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商品説明
書店で真剣に本を選ぶ美しい女性—まるで絵画のような光景に見とれた川端直幸。友人の紹介でその女性・高野秋と偶然にも知り合う。やがて始まるふたりの交際。関係が深まる一方で、秋にちらつく深い闇は消えない。そして、ついにその正体が分かる時がやってくるのだが…。【「BOOK」データベースの商品解説】
書店で、美しい女性が真剣に本を選ぶ光景に見とれた直幸は、友人の紹介でその女性・秋と知り合う。やがてふたりの交際が始まるが、秋にちらつく深い闇は消えない。そして、ついにその正体が分かる時がやってくるのだが−。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
ふたつの時計 | 7−74 | |
---|---|---|
ワイン合戦 | 75−107 | |
いるべき場所 | 109−179 |
著者紹介
石持 浅海
- 略歴
- 〈石持浅海〉1966年愛媛県生まれ。九州大学理学部卒業。「アイルランドの薔薇」が光文社KAPPA−ONEに選ばれ、デビュー。ほかの著書に「月の扉」「扉は閉ざされたまま」など。
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紙の本
ミステリーという衣をまとった恋愛小説
2009/09/29 12:30
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店で思わず、みとれた背の高い美人は
偶然、友だちの会社の人で、
その友だちを介して知り合う――。
運命の出会いなど、甘いカップルの話に
日常のミステリーを重ねたように見せ毛家手、
実は上質な恋愛小説。
ミステリーの謎ときには、お互いの思いが少しずつ重なり合い、
他人の心を推測するたびに、人間性が表れます。
身長168cmで童顔の川端直幸に
すらっとした美人の彼女・高野秋。
二人はしっくりと馴染みます。
仲のいい友人カップル黒岩正一と太田千草とは
たまに会って、いいお酒を飲みます。
どこにでもありそうで、でもちょっと羨ましい関係を
友だちとも彼女とも築く直幸は、
その名の通り「幸せに向かってまっすぐ進め」の人。
推理力にも優れています。
時計をふたつしている秋の秘密を推理する「ふたつの時計」。
居酒屋で、カップルがそれぞれ、
ボトルワインを飲んでいる謎の「ワイン合戦」。
ショッピングモールで迷子になった女の子の
謎を解く「いるべき場所」。
婚約した正一に、千草の亡くなった父の遺品・傘が
渡された意味を解く「晴れた日の傘」。
誕生日に有給休暇を取って付き合ってほしいと
秋に頼まれる「まっすぐ進め」。
連作短編のミステリーを重ねていって、
最後に秋の重大な秘密を
直幸が解き明かし、彼女を重荷から解放します。
しかもすでに、「晴れた日の傘」で千草に、
二人の関係を悟らせています。
「二人を引き合わせたとき、わたしは傲慢にも、川端さんは高野さんと釣り合うのだろうかと心配していた。しかし、真実は逆なのかもしれない。高野さんクラスの女性でなければ、川端さんには釣り合わないのだ」
最後の3編はミステリーが解かれるたびに
ちょっとずつ涙がこぼれました。