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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2008.12
- 出版社: 朝日新聞出版
- サイズ:19cm/217p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-02-250514-9
紙の本
メロンの丸かじり (丸かじりシリーズ)
著者 東海林 さだお (著)
宮崎からの刺客、マンゴーの出現にメロンはどう立ち向かうか。ビールをお燗、冷やし中華電子レンジ調理法…。ニッポンを覆う閉塞感を打ち破る何かがここにある。【「BOOK」データ...
メロンの丸かじり (丸かじりシリーズ)
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商品説明
宮崎からの刺客、マンゴーの出現にメロンはどう立ち向かうか。ビールをお燗、冷やし中華電子レンジ調理法…。ニッポンを覆う閉塞感を打ち破る何かがここにある。【「BOOK」データベースの商品解説】
宮崎からの刺客マンゴーの出現にメロンはどう立ち向かうのか? ビールをお燗して飲んだらどうなる? 抱腹絶倒の「丸かじり」シリーズ第29弾。『週刊朝日』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
食の冒険王
2010/01/10 10:04
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ザァッ、ザァッ、ザッ。
道なき道を(といえば、道があるのかないのかはっきり決めろ、とつっこみたくなるが)探検隊が進む。
ザァッ、ザァッ、ザッ。
と、草むらのジャングルが(といえば、草むらなのかジャングルなのかどっちなんだ、とさらにつっこみたくなるが)突然開け、隊員Aが後ろの隊長に叫ぶ。
「た、隊長! あ、あれは!?」
ここで、CM。つづきは、トイレ休憩のあと。
といっても、ここではCMなんて入りませんから、ご安心を。
すぐさま、続けます。
そういう未踏の土地の出かけていって、「人類が初めて踏み入れる」(といっても撮影する人が一番先じゃないのか、ともっとつっこみたくなるが)冒険家のTV番組が一時流行ったが、東海林さだおさんの「丸かじり」シリーズの魅力のひとつは、断然この冒険心にあるのだと思う。
貧乏な人にはいけないセレブな料理店、お金持ちにはいけないワイルドな居酒屋、お年寄りが腰を抜かしてしまうヤングなケーキ屋、若者が遠巻きしそうなオールドな定食屋。
北ニ新シイ料理ガアレバ 行ッテ オイシイトイイ
南ニ珍シイラーメン屋ガアレバ 行ッテ ダシハ何カトタヅネ
空腹ノトキハ 涙ヲ流シ
心配シナクテモ チャントオ金ヲ払ウトイイ
ソウイウ くいしんぼう ニ 東海林ハナリタイ
例えば、この『メロンの丸かじり』(2008年刊)でも、巷の話題となった「クリスピー・クリーム・ドーナツ」店の行列に並び、朝の九時からやっている居酒屋に出かけ、お燗ビールを出すという飲み屋を徘徊し、東海林隊長の食に対する冒険心は衰えるところ知らない。
それって、単に食い意地がはっているだけではないんべか。
という、猜疑的な意見はごもっともではあるが、なかなかいけないですよ。
その行動力。
その貪欲さ。
その食い意地。(しまった、やっぱり言ってしまった)
ここに「食の冒険王」という、勝手にこしらえた称号をさしあげたいと思うものであります。
東海林さんが行かなくても行列はできるでしょうが、東海林さんが「丸かじり」シリーズで書いてくれたからこそ、ドーナツ店の行列に並んだ気分になり、朝の九時から酔った勢いになり、お燗ビールに度肝を抜かれた気分になるのであります。
ああ、「食の冒険王」に栄光あれ。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。