるほどと思わせる。ラストはアクション映画に変貌。まぁ悪くはないと思う。
一番気になったのはラストのキスシーン、恋人変更の伏線か?次作でどうなるんだろ?やっぱ別れるのかな?仕方ないけど、次々と恋人が変わる主人公がどんな猟奇殺人よりあり得ないと思うのは自分の僻みか?