紙の本
大人だけではなく、子供にも読んでほしい
2010/07/18 15:30
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆこりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
今までに、動物の生態を描いた作品はけっこう読んでいる。だが、
擬人化し、壮大なドラマにした作品を読んだのは初めてかもしれない。
オオスズメバチの世界は、メスだけの世界だ。そのメスたちが、同種族
との壮絶な闘いや、命をかけての狩りに挑む。未帰巣は「死」を意味
する過酷な世界だが、読んでいてワクワクする。また、巣の中での
子育ての様子も読み応えがあった。。外の世界の喧騒とは対照的に、
静かな命の営みが続く。克明に描かれている生態は実に興味深く、物語の
世界へとぐいぐい引き込まれていく。獲物を狩り、せっせと肉団子を作り、
幼虫を育てていく行為の裏側には、こんな面白さがあったのか!そして、
生き抜くということはこれほど厳しいものなのか!読んでいて圧倒される。
大人だけではなく、子供にも読んでほしい作品だと思う。
紙の本
ハタラキバチ
2019/02/27 00:58
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
えーっと、これハタラキバチの話ですよね? 映像化はアニメならできそうですけれど。ビジュアルとして考えるとキツイ話でした。
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題名ではオオスズメバチのお話だとは全く気付かず。オオスズメバチと言えば、我々山愛好家の天敵ではないですか(笑。
オオスズメバチのマリアの一生を描いたお話なんですけど、正直評価の難しい一冊です。主人公がオオスズメバチなのに「ゲノム云々」というのはどうなんでしょ?個人的には最後まで違和感をぬぐい去ることができませんでした。
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オススメします。いや、他の人が読んで面白いかどうかの指標に私がなれるのかと問われれば自信はありません。(オイ でも面白かったです。
内容はスズメバチです。八です。いいえ蜂です。
まず、冷静な目で見ると。
マリアという名の働き蜂が主人公の、なんだろう、極端に割り切って言えば、スズメバチの生態や社会をうまく取り入れた恋愛小説と断じてしまえばいいんだろうか。
もちろん働き蜂は交尾などしないし、オスバチと処女飛行もできはしない。恋愛小説に昇華できるかどうかはこの作者の力量に懸かっていたのだと考えれば、よくできたものだと思った。
で、主観的に見ると。
「ヴェ、ヴェーヴァルト……」
の一言に尽きた。
彼らは長くて三十日前後の短い一生の中で、濃密な時間を過ごしている。
果たして自分は緩慢に生きてはいないだろうか。ふと、そんなことを思い知らされた。
最後に、作者が「探偵!ナイトスクープ」の放送作家だったということは、本を読み終わってから気付きました。知らなかった……!
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大学院の社会生物学の授業で先生に勧められました。
ハチの生態について正確な知識を得られながら、その生活環を学ぶことができます。
もちろん、物語としてもおもしろいです。
中・高校生の生物学が好きな学生に特におすすめです。
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「利己的な遺伝子」を思い出した。蜂の生態がよくわかる。好奇心で読み進めるが、物語としてはいまひとつ。
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オオスズメバチのワーカーのお話。
スズメバチの生態って知らない事ばかり。
勉強になりました、ですです。
最近話題になっているのでしょうか。
母が勧めてくれたのですが、呼んでよかったなぁと思います。
語り口調もスズメバチのマリアからの目線。
最初は何の話だろうと思ったのですが、読むうちにどんどん楽しく。
最近話題の様ですし、呼んでみるといいと思います!
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オオスズメバチの生態を物語として読ませてくれる、非常に親切な一冊。設定や演出が少々やり過ぎた感があっても、スズメバチの生き様が過度にドラマチックなので、後半はほとんど気にならなくなった。
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面白かった!
けど、これは小説なのかしら?(笑)
オオスズメバチの生態を紹介した本っていう感じ?
で、わかりやすく紹介するために、1匹の働き蜂を主人公にして〜、的な感じでした。
たしか、ブランチで紹介されてたのを見て、気になって、図書館で予約したんだと思いますw
ゲノム共有率の考え方が面白いなぁと思った。
自分の遺伝子がどうこうじゃなくて、帝国単位で考えるんだね。
自分で子供産んだら、一番確実に遺伝子が残るのに、そうはしない。
まぁ、ひとりで育てることができないっていうのもあるんだろうけど。
生物の神秘だねww
ちょっとだけだけど、オオスズメバチのことを知れて、よかったです。
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いきなり蜂が喋り出してびっくりしたが、面白くて一気に読んでしまった。
エンタメな小説、というよりは知識を付けられる小説。
蜂の生活について色々分かって興味深かった。
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(2009.06.11読了)
昆虫の生態を小説仕立てで描き切った見事な作品です。
ドキドキわくわくしながら、昆虫の不思議な世界を知ることができます。
小学生の間で、評判を呼んでいるということです。
主人公は、オオスズメバチのワーカー(働き蜂)のマリアです。疾風のマリアと呼ばれています。毎日幼虫にあげるための獲物を求めて、山野を飛び回ります。
獲物は、昆虫です。自分たちは、肉食ではないのですが、幼虫は、肉食です。
女王蜂は、他の群れの雄と交尾した後は、自分で巣を作り、卵を生み、餌をとってきて育てます。働き蜂が生まれると獲物を捕ってくるのは、働き蜂の役目となります。
巣を拡張したり、育房室を作るのも、働き蜂です。
獲物との闘い、オオスズメバチの他の集団との縄張り争い、オス蜂、女王蜂の役割、他のスズメバチや西洋ミツバチを集団で襲う方法、場所の覚え方、他の仲間のハチを呼ぶ方法、西洋ミツバチと日本ミツバチの違い、オオスズメバチに寄生する昆虫の話、蜂球の話、実に盛り沢山の話を楽しめます。
ゲノムの話は、説明が簡易すぎて、よくわかりませんでした。ゲノムの本か、利己的遺伝子の本でも読んでみるしかなさそうです。
昆虫のことをよく知らない人には、驚きの連続かもしれません。昆虫のことをある程度知っている人には、オオスズメバチに特化した知識が得られます。
著者 百田 尚樹(ひゃくた・なおき)
1956年、大阪生まれ
同志社大学中退
2006年、『永遠の0(ゼロ)』で作家デビュー
2008年、小説『ボックス!』を発表(高校ボクシングの世界を描く)
(2009年6月11日・記)
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オオスズメバチのマリアの視点で、ハチの巣の興亡を描いている。 ハチの生態について、極力抑えているようでもやはり出てくる説明臭さが気になるが、色々面白かった。ずっと出てくる肉団子は想像するに気味悪いけど。
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もっとも攻撃的で最強の昆虫と言われるオオスズメバチのワーカーマリアを主人公にした物語。
百田さんの作品じゃなきゃ読んでなかったと思います。ハチの生態については驚くばかりですごく勉強になったし自然社会の凄さ不思議さには驚きを覚えました。
物語としてはむっちゃ面白いという訳ではありませんがスズメバチのコロニーの仕組と戦いをうまく描いてると思います。
この題材を選んだ百田さんの意欲には拍手を送りたい^^
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オオスズメバチ!?
よもやこんな長編の主人公に抜擢されるとは、誰が思ったでしょう。
ミツバチマーヤもミツバチハッチもドンデン返された。
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■ハチの一生をここまで緻密に、そして高い描写力で物語った作品は、世界にも稀だろう。
アマチュアボクシングの世界を極め、戦時中の人の心理を極め、虫の世界を極めた百田尚樹。
次の作品は一体どんな切り口で攻めてくるのか。楽しみである。