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紙の本
星図詠のリーナ (一迅社文庫)
著者 川口 士 (著)
父である国王の命を受け、辺境へと地図作りの旅に出た賢く若い王女「リーナ」と護衛の騎士たちは、正体不明の一団の襲撃を受け壊滅の憂き目にあったところを、流れの傭兵「ダール」に...
星図詠のリーナ (一迅社文庫)
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商品説明
父である国王の命を受け、辺境へと地図作りの旅に出た賢く若い王女「リーナ」と護衛の騎士たちは、正体不明の一団の襲撃を受け壊滅の憂き目にあったところを、流れの傭兵「ダール」に助けられる。何があろうとも任務を全うしようとするリーナと臨時護衛に雇われたダールは、妖魔をかわし、夜盗を退け地図作りの旅を続けていく中で宮廷の陰謀を掴むのだが、時を同じくして辺境の迷宮に眠っていた強大な何かが目覚める…。正統派ファンタジーの新鋭が贈る「本格マッピング・ファンタジー」。【「BOOK」データベースの商品解説】
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紙の本
彼女の生きた証が地図に残る
2009/05/16 20:00
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
知らない街の様子を知るには、数値化された情報と数値化できない情報が必要らしい。前者は街までの距離などだし、後者は風俗・習慣などだ。例えば古代ローマでは、この二つの情報を伝えるため、街々までの距離を示した地図と、名所や住民の特徴などを絵で記した地図の二種類があったらしい。当時のローマの人々は、一生訪れないかもしれない遥か彼方の様子を、その地図を眺めながら夢想していたのかも知れない。
この物語の主人公であるリーナは大陸最大の王国の王女殿下であり、普通であれば王城の中にあって夢想する側の人間であろう。しかし彼女が普通と少し違うのは、母親の影響で測量と作図が出来ること。そして彼女が手慰みに作る地図は、それぞれの場所で見たもの、出会った人を描いた、思い出の縮図でもある。この趣味が高じて一流の技術を身につけたリーナは、父王の勅命を受け、とある港町の地図作成を命じられ、何故か水戸黄門の時代劇の様な役割を果たすことになってしまう。
侍女のサラや、旅の途中で出会った傭兵のダールなどと繰り広げられる、ファンタジーな冒険譚。彼女の持つ白紙の世界地図は、これから思い出の記録で埋まっていくのだろうか。