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2009/1/17 メトロ書店御影クラッセ店にて購入
2009/5/7〜5/11
Jリーグができてから良く聴くようになった「マリーシア」という言葉であるが、日本語では「ずる賢さ」という訳語があてられることが多い。戸塚氏はカカへのインタビューを発端に日本でプレーしたことのあるブラジル人プレーヤー達やドイツ人に日本人の「マリーシア」度について考察する。
結局のところ「マリーシア」は副題にもなっている「駆け引き」という言葉が一番近い、ということなのだろうが、カカのインタビューでの問題提起の仕方は魅力的であったものの、議論の進め方が甘く、結局何が言いたいのかよくわからない本になってしまっている。魅力的な題材なのにもったいない。前書きで最近流行のフォーメーション論、戦術論に意義を唱えている割には尻すぼみな感じ。
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「マリーシア」と漫然と語られているものの正体を、ブラジル人選手へのインタビューなどを通して明かしていっています。
たしかに日本人選手はバカ正直な面はありますが、それは「そこまでしてまで勝つのはダサイ」みたいな空気がそこにはあるような気がします。
ちなみに、私はマリーシアなプレーは大変得意です、どうでもいいですが。
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マリーシアと言うと「ズルイ」と言うイメージがあって、否定的に捉えている人は多いはず。
もちろん自分もそうだった。
でも実際は違うんだよねって一冊。
マリーシアは賢さ。
マリーシアはクリエイティブ。
そしてマリーシアが日本サッカーのレベルを向上させる。
Jのブラジル人の話が多く登場します。
とりあえずうちでマリーシアを一番体現しているのはパウロだな。川崎戦を思い出しちまった。
興味深い一冊。
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「マリーシア」とは何かについて、「マリーシアを一番持っている」ブラジル人選手たちにインタビューし、考察した本です。マリーシアと聞くと、狡賢いという意味もあって、あんまりいいイメージがないのですが、実はそうではないというのが結論。狡いというより、賢いプレーといった方がいいかも知れません。
日本人は真面目すぎる、というコメントは本当に頷けます。サッカーの話ではあるんですが、仕事への取り組み方とかにも参考になりそうです。
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ブラジル人選手が使う「マリーシア」とは、一体なにを指した言葉なのか。
本書を読んで、個人的にだが、一般に流通している「悪知恵・狡賢さ」ではなくて「知恵」と訳せばしっくりくるようになった。
技術・戦術に劣る日本がいわゆる大国に比肩するには、この知恵の部分を高めるのが重要なのだろう。
というか前述の二点だけがたとえ同水準になったとしても、
マリーシアがなければ(意識しなければ)越えられない壁となって立ち塞がるに違いない。
「サッカーは腕でやるスポーツ」とは某マンガのなかのセリフだが、「サッカーはアタマも使うスポーツ」なんだと改めて思い知らされた。
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戸塚さんの著書。
個人的にはマリーシアっていう単語は知らなかったけど、これを読んで色々考えさせてもらった。
日本で言う「マリーシア」は狡賢いイメージだけれど、ブラジルやドイツの人には、もっとポジティブなイメージで捉えられているようだ。
民放のスポンサー主義や、協会の資金稼ぎによる試合の放映が日常茶飯事になった今、改めてサッカーもとい、フットボールを見直す時期に来ているのかもしれない。
サッカーって、どうしてこんなにも奥が深いのか…
俺にはまだまだ理解が及ばないようだ。
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単なるサッカー論にとどまらず文化論、社会論としても読みごたえがあり、極めておすすめである。味付けを変えればビジネス自己啓発書にも仕立てられそうな本だった。
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日本でマリーシアって言葉についてるイメージと、ブラジル人選手のいうマリーシアが少し意味合いが違うのだろうという事が分かった一冊でした。ブラジル人選手のいうマリーシアって、本当は日本に、既に別の言葉がありそうな気もしました。すぐ思いつかないですが。
