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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2008.8
- 出版社: 東京創元社
- レーベル: ミステリ・フロンティア
- サイズ:20cm/231p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-488-01738-5
紙の本
人魚は空に還る (ミステリ・フロンティア)
著者 三木 笙子 (著)
「しずくは観覧車に乗りたい」富豪の夫人に売られてゆくことが決まり、最後の願いを口にした見世物小屋の人魚は、観覧車の客車から泡となって消えた。水神の怒りに触れて浅草は水中に...
人魚は空に還る (ミステリ・フロンティア)
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商品説明
「しずくは観覧車に乗りたい」富豪の夫人に売られてゆくことが決まり、最後の願いを口にした見世物小屋の人魚は、観覧車の客車から泡となって消えた。水神の怒りに触れて浅草は水中に沈んだのか。いや、地上という水底から人魚がその身を縛るもののない空へと還っていったのか—(表題作)。心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、ふたりの青年が贈る帝都探偵物語。明治の世に生きるふたりの青年の交流をあたたかに描いた、新鋭の人情味あふれるデビュー作品集。【「BOOK」データベースの商品解説】
「しずくは観覧車に乗りたい」 富豪夫人に売られることが決まった見世物小屋の人魚は、観覧車の客車から泡となって消えた−。心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師の交流を描いた帝都探偵物語。表題作ほか全4話収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
点灯人 | 5−57 | |
---|---|---|
真珠生成 | 59−117 | |
人魚は空に還る | 119−177 |
著者紹介
三木 笙子
- 略歴
- 〈三木笙子〉1975年秋田県生まれ。第2回ミステリーズ!新人賞の最終候補作を改稿し連作化した「人魚は空に還る」でデビュー。
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紙の本
ミステリの醍醐味は美男カリスマ紳士に還る
2010/10/07 15:19
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
デビュー作にしてこの魅力ある構成力にキャラのたちよう。天賦の才って、あるんだ・・・この天才絵師みたいに。 思わずそう感嘆してしまうほどの力作だ。
事件はないのかと迫り解決しろと催促する海外ミステリオタクのワトソン君。
見かけによらず腕も出自もたしかなくせに、心優しくごく普通人でお人よしなホームズ。
そんな上下関係逆転した帝都探偵物語といえば興味がわかずにはいられない。
ましてやこのワトソン役、帝都随一の人気天才絵師にして絶世の美男子、しかも毒舌家で気難しいと来ている。非凡な彼に比べてホームズ役である主人公は半人前?の平凡な(いや実は非凡なのだが)雑誌記者。
そう、まさに帝都に花咲くツンデレコンビ! こうなればもう女子の心をくすぐらずにはいられないのだ(笑)
ただし、何度も言うようにこの作品の魅力は主役格の二人だけにはとどまらないキャラ作りと物語の構成力にある。
二人にはないノリと笑いとガテン系の強さに人情、ユーモアあふれる知人や上司が脇をしめ、彼らの行動にも会話にも飽きるところがない。
複雑な人間関係と追いつめられた状況に身を置く哀れな「犯人」は、やむにやまれぬ事情から事件を大こす。犯罪とは全く別のところに動機が有り事件が起き、罪に悩んで悶々としているのだ。
だから、事件の解決ともう一つ違うところに物語の着地点が置かれている。
そう、この物語達の最大の魅力は、事件を起こさざるをえなかった犯人達の本当の想いであり、それを優しく救い上げる「粋」な人情、人間関係なのだろう。
「優しい?そんなのじゃありませんよ!」そう言い放って自分を捨てた人間に優しくしてやるという復讐を思い立った哀しき少年の心。
「自分が面白いと思うことは、熱中できるものは、そんなものじゃないんだ!」理解されない想いの真実を追い求めては悲嘆する哀れな富豪。
そんな風に誰にも理解されないまま苦しんで事件が起きてしまった。
だからこの作品にはどこにも、悪意が存在しない。
心やさしき犯人たちがいかに救われるかの、本当の意味での事件解決を楽しんでほしい。
紙の本
帝都に優しいホームズと美形で高飛車なワトソン登場!
2010/01/21 07:22
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nyanco - この投稿者のレビュー一覧を見る
し、知らなかった…。
続編『世界記憶コンクール』の発売をきっかけに本書を知りました。
この扉絵…、『まほろ』の下村富美さんじゃないですか!!
おまけに主人公は男性二人、一人は超絶美形の天才絵師!な~んて魅力的!
べ、別に私はBL好きではないです…、でもやっぱり気になる…w
看板に偽りなし!
も~、話もホントに面白い!
舞台は帝都!
ホームズ役はしがない雑誌記者の里見高広。
英語が堪能で、造詣も深く…、おお、何とそんな立派な血筋を持っていたとは…。
そしてワトソン役は、超絶美形の当世大人気の天才絵師。
この二人が本当に魅力的!
彼らが解く謎解きも見事!
点灯人に出てくる兄妹、真珠生成の姉弟や、高広の同業・佐野記者とキャラが良い。
人魚のせつなさや、見世物小屋の妖しい雰囲気。
そして怪盗まで登場させちゃうなんて…。
なんて凄い!これがデビュー作だなんて凄すぎです!
続編の『世界記憶コンクール』が、早く読みたい!