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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2008.8
  • 出版社: 徳間書店
  • サイズ:19cm/325p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-19-862578-8

紙の本

純情期

著者 小川 勝己 (著)

それは、瑠璃子先生の真っ白な脚線を見た瞬間から始まった。中学二年・日高優作、やんちゃな下半身をもてあます思春期。おっかない体育の女先生にのぼせ上がった優作は、とつぜん体操...

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純情期

税込 1,870 17pt

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商品説明

それは、瑠璃子先生の真っ白な脚線を見た瞬間から始まった。中学二年・日高優作、やんちゃな下半身をもてあます思春期。おっかない体育の女先生にのぼせ上がった優作は、とつぜん体操部に入部する。熱病が本物の恋へと姿を変えたとき、お気楽だった毎日は重苦しい日々へと暗転、そして事件が—。【「BOOK」データベースの商品解説】

中学2年・日高優作、やんちゃな下半身をもてあます思春期。瑠璃子先生の真っ白な脚線を見た瞬間、のぼせ上がって体操部に入部する。やがて熱病は本物の恋へ。お気楽だった毎日はつらく重苦しい日々に暗転。そして事件が…。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

小川 勝己

略歴
〈小川勝己〉1965年長崎県生まれ。2000年「葬列」で横溝正史賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「彼岸の奴隷」「撓田村事件」「まどろむベイビーキッス」など。

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みんなのレビュー6件

みんなの評価3.4

評価内訳

紙の本

これって、タイトルが違っているんじゃないか、って思います。それとね、中学生っていう設定に無理があるかな。でも、全体として好きですよ「発情期」・・・

2009/02/21 20:12

4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

私は好きです、小川勝己の小説。年度のベスト、となる作品はまだない、といえますがどの作品もかなり面白いポジションを占めます。本流にはいません。といって異端でもない。傍流なんですが、孤高の香りがします。ま、それほど大きな山にはなっていませんが、全ての作品が隠し持つ毒がなんともいえない味を出しています。この本にしても、『純情期』となっていますが。それよりは『発情期』のほうがふさわしい気がする、そういう作家なんです、小川勝己。

ちなみに私が今まで読んだ勝己本は、といえば*『葬列』『彼岸の奴隷』『眩暈を愛して夢を見よ』『撓田村事件 iの遠近法的倒錯』*『まどろむベイビーキッス』*『ぼくらはみんな閉じている』*『狗』*『あなたまにあ』『ロマンティスト狂い咲き』と、手堅く抑えてきています。ちなみにタイトルの頭についている*マークは★五つ評価、多は★四つなのでかなり優秀です。

で、この作品。私の大好きな青春ものなんです。ま、男子中学生、っていうのが引っ掛かりはするんですよ。私にとって、中学生はなんたって女子。そのかわり高校生は男子が面白い、これって絶対だと思うんです。だってね、この本で中学生三人が変装して風俗に行く場面があるんですが、やっぱりね、中学生じゃ無理があるんです。でも、高校生ならいいかな、って。

キリノ描くカバー装画は、ちょっと漫画チックに過ぎるとは思います。でも、遠くの空と高い雲の描き方が抜群で、足元の草の白がそのままカバーの地色となっていくのは、泉沢の仕事じゃないかと思うんですが、それは見事の一語に尽きます。おさらいをしておけば、装画/キリノ、装丁/泉沢光雄です。泉沢の仕事、結構バラツキが多いかな・・・

カバー折り返しですが

それは、瑠璃子先生の
真っ白な脚線を見た瞬間から始まった。
中学二年・日高優作、
やんちゃな下半身をもてあます思春期。
おっかない体育の女先生に
のぼせ上がった優作は、
とつぜん体操部に入部する。
熱病が本物の恋へと姿を変えたとき、
お気楽だった毎日は重苦しい日々へと暗転、
そして事件が――。

となっています。これ以上は涎垂らしながら読んでもらうのが一番でしょう。伏線が巧妙に張られていることからミステリとして読むことも出来ますが、コミカルでちょっと切ない青(性)春小説として読むほうが正しい気がします。私は好きですね、『セカチュー』なんかより、ずっといい。B級映画にしたらスマッシュヒット間違いなし。目次は
 
第一部 童貞憧憬 Everyday
第二部 眩暈撤退 Summertime
第三部 愚昧初恋 Rhapsody

です。漢字のタイトルに続けて英語の単語を読むと、なんか感じいいです。タイトルの文字、どれも画数が多いのもゴチャついて見えるのはともかく、統一が取れていていいんじゃないでしょうか。ちなみに、作品は書き下ろしだそうです。下半身の情熱を抑えきれない登場人物たちを紹介しましょう。

日高優作:練馬区森崎中学二年B組、13歳、身長156cm、運動神経ゼロ。ということで、途中まで帰宅部でした。父親の職業(実は、音楽関係のフリーのライター)がなんであるかも知らず、興味を抱こうともしません。ただ裕福ではないので、母親も働きに出ています。ある意味、平均的な日本人家庭ともいえますが、登場人物のなかでは異常性欲と妄想が最も激しいので注意しましょう。

寛之:森崎中学二年で、野球部のレギュラー。優作の友だちです。優作が瀧口に目をつけられているのを知って、よく助ける熱血漢で、恋人は喫茶店の娘・土屋晴香です。体育会系に一人はいる、といわれるイケメンの優等生を思ってください。

島崎:森崎中学二年、中学生バンドのドラムス担当で、市民公会堂で高校生たちのバンドと一緒にコンサートを開く予定です。優作の友人ですが、寛之は名前で書かれ、島崎は苗字、主人公との距離があるのかもしれません。

藤吉:森崎中学二年、沖縄のシーサーが顔面神経痛になったようなニキビ面の映研部長で、美女を使って映画を撮ろうと画策しています。動機の不純さがミエミエなのと容貌ゆえに思いだけが空回り、っていうの文化系によくいますよね。オタクです。

佐倉佑美:森崎中学二年、女子バレー部。勇作の同級生で、猥談も平気でする明るいキャラです。フルネームで登場、というところが彼女のよさを示しています。

黒木:森崎中学一年、体操部。一年ですが、途中入部故に新入部員となった優作には先輩になりますです。謙虚で優しい男の子。

倉本:森崎中学一年、体操部。全国レベルではありませんが、森崎中の体操部ではナンバーワン的存在です。それを鼻にかけず真面目なところは、いかにも一年生風です。一つ年が違うだけで、ここまで男の子の性欲は変わってしまうのでしょうか・・・

瀧口:森崎中学二年、頭をソフトモヒカンにした不良です。太い指輪をはめピアスをたくさんつけ、金色のブレスレット、ネックレスをつけるなど校則違反は日常。喧嘩が強いわけではないが、不良の先輩とつるんでエラソーにしています。他の生徒は敬遠して相手にしませんが、瀧口に目をつけられた優作は全く抵抗できません。

斎藤瑠璃子:森崎中学の女子体育の独身教師です。度の強い分厚いレンズをかけ、いつもジャージに竹刀を持って校内を闊歩しています。生活指導の担当で体操部の顧問。年齢が明記されていないので、最初は30代かと思っていたのですが、本の最後の印象は25歳くらい。ただそれだと辻褄が合わないところが。こういう女性って、男の子には憧れなんでしょうね・・・

下田:保健室の先生で、小柄で可愛い女性。登場する回数は少ないのですが、いい役どころです。

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2008/12/29 10:42

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2009/06/18 13:47

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2011/11/06 23:18

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2013/01/27 12:58

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2017/08/11 13:25

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