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すみれ色の瞳に恋して (SB文庫)
輝くような美貌の王女アンバー。彼女はロシア皇帝の隠し子であり、王族の叔父のもとで暮らしていた。あるとき、叔父が彼女を奴隷商人に売ろうとするのを聞いたアンバーは英国へ逃亡し...
すみれ色の瞳に恋して (SB文庫)
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商品説明
輝くような美貌の王女アンバー。彼女はロシア皇帝の隠し子であり、王族の叔父のもとで暮らしていた。あるとき、叔父が彼女を奴隷商人に売ろうとするのを聞いたアンバーは英国へ逃亡した。彼女は伯爵マイルズの屋敷に住みこむが、彼は火事で妻子を失って以来、火傷した顔に仮面を付け、心も閉ざしたままだった。アンバーの優しさにマイルズは徐々に癒され、ふたりはひかれあうが、彼女を奪うべく冷酷な叔父が迫っていた!人気作家が描く、悲運の王女の運命と波乱の恋。【「BOOK」データベースの商品解説】
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アイロニーにあふれた会話体のすばらしさ
2010/03/13 00:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:斜麓駆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシアの貴族一族カザノフ家の王子・王女をヒーロー・ヒロインにしたシリーズの第2弾です。
パトリシア・グラッソの作品はこのカザノフ・シリーズがすでに4巻がソフトバンク文庫で邦訳されています。
本作を読了してみて,グラッソの作品は,アイロニーとペーソスにあふれた軽妙洒脱な会話の面白さです。ストーリー展開も決して不自然ではなく,ロシア貴族のイギリスでの生活というシリーズの設定も面白いのですが,ヒーローとヒロイン,それに執事や家政婦など,さらには子供たちの様子が生き生きと描かれ,貴族の複雑な姻戚関係やややこしい称号など,読みづらい要素があるにもかかわらず,例えば,
「愛は知らないうちに忍び寄って人を支配してしまう。だが,相手を怖 気づかせたくないなら「愛」という言葉はこの胸にしまっておく方がい い。」
というような,シェークスピアもかくやと思わせるような言い回しや,アイロニーが随所に現れるにもかかわらず,何となくほっとするような,また,「うん,ウン」とうなずいてしまうような説得力がある文章は,このグラッソという作家の飛びぬけた頭の良さ,しかも温かい人間らしさが感じられ,素晴らしい読み物になっています。