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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2009.1
- 出版社: 早川書房
- レーベル: ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブックス
- サイズ:19cm/220p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-15-001820-7
読割 50
紙の本
虎の首 (HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS ツイスト博士シリーズ)
フランスでの休暇から戻ったツイスト博士を出迎えたのは、事件捜査で疲れきったハースト警部だった。郊外のレドンナム村で、次いでロンドンで、切断された女性の手足がスーツケースに...
虎の首 (HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS ツイスト博士シリーズ)
虎の首
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商品説明
フランスでの休暇から戻ったツイスト博士を出迎えたのは、事件捜査で疲れきったハースト警部だった。郊外のレドンナム村で、次いでロンドンで、切断された女性の手足がスーツケースに詰められて発見されたのだ。警部の依頼を待つまでもなく事件に興味を抱いた博士。だが、自分のスーツケースを開いたとたん、顔色が変わった。いっぽう、事件の発端となったレドンナム村では奇怪な密室殺人が起きていた。インド帰りの元軍人が密室で殴殺されたのだ。犯人は、インドから持ち帰った杖に住む魔神だというのだが…怪奇と論理の華麗なる二重奏。【「BOOK」データベースの商品解説】
郊外のレドンナム村で、次いでロンドンで、切断された女性の手足がスーツケースに詰められて発見された。警部の依頼を待つまでもなく事件に興味を抱いたツイスト博士。一方、レドンナム村では新たな密室殺人が起きていた…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ポール・アルテ
- 略歴
- 〈ポール・アルテ〉1955年フランス生まれ。87年に「第四の扉」でコニャック・ミステリ大賞を受賞しデビュー。88年「赤い霧」で冒険小説大賞を受賞。
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紙の本
やはりクリスティー、クイーンは偉大だったなあ、って改めて思います。あれほどの傑作があるのに、なんでこんな本を読むんだろう、そう思いながら、いつか何かが起きるかも、ってまた新作が出れば文句タラタラで読むんでしょう、ポール・アルテ
2009/08/05 19:35
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
一作として感心したものが無いのに、なぜか新作が出るたびに手にすることになるポール・アルテの本格ミステリ。今回も、本の後の案内のリードが「バラバラ死体、密室殺人、インド魔術」とあって、昔のスタイルの本格=ミステリと思い込んでいるコアなファンには堪らないんでしょう。私にいわせれば「またかよ」なんですが・・・
とりあえず本の紹介文は
フランスでの休暇から戻ったツ
イスト博士を出迎えたのは、事
件捜査で疲れきったハースト警
部だった。郊外のレドンナム村
で、次いでロンドンで、切断さ
れた女性の手足がスーツケース
に詰められて発見されたのだ。
警部の依頼を待つまでもなく事
件に興味を抱いた博士。だが、
自分のスーツケースを開いたと
たん、顔色が変わった。 いっ
ぽう、事件の発端となったレド
ンナム村では奇怪な密室殺人が
起きていた。インド帰りの元軍
人が密室で殴殺されたのだ。犯
人は、インドから持ち帰った杖
に住む魔神だというのだが……
怪奇と論理の華麗なる二重奏!
です。全体は二部構成で、26章にエピローグからなります。本格ミステリなので内容紹介は、これで充分でしょう。
それにしてもです、冒頭、ツイスト博士がたまたま持っていたスーツケースに、偶然、犯人が悪戯をする場面がありますが、もうそこで「こんなバカなことは無い、これは物語全体に仕掛けられた叙述トリック以外のなにものでもない」なんて思うんです。でも、お話はそうなりません。あくまで偶然として展開します。
そうなると、これはモダン・デテクティヴストーリーどころか、旧態依然、狭い世界で勝負するオタク・ミステリではないか、なんて思うんです。無論、怪我をしたプロ・テニスプレイヤー、恋人のモデル、銀行家とその妻、宝石店主と恋人なんてまさにクリスティーの小説から抜け出てきたような登場人物が事件に巻き込まれるんですから、私だって懐かしいなあ、くらいは思います。
でも、それならクリスティの作品を読めばいい。クイーンであれば、「エラリー・クイーンの冒険」シナリオ集だっていい。要するに、過去の世界を一歩も出ないなら、何も新作なんていらない、って思うんです。ま、そうは言っておきながら、また新作が出れば手を出して、ブツブツ文句を言うだろうことくらいは予想できるんですが・・・
以下、ちょっとだけ詳しい人物紹介。
ジョン・マクレガー:レンドナムの村に過ごす退役少佐。剣やナイフのコレクションを持つが、中でも自慢の逸品は、頭部に虎の頭をかたどったこぶし大のブロンズ像がついた直径5cm、長さ1m半ほどの棒《虎の首》。それは魔力を持っているといわれ、少佐自身もかつてそれを目の当たりにしている。
ボビー・スター:少佐の甥。テニス花形選手。試合でボールを踏みつけ、バランスを崩し踵をひねってしまい、恋人と二人で療養を兼ね叔父の家で過ごすことにする。
エヴリン・マーシャル:恋多き24歳のファッション・モデル。今はボビーの恋人。
パーシヴァル・フォーティスキュ:キャロルの父親が経営する銀行の社員で、キャロルと結婚して銀行の頭取に抜擢される。仕事が忙しく家によりつかない。
キャロル・フォーテスキュ:結婚して半年になるパーシヴァルの妻。三年前に母を、そして結婚してすぐに父親を事故で亡くす。父の銀行を引き継いだものの、実質的な運営は夫任せ。
エスター・ダヴ:35歳になる美貌の宝石店主。30歳のとき、父親を亡くす。
クライヴ・ファージョン:エスターの恋人で、この夏をエスターとともに牧師の家に隣接する故マンダリング夫人の家で過ごすことにしている。
エドモント・ダンカン:牧師。レンドナムの地域で起きている盗難事件に頭を悩ましている。
メアリー・ダンカン:エドモンドの妻で、四人の子供はみな結婚して家を出ている。盗難事件のメモを作っている。
ジョニー・オルセン:殺された20歳の女性。
トム・ロス:ジョニーの恋人。
アーチボルド・ハースト:50がらみのでっぷりと太ったロンドン警視庁警部。
ブリグス:同上。
アラン・ツイスト:コートダジュールでヴァカンスを楽しんできた犯罪学者。