紙の本
全ての星屑たちへ
2015/09/12 13:29
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けy - この投稿者のレビュー一覧を見る
超ハイスペックなオヤジと、やり手議員による宇宙を目指す物語。難題をかたっぱしから片付けていき、読んでいて気持ちいいが、この本の真の魅力はそこじゃない。星や宇宙に魅せられた者たちが何を思うかということが最大の魅力。初めて読んだフレドリック・ブラウンの作品だが、彼自身が星屑なのはよく分かった。これは星屑じゃないと書けない物語だ。
紙の本
50年以上前……
2016/02/15 23:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る
半世紀以上前の小説ですが、しみじみと良いです。
2000年前後を舞台に、宇宙開発に参加しようとする老宇宙飛行士の姿を描きます。
2000年が21世紀の始まりとなっているのはご愛嬌。
また、主人公の友人であるエムバッシというキャラクターが素敵です。
良くこんな造型ができたなぁと感心いたします。
紙の本
こんなSFもあるんですね
2020/12/30 14:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MF - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かったです。でも、なんでしょう?すっきりしません。もやもやします。
このもやもや感がいいのかもしれません。
でもやっぱり、もやもやです。
読む前は、タイトルの言葉「天の光はすべて星」は、輝く未来と思っていました。
読んだ後は、そのタイトルの意味がちょっと違って感じるような、静かな静かな別のなにかになったような気がします。
紙の本
題名とカバー絵にひかれて
2019/03/07 01:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズで出されているように多少SF要素もあるが、むしろ普通小説に近い。良い意味で裏切られた。57歳になったマックスが、木星探査法案を提出しようとして上院議員選挙に立候補した女性と、その事業の実現を目指すという内容。川端裕人のような内容かと思えばそこは主人公が中年の話で、アプローチは現実的。政治駆引きが中心で趣は異なる。順調に進んていた主人公の道程も、途中から全く変わってしまう。思わぬ挫折がマックスを見舞うのだ。夢は勿論一種の「星屑」として作者にも共有されているが、こんな行き方があるのかと意表を衝かれた。SFテイストを求める向きにはきっと物足りないだろうが、私的にはこれは良い小説だった。
投稿元:
レビューを見る
久しぶりに読んだーvvうーんホント地味な話だが泣けた。そう言えばグレラガ最終週のタイトルがこれだったが、やはり関係あったのだな。いいタイトルだよねホント。マックスって客観的に見るとじつに傍迷惑で過激な宇宙バカなんだけど、やってる時とやれてない時の落差が大きすぎて、なんだか子供みたいで可愛いヒトだ。いい友だちがいるのもそのせいだろう。とっくに2001年は過ぎてしまったが、この年になってもう一度この話を読み返す機会を与えてくれたことに感謝したいような気持ち。マックスほど純粋に前向きにはなれないにせよ、少しだけ明るい未来を信じたい気分になった。
投稿元:
レビューを見る
信じれば、それが現実となる。
熱い思いをぶつける男のストーリー
「2001年宇宙の旅」と同じく過去の話で未来の物語
投稿元:
レビューを見る
前から読みたかったのがグレンラガン効果で再販されたので早速購読。
個人的に納得のいかなかったグレンラガンのラストシーンがこれのオマージュだというのを知ってなるほど、これがやりたかったのか…という風には落ち着きました。
それはさておき、僕がこれを読みたかったのはグレンラガンのサブタイトルだったからではなくソードワールドアドベンチャーというやつのサブタイトルだったからなんだけども、全てのサブタイトルがSFからの引用だったそれの中で最も気になったうちの一作であるこれがやっと読めたわけです。
ではその内容はというと…そのきらびやかなタイトルからは想像できなかったビターでエモーショナルなものでした。
多くを手に入れながらも”やらかしちゃった”ことによってそれらを喪いそれでも星を見る男の物語。
このタイトルをした高校生の俺に読ませても大して楽しめなかったろうなあ…ということで★五つつけてますがお勧めはしません。
もしあなたがある程度歳行ってて後悔することが何かしらあるならオススメ。
その場合ついでに“魂の駆動体”と“ウは宇宙船のウ”収録の“宇宙船”もあわせてオススメ。
大変に好みの一冊でした。
投稿元:
レビューを見る
例のハヤカワ文庫フェアであまりにタイトルがかっこよかったので買ってみました。57歳元宇宙飛行士が木星探査計画を知りその夢にかける。かっこいいじゃあないですか、と思い購入。面白かったです。これなら原書でも読めるかなあ〜 今度探してみよう。
