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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2008.11
  • 出版社: みすず書房
  • サイズ:21cm/203p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-622-07351-2
  • 国内送料無料

紙の本

サンパウロへのサウダージ

著者 クロード・レヴィ=ストロース (著),今福 龍太 (著/訳)

ブラジル新興都市の街路に立ちこめる喪失と憧憬の感情を写し取った、レヴィ=ストロースの同名写真集に導かれ、今福龍太は彼の足跡を辿り始めた。写真を媒体に、人間の悲嘆と輝きとを...

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サンパウロへのサウダージ

税込 4,400 40pt

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商品説明

ブラジル新興都市の街路に立ちこめる喪失と憧憬の感情を写し取った、レヴィ=ストロースの同名写真集に導かれ、今福龍太は彼の足跡を辿り始めた。写真を媒体に、人間の悲嘆と輝きとを露光する、2人の人類学者の深い共鳴の書。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

サンパウロへのサウダージ クロード・レヴィ=ストロース 著 1−99
ブラジルから遠く離れて クロード・レヴィ=ストロース 述 101−113
時の地峡をわたって 今福龍太 著 115−199

著者紹介

クロード・レヴィ=ストロース

略歴
〈クロード・レヴィ=ストロース〉1908年ベルギー生まれ。文化人類学者。著書に「食卓作法の起原」「ブラジルへの郷愁」など。
〈今福龍太〉1955年東京生まれ。文化人類学者、批評家。著書に「ブラジルのホモ・ルーデンス」など。

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評価内訳

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紙の本

都市の時間を舞台にした、美しい歩行とまなざしの重ね書き

2008/11/26 19:19

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:淺野卓夫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ここにあるのは、都市の時間を舞台にした、美しい歩行とまなざしの重ね書きだ。

 1935年、若き社会学教授としてブラジル・サンパウロ大学に赴任したクロード・レヴィ=・ストロース。かれが、南北アメリカ先住民神話に題材を得た『神話論理』全四巻に結実する、「構造人類学」という未曾有の方法論を創造した二十世紀最大の知の巨人であることはいうまでもない。そのレヴィ=ストロースがみずからの学問の生誕地であるブラジル奥地のフィールドを記録した写真集、『ブラジルへの郷愁』であれば、しばらく前からすでにぼくらの手のとどく場所にあった。レヴィ=ストロースの撮影した写真といえば、ほかにも、消失しつつある先住民世界での最初の調査行から二十年後に書かれた旅の省察録『悲しき熱帯』におさめられた図版資料としても知られていた。けれども、かれがブラジルの大学での講義やフィールドワークのあいまに新大陸の新興都市として躍動するサンパウロを遊歩して、路上の風景を活写したもう一冊の写真集、『サンパウロへのサウダージ』は、ブラジル・ポルトガル語版のみで刊行されていた事情もあって、これまで長いあいだ幻の書物だった。
 今年百歳を迎える世紀の人類学者による幻の書物が、日本語の汀にとうとう流れ着いた。そして本としての具体のすがたが、遠き島の読者にも親しみのあるものになったことが、なによりも幸福なことだとぼくは思う。原著『サンパウロへのサウダージ』におさめられたレヴィ=ストロースのエッセイのみならず、日本語版の付録としてル・モンド紙でのインタビュー「ブラジルから遠く離れて」が訳出されていて、レヴィ=ストロースにとっての「ブラジルの真実」が何かを知るうえでとても貴重だ。
 日本語への橋渡しをしたのは、熱帯クレオーリストの人類学者・今福龍太。巻末には、通常の訳者解説の枠組みにはおさまらない、今福による重厚な思索エッセイもある。そしてかれ自身がレヴィ=ストロースに遅れること六十五年ののちにサンパウロに渡り、敬愛してやまない人類学の先人がかつて立ちつくしたおなじサンパウロの場所を訪ね、おなじ路上の、しかし別の時の風景を再撮影した興味深い写真が収録されている。
 今福龍太のエッセイ「時の地峡をわたって」は、レヴィ=ストロースが1935年あたりに撮影したサンパウロの写真と、かれ自身が2000年に撮影したサンパウロ写真のディテールのちがいを手掛かりにして、二つの時間の連続と断絶を深く問う感動的な作品だ。『サンパウロへのサウダージ』と『悲しき熱帯』を精密に読み解きながら、人間の記憶と忘却、過去と未来、建設と崩壊、文明と未開、南と北、まなざすテクノロジーとみられる身体といった人類学的・写真論なテーマを真摯に粘り強く考察しながら、「時そのものの謎」の深淵に迫ろうとする今福の思考の歩行のみぶりは、じつにスリリングだと言える。まるで、ポーの推理小説を読んでいるような興奮。そして最後、レヴィ=ストロースにとってのサンパウロが、ついに、学問もふくめたかれの現実生活の「不器用さ(レヴィ=ストロースの調査に同行したブラジル民族学者カストロ・ファリアの証言)」が、神話思考における知の緻密な「器用仕事(ブリコラージュ)」の探求へと反転する場として描き出され、そこにおなじラテンアメリカを出発点として思考を深めてきた今福自身のヴィジョンと感情がしずかに重ね書きされる……。
 原著であるブラジル版『サンパウロへのサウダージ』は、生まれの地から遠く離れ、こうして今福龍太の手を借りて美しく成長した。そして半世紀の時を隔てて同じ都市に悲嘆と憧憬のまなざしをむけた二人の人類学者によるユニークな共著として、本書は第二の詩と思考の生命の時間を生きはじめることになったのだ。

  *

 じっくりながめる重々しい写真集というよりは、共著者ふたりのテクストとテクスト、写真と写真のあいだを行ったり来たりして楽しむべき、軽快な本でもある。そして同じみすず書房から出ているレヴィ=ストロースの『野生の思考』や『構造人類学』と比べると天地がちょっと小さめのA5版変形サイズ、片手でもつのにちょうどよい軽やかな質感、厚さが、都市の時間をめぐる町歩きにぼくらを誘い出そうとしてやまない。
 と同時に、本書『サンパウロへのサウダージ』は、この本自体が翳ある都市のパサージュとしてある、とぼくは直観した。目次や、今福龍太の写真ページにある、手書きのスクラッチのデザインが効いている。編集者とブックデザイナーのすばらしい機知。これによって、本のページが、路地をゆく歩行者によってひっかき瑕がつけられた「壁」にみえるのだ。ソトの歴史が無数の歩行者によって刻みこまれると同時に、もっとも家族的なウチの記憶が滲み出すような、時の境界線としての都市の壁。そう考えれば、レヴィ=ストロースのページも今福龍太のページも、サンパウロの街路の壁に書き刻まれた、あ
るいは滲み出して来た、1935年と2000年とが永遠に反転する不思議な時のメッセージとして、ぼくは眺めていたような気がする。

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