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商品説明
番匠警部…R特捜班班長、背広はヨレヨレだが統率力◎。数馬主任…古神道伝承者、細身だが眼光鋭く迫力満点。鹿毛巡査…実家は密教系の寺、皮肉屋のパンクロッカー。比謝巡査…沖縄出身のノロ、桁外れにマイペース、紅一点。そして、岩切大悟…県警刑事総務課所属で、R特捜班との連絡係だが恐がり。神奈川県警R特捜班、別名『心霊特捜班』。心霊現象が絡む事件を担当する特別捜査班。山本周五郎賞・日本推理作家協会賞W受賞後第一作、クールでちょっと切ない警察小説。【「BOOK」データベースの商品解説】
神奈川県警R特捜班、別名「心霊特捜班」。心霊現象が絡む事件を担当する特別捜査班である。R特捜班のメンバーは古神道の伝承者や沖縄出身のノロなど、ちょっと不思議な人物ばかり。恐がりの大悟はR特捜班との連絡係で…。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
死霊のエレベーター | 5−47 | |
---|---|---|
目撃者に花束を | 49−91 | |
狐憑き | 93−134 |
著者紹介
今野 敏
- 略歴
- 〈今野敏〉1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞。「隠蔽捜査」で吉川英治文学新人賞、「果断」で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。
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紙の本
この作品を読む限り、この人でなければダメ、というほどの個性を感じません。ベストミステリなどに選ばれる作品はそこそこいいんですが・・・
2009/03/10 19:43
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野敏、読まずにきた作家です。もしかして昔、『聖拳伝説』を読んだかもしれませんが、はっきりはしません。なんたって20年前ですから。でも、この人、作品が多いせいか、書店でも目立ちはする。避けるのに大した理由はないのですが、個人的には名前に魅力を感じません。なんていうか野暮ったい。人様の名前に、そういうのは大変失礼だとは分かっているんですが・・・
これって謂れのない言いがかりだ、なんて自分でも思っていたんですが、この小説を見る限りはその判断は間違っていないんじゃないか、って思います。だって登場人物の名前が番匠京介、数馬史郎、鹿毛睦丸、比謝里美ですからね。無論、作家の狙いはあるんでしょうが、でも古色蒼然。時代小説ですか、これ?です。
カバーにも折り返しにも説明はありません。でも、「あ、なにか思い出したかも」っていう表情の若い男性の姿を描いたカバー画は好きです。シンプルで。でも本の左側のレモンイエローの縦帯、裏もですがカバー折り返しに続く色なんですが、なくても、というか無かったほうがよかったかな、なんて。そんな装丁は井筒事務所です。
で、この青年、多分、岩切大悟なんでしょう。神奈川県警刑事部刑事総務課所属。刑事部全体の庶務や連絡業務を一手に引き受ける、いわば刑事部の何でも屋さん。一応、この連作の主人公といっていいでしょう。庶務なのに現場に連れて行かれる、というところが、読んでいてどうも嘘っぽいのが気になります。
で、彼の仕事仲間というのが神奈川県警R特捜班、別名心霊特捜班の面々。トップが40歳のものに動じるということが全く無い班長・番匠京介係長。次が35歳の主任で部長刑事の数馬史郎。次が32歳の巡査で、鹿毛睦丸。最後が28歳の沖縄美人である比謝里美、沖縄剣出身。ちなみにR特捜班は4人で、そのうち霊感があるのは番匠を除く三人ということになっています。ちなみに大悟は特捜班の人間ではなく、フツーの怖がりな事務屋です。
各話について簡単に紹介します。
・死霊のエレベーター(「小説推理」07年2月号):以前から出るという噂のあるエレベーターでマンションの住人が死んだ・・・
・目撃者に花束を(「小説推理」07年5月号):神奈川県警の捜査一課の32歳になる刑事は何度も同じ夢を見ると訴えて・・・
・狐憑き(「小説推理」07年8月号):鎌倉署管内にある自宅の近くの林の中で女子高生が遺体で発見された。狐憑きの噂のある被疑者にはアリバイが・・・
・ヒロイン(「小説推理」07年11月号):横浜みなと未来署の特設テントでのミュージカルで、主役が相次いで事故にあった・・・
・魔法陣(「小説推理」08年2月号):魔方陣で悪魔を召還してしまったという女子高生たちが相次いで事故にあった。一人に憑き物が・・・
・人魚姫(「小説推理」08年6月号):交通課の新人女性警官が相談してきたのは、この一ヶ月で五件もの事故がおきているというT字路・・・
感動はないです。ミステリ読んだ充実感というのもありません。悪くはないですがフツー。日本推理作家協会【編】『2008 ザ・ベストミステリーズ 推理小説年鑑』に収められた「薔薇の色」は、選ばれただけあって感心しましたが、こちらは底までのレベルに達してはいません。山本周五郎賞・日本推理作家協会賞W受賞後第一作だそうですが、他の作家を押しのけてでも読まなければいけない、という存在にはなれないかな・・・