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商品説明
美少女仙人vs.最凶の刺客!?気ままな旅を続ける僕僕先生と王弁くんを、大唐帝国の闇で蠢く暗殺者集団「胡蝶」が追う—。必殺の吹き矢を操る劉欣が登場。笑いあり、サスペンスあり、涙ありの第3弾。【「BOOK」データベースの商品解説】
美少女仙人vs最凶の刺客!? 気ままな旅を続ける僕僕先生と王弁くんを、大唐帝国の闇で蠢く暗殺者集団「胡蝶」が追う。必殺の吹き矢を操る劉欣も登場し…。中国冒険ロードノベル第3弾。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
職業兇徒 | 5−51 | |
---|---|---|
相思双流 | 53−110 | |
主従顚倒 | 111−154 |
著者紹介
仁木 英之
- 略歴
- 〈仁木英之〉1973年大阪生まれ。信州大学人文学部入学後、北京に留学。個別指導塾を経営する傍ら小説を書き始め、歴史群像大賞最優秀賞を受賞。「僕僕先生」で日本ファンタジーノベル大賞大賞を受賞。
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紙の本
美少女仙人と弟子の平凡な青年とその他の旅日記
2009/05/30 20:45
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファンタジーノベル大賞受賞作「僕僕先生」の続編のシリーズ短編集。美少女仙人と弟子の平凡な青年とその他の旅日記である。今回は前巻よりさらに南の広州に到る。新たな登場人物、神仙、妖怪変化が加わり、以前に登場した人物もまた現れる。主要な登場人物が心優しい暖かみのある者ばかりである。殺し屋さえも。その心温まる雰囲気がなんとも言えない。
今回は主人公たちが、さまざまな状況のもとで命を狙われる。その黒幕は不明である。次巻ではさらに南か南西の苗族の地まで旅することになるらしい。前巻「薄妃の恋」の顛末はついたが、主人公たちが何処の誰にどのような理由で命を狙われているのか、次巻の展開が待たれる。
紙の本
三木謙次の絵を見てしまったら、手を出さないわけにはいかない、そんな素敵な装画です。お話の内容は、私に言わせるとウジウジした男が気に食わないのですが、そうさせている不可思議な僕僕先生にも問題があるわけで、男らしくしっかいりしろい!え、男じゃない? ・・・
2009/11/30 19:52
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんといっても三木謙次の装画・挿画がいいです。ちょっとアニメ色が強いかな、とは思いますが、それがなかったら私は手を出していないはずなので、文句いいません。むしろ、私などはこのままアニメになってくれてもいいのに、なんて思ったりもします。本の作りも、いかにも内容にあったソフトなもの、そんな装幀は新潮社装幀室です。
早速、内容ですが新潮社のHPが充実していますので、その案内文を借りてしまいましょう。
*
美少女仙人vs.最凶の刺客!? 人気シリーズ最新作は、サスペンスフルに急展開!
気ままな旅を続ける僕僕先生と王弁をターゲットに暗殺指令が下された!? 刺客は秘密暗殺者集団「胡蝶」の男。必殺の吹き矢を操る劉欣が、二人を狙って荒野を駆ける――。キュートな仙人と弱気なぐうたら青年の物語は、大唐帝国の闇と意外な接点を持ちつつ急展開。笑いあり、サスペンスあり、涙ありの中国冒険奇譚第3弾!!
*
がそれです。収められたお話は書き下しを含めて六篇。
・職業兇徒 闇に囚われた者(「小説新潮」2009年1月号)
・相思双流 せっかちな女神(「小説新潮」2009年2月号)
・主従てん倒 夢に笑えば(書き下ろし)
・天蚕教主 惑う殺し屋(書き下ろし)
・回来走去 誰かのために流す涙(書き下ろし)
・恩讐必報 失くし物、見つけた物(書き下ろし)
です。ちなみに第三話の「てん倒」は実際は全部漢字表記ですが、「てん」がunicode形式の文字に該当するそうで、?になってしまうため、泣く泣くひらがなにしました。読めない、書けない、ではなく表示できないんです。そこのところ、ヨロシク!!
で、お話は繋がっているので、各章ごとに紹介することはしません。ただ、今まで出ている『僕僕先生』『薄妃の恋 僕僕先生』を読んでいない私のような人間には、なぜ僕僕に王弁が熱をあげるのか分からず、困ってしまいました。じつは、それが間違いの元なのですが、僕僕先生=老人(男)っていう思い込みがあるんです。でも、どうもそうじゃあない。
ていうか、HPには「出身地不明。年齢不明。白鬚の老人や医者に姿を変えることもあり、実は性別も不明。」ってあるんです。げげ、げの鬼太郎、です。でもまあ、私としては美女姿で弟子を誘惑するニューハーフ、っていうのはありかな、なんて思います。きらいじゃあありません。
ただし、その先生に思いを寄せる王弁がちっとも可愛くない。頭はいいようですが、でもヘタレでしょ、こいつって。やっぱり男はクールがいいわけです。むしろ、僕僕のからかいを風に流すくらいのほうがいいかな、っていうか僕僕、老人でいいでしょ、それなら王弁、ヘタレないし・・・
で、印象深いのはまず、薄妃です。どう読んでも一反木綿なんですよ、この薄幸の美女は。空を飛ぶ姿はどう読んでも、ゲゲゲの鬼太郎に登場する、アレ。初登場したときは、もっと違う印象のようですが、ちょっと薄っぺらになり過ぎたかな、って。それと男の薄情さがわかっていない。ま、王弁にも世間知らずの坊ちゃんふうのところがあって閉口しますが、こっちも似た深情けぶり・・・
むしろ、私は劉欣と蚕嬢が好きです。劉欣のポジションの変化っていうのは、あんまり感動を誘わないし、ちょっとコミカルなところが今風でいいな、って。でもピカイチは蚕嬢です。「人語を話す蚕。苗人の国からきた蚕で少女の声で話す。面縛の道士の手中から薄妃が救い出す。今は王弁の袖の中に住む。」てありますが、私としては小型のゴマちゃん、って言いたい。
そうか、結局、すべてTVアニメの世界か、なんてね、あらためて思うわけです。日本ファンタジーノベル大賞受賞作には、大きく言って大人が主に楽しむものと、高校生あたりむけのもの、もう少し低年齢まで楽しめるものがありますが、これは後者でしょう。ちなみに、このシリーズ、続編を望む声がありますが、話、終ってないし、いやでも続くんじゃないですか。