サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

  • みんなの評価 5つ星のうち 3.1 14件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2009.2
  • 出版社: 新潮社
  • サイズ:20cm/238p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-10-474103-8

紙の本

このあいだ東京でね

著者 青木 淳悟 (著)

マンションの募集広告、江戸時代の旧町名、道路標識と交通法規、猫たちの生態、そして大手検索サイトの「ストリートビュー」機能まで。都市にまつわる無数のことばの積み重ねから、懐...

もっと見る

このあいだ東京でね

税込 1,760 16pt

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

商品説明

マンションの募集広告、江戸時代の旧町名、道路標識と交通法規、猫たちの生態、そして大手検索サイトの「ストリートビュー」機能まで。都市にまつわる無数のことばの積み重ねから、懐かしく驚きに満ちた街の姿が立ちのぼる。青木ワールドを堪能できる色とりどりの作品集、全8篇。【「BOOK」データベースの商品解説】

マンションの募集広告、江戸時代の旧町名、道路標識と交通法規、猫たちの生態…。都市にまつわる無数のことばの積み重ねから、懐かしく驚きに満ちた街の姿が立ちのぼる。表題作ほか全8編収録。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

さようなら、またいつか 5−16
このあいだ東京でね 17−108
TOKYO SMART DRIVER 109−141

著者紹介

青木 淳悟

略歴
〈青木淳悟〉1979年埼玉県生まれ。早稲田大学文学部在学中の2003年、「四十日と四十夜のメルヘン」で、第35回新潮新人賞を受賞。「クレーターのほとりで」が第18回三島由紀夫賞候補となる。

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー14件

みんなの評価3.1

評価内訳

紙の本

どこまでやれば「小説」でなくなるのか

2010/04/24 21:48

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

青木淳悟三つ目の短篇集で、本書では一貫して建築、土地のことを書いている。しかし、その書き方が尋常ではない。一冊目ではまだずいぶんと普通の小説に近かったのだなと驚いた。二冊読んで、青木淳悟がどういう作家なのかということがなんとなく分かってきたような気がした。

今作では特に小説の語り、ナラティブの側面に凝ったやり方で書かれていて、どこまでやれば「小説」でなくなるのか、という境界に挑戦しているかのような作品が並んでいる。

表題作の「このあいだ東京でね」からして異常な作品。マンションを買うとすればどのようなことを考慮し、どのような手順、手続きがあり、例えばモデルルームはどんな場所で、何があり、何が行われるのか、というような住宅事情にまつわる様々な事柄を延々と語り続ける。文体も、まるでコラムの文章か何かのように、一般的な視点から、通常、こういうときはこのようなことがこうして起こり、こういう手順を踏むもの、というように進み、小説が普通そうであるように、個別具体的な誰それの体験ということをほとんど書くことがない。

小説的な文章もなくはないけれど、延々と住宅事情の解説のような文章を読むことになり、まずもって面食らう。そもそも、主人公と呼べる人物すらいない。最終段落に取って付けたように「私」という人物が現れるのだけれど、本当に取って付けたような適当さだ。

一冊目でもそうだったのだけれど、この人は地味なディテールや情報、業界の常識みたいなものにやたらと詳しい。雑学、というのとも博識、というのともちょっと違った知識の豊富さだ。知っていることを書いているのか、調べながら書いているのか、どちらにしろ、普通はこの知識の上に、登場人物を展開させるところだけれど、むしろ、その知識を主役にしてしまっている。

その意味で、この小説はもはやフィクションですらない。時間的継起もほとんどなく、主人公もほぼ姿を見せず、誰が何の目的でこの記述を行っているのかすらもわからない。

もうほんとうに、なんだこれは、と当惑するしかない作品で、これは何なんだろうと思ったところ、「社会は存在しない」という論文集で岡和田晃が青木淳悟を「ネオリベ時代の新しい小説(ヌーヴォー・ロマン)」と呼んでいるのを見て、そうか、これはヌーヴォー・ロマン、あるいはアンチ・ロマンと呼ぶべきか、と納得した。