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ビエリやロナウドのように完璧なまでにゴールを決め、本田圭佑が言うように「倒れたら負けだ」と常に思ってサッカーをしてきた自分にとってはもっと早めに会っておきたかったと思わせる本。
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[ 内容 ]
時代は戦術論全盛である。
日本のサッカーファンは戦術を好んで議論し、メディアでは布陣のトレンドが度々とりあげられる。
だが、戦術は選手のコンディションにとどまらず、ピッチや気象条件などの外的要因からも影響を受ける、繊細で脆いものだ。
そもそもサッカーとは、相手の長所を潰し合うものであり、チーム戦術や選手個人の技術に頼っていたら、どこかで破綻が生じる。
それは、今まで国際舞台で日本サッカーが繰り返してきた過ちを見れば明らかだ。
本書は、インタビューを行なったブラジル人選手の多くが、「日本人にはマリーシアが足りない」と語る、その「マリーシア」の本当の意味に迫る。
そして、日本が世界で勝つために、「マリーシア」を身につけることが必要不可欠であることを提言する。
[ 目次 ]
第1章 マリーシアとはなにか?カカが問いかけたもの
第2章 賢さが勝敗を決める
第3章 いつも正直者ではいけない
第4章 ボールの行方はマリーシアとともに
第5章 知性と創造性
第6章 ジーコはなぜ怒ったのか
第7章 マリーシアはブラジルの「産業」
第8章 日本人よ、リスクを冒せ!
第9章 駆け引きの先に「楽しみ」がある
第10章 マリーシアを持った日本人は誰か?
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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選手のインタビューをもとにマリーシアを考える本。インタビューの中で光るものがあるけど、著者の考えが乏しく、まとまりきれていないのが残念な本。取り上げる試合内容のネタも結果論が多く、厳しい評価をつけざるを得ない。
ただ、ジーコが日本代表監督の際に、日本が舐められないように、マリーシアを発揮して、審判に抗議をすることによって、プレッシャーを掛けていたことが分かったという点では、勉強になった。
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個サルでも汚いプレーとマリーシアの区別がついていないプレイヤーをよく見かける。
ただ、ブラジル目線なのでアルゼンチンが悪く書かれているのがマイナス要素。それはお互い様じゃぁ。
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2012.03.30 読了
マリーシアとはなんなのか。
マリーシアとは、勝ちたいと強く思う心の表れである。
勝ちたいから駆け引きをし、駆け引きに勝とうとする。
それがマリーシアになって表れる。
マリーシアとは決して悪いものではない。
汚いプレーを意味するものではないのだ。
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日本語では”狡猾”や”狡賢さ”と訳されるポルトガル語「マリーシア」。日本では忌み嫌われやすい意味ではあるが、サッカーにとっては切っても切り離せない技術であり戦略であり、サッカーを構成する大事な一部である。
日本人に足りない部分でもあるこの「マリーシア」について、さまざまな立場の目線で考察しています。この本を読んだあとだと、たぶん国際試合の見方が変わると思います。
いつも真面目に試合に臨むだけじゃダメ。試合に勝つ、という渇望にも近い思いがあるからこそ生まれる技術。それがマリーシア。ルールの範囲内でなんとしても勝つ、その気概が日本選手にも「マリーシア」として出てきて欲しい。
真面目で素直な日本人にはなかなか受け入れられないかもしれないけど。
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futebolとサッカーの違い。
なぜ日本サッカーはマリーシアに躊躇するのかと言ったら、姑息だとか狡さを連想させるし、正々堂々という言葉を正にそれを否定する意味で使っているのだから。
それでも試合に勝ちたい、ワールドカップを掲げたいのならば、言葉なんて使いようなんで、マリーシアって言葉をブラジル人に教えてもらうよりも、言葉に縛られるなんて馬鹿のやることなので、その妨げになっているこの言葉に新しい解釈を加えれば良いのです。正々堂々とは勝手に余計な規則(ルール)を作らないって意味にしましょう。そうすればマリーシアという言葉がわからなくても、それを身につけられるのだから。