紙の本
"We blew it"とキャプテン・アメリカは言った
2009/04/11 21:50
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:峰形 五介 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカ在住の映画評論家・町山智浩のコラム集である。ベストセラー『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』の姉妹編のようなもの(どちらの本も『週刊現代』に連載されていたコラムが中心になっている)だが、本書のほうは――
NASA製の紙オムツをつけて大陸を横断したストーカー宇宙飛行士!
全身全霊をかけてドンキーコングに挑む中年男!
億万長者が遺産を残した相手は愛犬のマルチーズ!
ストリート・ギャングを題材にしたガチャポンが大人気!
パン屋の利権を巡って繰り広げられた骨肉の争い!
――といった具合に三面記事的なネタを取り扱ったコラムが多いので、『USAカニバケツ』の雰囲気に近い。
三面記事的だからといって、『アメリカ人の半分は~』より内容が軽いわけではない。思わず吹き出してしまうようなマヌケな事件の背景にも、アメリカが抱えている病――人種差別や格差社会や宗教問題があるのだから。
とはいえ、町山はアメリカの病だけでなく、魅力も伝えてくれているが。
ちなみに私が最も興味をひかれたのは、アメリカ発の実録系ベストセラーのデタラメぶりについてのコラム。『サラ、いつわりの祈り』、『“It”と呼ばれた子』、『ハサミを持って突っ走る』、『リトル・トリー』――これらは自叙伝の体裁を取っているが、その内容は嘘八百なのだという。
で、試しにちょっと検索してみたら……げ! 『リトル・トリー』って、小学生向けの名作選にまで収録されてるじゃん!?
紙の本
「なぜ」かは分かりませんが…
2019/05/26 09:00
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投稿者:Otto Rosenthal - この投稿者のレビュー一覧を見る
キャプテン・アメリカが死んだ理由は読み解けませんでしたが、’00年代のアメリカのポップカルチャーの闇と超大国に潜む狂気を垣間見ることができる一冊です。
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2008年12月31日開始
2009年1月1日読了
「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」の姉妹編。
あちらが政治絡みの記事主体だったのに対し、こちらは文化絡みが主体。
両方読むべき本だね。
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『アメリカ人の半分は…』と同じような流れのアメリカ内部事情本という感じ。こちらはもっとディープな感じもするかなぁ。
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やや偏りはあるものの生のアメリカ社会を知るには恰好な素材。僕らは他国の事は本当に知らないものだとあらためて気付かされる。
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出先で読む本がなくなり(オイ)新聞のコラムっぽくて気軽に読み捨てられそうだったので(オイ)買った本。面白かった。アメリカの映画やTV番組、時事ネタからアメリカという国が透けて見える。ワシントンでの銃所時禁止令を最高裁が違憲判決だしたそうです。つまり命より(銃もつ)権利のほうが大事だと。ミステリアスな国ですワ。
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数誌で連載されたコラムのうち「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」が政治ネタのコラムを集めたものとすると、これはそれ以外のものを集めたものらしく何でもあり編。下世話ネタが中心だけど、文化・歴史的背景の解説がさらっと加えられていて、ちゃんとアメリカ現代文化史として読めるところがこの著者の著作のよいところ。ネタもすこぶる面白く読後満足度は高い。
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「テロリストを作るのは、実は政治的イデオロギーでもなければ宗教でもない。孤独や疎外感なのだ」
アメリカ在住のコラムニストのゴシップルポ。
アメリカの痛いところを伝えてくれる。全部が全部そうだとは思わないけど、さすがアメリカだ。なんでも有りだ。
ドキュメンタリー映画って、私が知らないだけで凄くクオリティが高くて。そこいらの恋愛映画よりも見ごたえがありそう。
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この人のコラムももうだいぶ読んでるので、知った話もチラホラ。だけど相変わらずアメリカ観が変わる面白いエピソードばかり。
キリスト教福音派(バイブル・ベルト)の話なんて、宗教観の薄い私から見たら、ギャグとしか思えない。でも、それを心底信じてる人がものすごくたくさんいて、政治もそれに引っ張られているっていうのは恐ろしい限り・・・・。
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この人は、本よりラジオでのしゃべりを聞いたほうが良いですね。
基本的にラジオで既に語ったことが、描かれていて
個人的には新鮮味は感じられなかった。
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THE YES MEN
イエスメンのようなイタズラを「カルチャー・ジャム」と呼ぶ。大資本にコントロールされた現代の文化をイタズラで脱構築していく遊びで、アメリカではビートニクの時代から続いている。
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「週刊現代」の連載コラムを中心に「サイゾー」、「TVブロス」、「クロスビート」などのコラムを集めたもの。
アメリカってよく知っているようで、実はぜんぜん知らないことが多い国であることを今更ながら思い知らされた。
とにかく変な国である。
日本も変なところいっぱいあるけれど、
アメリカの変はところやバカさ加減はスケールがでかい。
日本の場合はセコく陰湿に変な気がする。
9年連続でアメリカに行っているクセに、
そういえばそうだったなと思ったのは、
「アメリカでは晴れた日にも洗濯物が干せない」こと。
あちらのアパートやマンションには管理組合のルールがある。
一軒家でもそのコミュニティに規則がある。
それに違反すると法的措置をとられる。
たいてい洗濯物を外に干すことが禁じられている。
確かに、外の洗濯物を一度も見たことがなかった(汗)。
そのバカバカしい理由については本書を読んでいただければわかるのだが、
各家庭で乾燥機に使う電気もバカにならない。
乾燥機は一世帯あたり電気使用量の6~10%を消費するそうな。
なんという資源のムダ!
日光で干せばもちろん電気は消費しないし、
紫外線による殺菌効果も期待できる。
アメリカは合理的な国というのは幻想なのであった。
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本屋で見かけてからずっと気になってたが、やっと買えた。
学部生の時はアメリカ文化が専攻だったし、
実際1年留学もしてたし、だいぶ気になってた。
実際読んでみて、すごい思いしろい。
すらすら読めるし、退屈しないし、ちょっとした時間に読めるのも良い。
おすすめ。
ただ、町山さんには、
本出すに当たってもう少し筆を加えてほしかったかな。
コラムを書いた時系列がバラバラ過ぎる。
だからときどき時代(おおげさ)背景がごちゃごちゃになったりする。
そして、ところどころ文体が読みづらかったりする。
そういう細かいところまで気が配ってあれば、完璧。
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三冊目の町山さんの本。
その視点も面白いが、文章が面白い。
アメリカって、薬と、原理主義と、ホモの国なんだね。
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p.176Jandekジャンデックは04年までの26年間に37枚のアルバムを出したミュージシャン。歌にメロディもリズムもない。サビもリフレインもない。チューニングもいていない。→ドキュメンタリー映画『コーウッドのジャンデック』
p.259TV番組『ビューティ・アンド・ザ・ギーク』ギークはオタクのこと。極貧家庭に育ち、猛勉強して奨学金で大学に進んだアシュトン・カッチャーの企画。チアリーダーなどの美女とオタクが協力してクイズなどのゲームに挑む。