この短篇を「小説」というものをいかに脱臼させるか、という試みとして読むと、ここで書き落とされたものが、普通小説にまず必須のものと考えられているものであることがわかる。というか、そもそも「物語」「お話」が欠けている。そして当然その話の主人公も欠けている。おそらく、かなりの人はこんなものは小説ではない、とすら言うだろう。

私はこの表題作を読んで、そして次の短篇を読んで、その次を読む内に、この作家は次はどんなやり方で小説を書くつもりなのかと、ニヤニヤしながらどんどん読み進んでいくことになった。「TOKYO SMART DRIVER」ではグーグルストリートビューを取り上げて、俯瞰的な視点からの叙述がいつのまにか車中の視点にスライドする語りの妙が楽しい。「障壁」はまるで海外旅行の心得みたいな知識と、ちょっとした小説的オチがついたりしてやや意外。

特に言えば、「夜の目撃談」という短篇が面白い。内容自体は、ある女性の妊娠から出産にまつわる出来事を語りつつ、同時に猫の生殖行動についてのあらましが語られ、そのうち猫の話がメインになって終わるというもの。この書き方も、特定の女性について書いているようでありながら、どこか一般化したモデルケースを語っているような距離感があり、ものすごく独特な印象がある。で、この作品は「僕」という女性の恋人が語っているのだけれど、作品にはその男性が知り得ないことが書き込まれていて、「僕」がイコール語り手とは言えないというような混乱が含まれている点が妙だ。第三者視点から書いているのかと思ったら後半で突然、「僕」とか言い出して面食らうわけだ。

もうひとつ変な作品があって、「ワンス・アポン・ア・タイム」という短篇がそれだ。これ、1999年の新聞を適当に漁って読んでいるだけ、という代物。いろいろ雑感めいたことが語られつつ、当時の新聞を今の目で読むのだけれど、で、何がしたかったのか、という読者の疑問には答えない。

全体的に私はずっと後藤明生のことを考えながら読んでいた。「ワンス・アポン・ア・タイム」の新聞記事の渉猟など、後藤明生のあみだくじ式テクスト散策を思い起こさずにはいられない。後藤明生もまた、「小説」の関節外し系の作家というか、日本のヌーヴォー・ロマンと呼ばれた作家として、ある種同じ括りに入れられるのじゃないかと思った。

後藤明生は近畿大で教鞭を執っていたとき、自分の小説を読ませて、小説に対する固定観念、先入観をまずぶちこわしてから授業を進めていったというけれど、青木淳悟の小説もこれは小説だろうか、いや、これが小説なのだ、と小説概念を考え直させるのにピッタリなんじゃないか。

後藤明生作品に比しても、本書収録作品は「小説」からの逸脱ぶりにかんしては徹底していて、後藤明生のように私小説的形式すらも採らず、語り手すら宙に浮いてしまうような書き方はなかなか凄い。後藤明生をさらに訳分からなくしたような作品集だ。そう思うと、「このあいだ東京でね」のラストシーンなんかちょっと「挾み撃ち」っぽいかななんて思えてくる。

それはいいとしても、デビュー作からしてこの人の小説はかなり変なので、小説に当惑させられたい人には一度読んでもらいたい作家だ。


岡和田晃による、青木淳悟、バラード、監視社会、ゲームなどを横断する興味深い講演のレポートを書いていますので、一読頂きたい。
SF乱学講座 岡和田晃「「ナラトロジー」×「ルドロジー」新たな角度からSFを考える」

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2009/12/06 15:27

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/10/19 21:46

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/11/26 13:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/08/27 19:16

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/07/03 12:32

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/04/10 19:45

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/08/27 23:36

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/02/03 19:20

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/03/15 13:56

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/05/24 09:46

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/05/06 02:24

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2015/10/18 02:31

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2016/03/01 19:18

投稿元:ブクログ

レビューを見る

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。