感想としてはエレンは良い女すぎ!!こんな仕事も出来て男の夢にもかけられるような出来た女性は!!かっこよすぎですよ。そして主人公もそうですがお話も駆け足でぐんぐん進んで行くのに。あのラストが来るとは。良い意味でも悪い意味でも裏切られました。ある意味本当に作り物みたいに進んで行くお話しの中でそこだけやけにリアルではあります。いやあ、してやられました。面白かったです。
ちょっと解説が…いや、別に私アニメの影響でこの本読んでないから…みたいな。作品も知らないし。そんなことどうでもいいし…。その作品があったから復刊されたんだぞ、と言う事であれば自分の目に留まることもなかったと思うのでその意味では感謝ですが… ちょっと微妙でした。
投稿元:
レビューを見る
2008/11/13読了。
1953年に50年後の世紀末に向けて描かれた本。
これがフロンティア精神ってものなのだろう。
投稿元:
レビューを見る
タイトルと表紙が綺麗ですね。あとプロットも凄く綺麗です。
宇宙そのものよりも、「宇宙に憧れる」人に最近憧れます。
でも中身は割と短いので、展開が読めてしまうのが残念…
投稿元:
レビューを見る
19/27/04/09
終盤まで、『古典』というのは退屈な作品の免罪符だななんて思いながら読んでました。
ラスト50ページで傑作だとか、名作だとか言えるとは思えないが、少なくとも最後まで読んでもいいんじゃないかと思えたので星三つということで。
タイトルとジャケットは素晴らしいんだが。
投稿元:
レビューを見る
物語の舞台は1997年から2001年。勿論書かれたのは1953年なので、齟齬が生じるが、なかなか面白い。主人公の元宇宙飛行士マックス・アンドルーズは、星に魅了され57歳にして再び宇宙を目指す。木星探査計画を公約に立候補した女性上院議員候補のエレンとの出会い、そして別れ。ネタバレ覚悟で申し上げるが、エレンが病床に伏した時、マックスが彼女に語りかけるシーンが最も印象的である。1953年といえば、第二次世界大戦の終結から僅か8年。未曾有の脅威を振るう原子爆弾という史上最悪の兵器の登場に、開発国であるアメリカの人間であるフレドリック自身も戸惑いを隠せなかったに違いない。彼は何度か作中に原子爆弾の話を挙げている。マックスは床に伏すエレンに語りかける。「原爆による皆殺しの戦争の影におびえながら育った。だがわたしには、それが嬉しいことのようにさえ思われた。人間がそういうことからくる恐怖に駆り立てられて、やむをえず星に向かって出発せざるをえなくなるというのなら。」
科学者が世界を滅ぼす。
そんな言葉を耳にしたことがある。
結局戦争を作るのは一部の政治家と、科学者なのだ。
だが科学は兵器を作るためだけに存在するわけではない。きっと、もっと素晴らしいことのために存在する。それはたとえば、我々がまだ見ることのない、他の星々への到達のような。
新装版のカバーはご覧の通り、空へ向かうロケットと、それを寄り添うように眺める二人の人間が描かれている。全てを読み終え、再びカバーに戻った時、どこか感慨深いものがあった。
宇宙にとりつかれ、それを追い続けること。無限に広がる闇は広大で、恐ろしくもあるけれど、我々にいつか光の速さを超えられる時が来たのなら、世界はきっともっと広くなるだろう。
投稿元:
レビューを見る
主人公マックスの、自嘲気味のユーモラスな語り口に、思わず引き込まれる。
初老の男女のラブ・ロマンスも描かれるが、何より胸に迫ってくるのは、もと宇宙飛行士マックスを突き動かしてやまない、物狂おしいまでの思いだ。子どもの頃読んだSF小説によって胸に芽生えた、宇宙への夢、星に向かって旅することへの夢。
60歳を目前にしてなお、枯れることない夢。宇宙計画があると聞けばすぐさま行動を起こさずにはいられない、自らの記憶すら捻じ曲げてでもという、彼の思いの熱さに泣けてくる。マックス同様、“自分の中から流れ出る時間”を意識せずにはいられない身にとっては、彼の急きたてられるような思いもよくわかる。
その夢と現実との折り合いを、人類への信頼、未来に託した希望とした点も感動的。その意味でも、マックスの甥っ子ビリーの造型は大きな意味をもっているように思える。
星への思いでつながった男たちの、揺るぎない友情にも心うたれる。
The Lights in the Sky are Stars by Fredric Brown
投稿元:
レビューを見る
珍しくジャケ買い。
ロケットに乗りたい中年男が夢を叶えるために奔走する。
少々都合がよくて、ラブロマンスに走りがちだった。
映画でありそう。
投稿元:
レビューを見る
老ロケット技術者が、木星行きのロケットを飛ばすために奔走する、という内容なんですが、自分が想像していたよりも、ロマンティックでした。
ラブロマンスあり、挫折あり、そして、最後は未来へ続いていく、みたいな感じです。
主人公は60歳間近の星に取り憑かれた男性。
ロケット乗りだった彼は事故で片足を失い、仕方なくロケット技術者となります。
そんな彼が、木星へロケットを飛ばそうという法案をかかげた議員のエレンに会い、その法案を現実のものとするために彼女に力を貸すことになるのですが…。
彼がついたたった1つの嘘が、実は物語の大きな鍵になります。
何故、彼は嘘をつき、それを現実だと信じたのか。
この嘘は物語の最後になるまでわからないのですが、わかったあともう一度読み返すと、男の悲しみと絶望が見えてくるような気がしました。