タイトルからもっと禍々しい話かと思いきや、ユーモア溢れた伊坂幸太郎さんのリズムは確かにあって安心しました。幕開けから選挙の話だし、もっと政治的思想が錯綜する話なのかと思ったけれど…そこがポイントなのではない気がします。 主人公の安藤兄は、いつしか自分が思ったことを狙い定めた第三者が口に出す能力に気付く。それを腹話術と名づけ、ストーリーは展開されていく。政治的な小説は得意ではないので戸惑いつつも読み進めると、そこまで政治とは直截的な繋がりは無く、もっと違ったところに視点を向けてみようと思った。 『ゴールデンスランバー』を髣髴とさせる国のリーダー的存在、首相は本書にも登場する。若手で期待され、断…
|