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商品説明
突っ走り系広報自衛官の女子が鬼の上官に情報開示を迫るのは、「奥様のナレソメ」。双方一歩もひかない攻防戦の行方は?(『ラブコメ今昔』)。出張中新幹線の中で釣り上げた、超かわいい年下の彼は自衛官。遠距離も恋する二人にはトキメキの促進剤。けれど…(『軍事とオタクと彼』)。「広報官には女たらしが向いている」と言われつつも彼女のいない政屋一尉が、仕事先で出会ったいい感じの女子。だが現場はトラブル続きで…(『広報官、走る!』)。旦那がかっこいいのはいいことだ。旦那がモテるのもまあまあ赦せる。しかし今度ばかりは洒落にならない事態が(『青い衝撃』)。よりによって上官の愛娘と恋に落ちてしまった俺。彼女への思いは真剣なのに、最後の一歩が踏み出せない(『秘め事』)。「ラブコメ今昔」では攻めに回った元気自衛官、千尋ちゃんも自分の恋はいっこうにままならず…(『ダンディ・ライオン—またはラブコメ今昔イマドキ編』)。【「BOOK」データベースの商品解説】
突っ走り系広報自衛官の女子が鬼の上官に情報開示を迫るのは、「奥様とのナレソメ」。双方一歩もひかない攻防戦の行方は? 表題作のほか全6編を収録。ベタ甘ラブな恋愛小説集。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
ラブコメ今昔 | 5−47 | |
---|---|---|
軍事とオタクと彼 | 49−100 | |
広報官、走る! | 101−144 |
著者紹介
有川 浩
- 略歴
- 〈有川浩〉高知県生まれ。2004年「塩の街」で電撃ゲーム小説大賞を受賞してデビュー。ほかの著書に「図書館戦争」「レインツリーの国」など。
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紙の本
自衛官の人間像に迫る?
2008/07/06 11:39
19人中、18人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
制服に代表される職業は、それが目立ちすぎるせいもあり、意外に個人に目が行かなくなるもの。警察官はそれでも刑事ドラマなどがあるからましだけれど、自衛官となるとクローズアップされるのは災害と事故の時くらい。これらは大概不幸な話なので、ドラマ化されたりして美談にはなりにくい…と、お嘆きの自衛官の皆様、あなた方には有川浩がいます。彼女まさに在野の自衛隊広報官と呼んでも良いでしょう!
本作は短編6編(内1編は前日談)から構成されていますが、いずれも自衛官の恋愛物語。自衛官がラブラブで何が悪い、とばかりに、いずれもあま~い仕上がりになっております。ただし、自衛官であるが故の、厳しさや悲しさもあり、話はそうそう単純ではありません。もしも、の時を考えて結婚も考えなければならない。危険なところに行って欲しくはないのに、危険に立ち向かい守るところに自らの存在意義がある。揮われない方が良い力であっても不要な力ではない。自衛隊について、自衛官について、見直す機会になるかもしれません。
紙の本
自衛隊ラブ
2011/05/20 08:59
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『クジラの彼』に続く、胸がキュンとなって、ほのぼのとする甘~い自衛隊員ラブコメ第二弾。
ちょっと聞いただけでは何の事だかわからないAH1SやP-3Cやブルーインパルス。実はこれ、戦闘機の名前だったりする。こういった単語があちこちに出てきたり、ちょっと意外な自衛官の私生活の事情などが披露されていたりして、話のあちこちから自衛隊への綿密な取材が伺われる。
しかし、とっても可愛いラブ短編集。
個人的には『軍事とオタクと彼』が好きかな。ちょっと関西弁が怪しいけど。でも、『秘め事』もなかなか良かったし、他にも……。と、より取り見取りの6遍を収録だ。
素直な恋人たちのラブラブぶりがとても楽しい。
そして登場する男性たちはいずれも、オタクであったりヘタレだったりチキンだったりと、これはこれでなかなか可愛いんだけど、いざというときには男らしく、頼もしい一面を見せてくれる。これもまた、女性にとってはたまらないところ。
読んでいるうちに自衛隊に親近感を抱き、とびきり甘い恋がしたくなる。
恋人や夫がいる人は、彼に思いっきり甘えてみたくなるかも。
読後はハッピーになること請け合いだ。
紙の本
著者にしか書けない自衛官のロマンス
2008/10/18 16:22
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る
軍事オタク、自衛隊オタクの著者の甘~い短編集。収録されている6編全部、自衛官の恋愛を描いている。こんな本は日本中、いや世界中で著者にしか書けない。本書の前に出た「阪急電車」や「別冊図書館戦争1」で、私の耐えうる限界に達していた甘さ加減は、今回は少し控え目だったかも(もちろん「著者としては」だが)。甘いは甘いんだけれど「イイ話」が多くて楽しめた、少しウルウルした。
ウルウルには訳があるように思う。自衛官は、私たちとは違った価値観や規律の下で生活している。例えば、階級による上下関係が強く上官の命令は絶対だ。一番の違いは、一朝有事があれば任務遂行のために命を賭すことを義務付けられていることだ。このことが、ストーリーに作用しドラマ性を盛り上げている。
本書で紹介されるところによると、自衛官の結婚式での上官の祝辞の定番に「喧嘩を翌日に持ち越さず、朝は必ず笑顔で..」というのがあるそうだ。この言葉が意味することは、本来は祝宴では口にできないことだ。それを敢えて言うところが更に深刻なのだ。
それで、自衛官の平均年齢は30台前半だというから、普通に考えれば「恋愛したい」「そろそろ結婚も」という年代だ。彼ら彼女らが危険を背負いながら、一方では普通の若者としての生活や感情も持っている。これはもしかしたら、自衛隊にはギュッと凝縮された恋愛のドラマの下地があるのでは..。
と、著者が考えたかどうかは定かではない(おそらく違う)が、著者は本書の執筆前に、自衛官たちに取材をしている。収録の短編の多くには、取材に基づくモデルがいる。だから、著者がかなり甘い味付けを施したとしても、本書は自衛官の姿の一端を見せてくれていると言える。
自衛官の姿の別の一端と言う意味で付け加える。彼ら彼女らは、このように普通の若者たちなのだが、国民の安全と国防のために訓練された精神を持っている。中東へ赴く青年や、領空侵犯を警戒する任務につく青年のエピソードがあるが、そこには強い使命感が伺える。
これも本書によると、軍事オタクの多くは戦闘機や戦車などの「装備」にこそ興味があり、それに詳しいそうだ。しかし著者は、「装備」以上にそこにいる「人」に興味を持ち、取材をすることで詳しくなったのだろう。やはり、こんな本は世界中で著者にしか書けない。
紙の本
ラブコメに自衛隊を持ちこんだ「異化効果」
2012/04/12 20:15
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Yosh - この投稿者のレビュー一覧を見る
角川書店の月刊誌「野生時代」に2006年から2008年にかけて掲載された5篇に、書下ろしの「ダンディ・ライオン」を併せ、単行本として刊行。『クジラの彼』に続く自衛隊ラブコメ・シリーズ第二弾。
そもそも、アクション映画ならともかく、自衛隊員を主役にした恋愛ドラマ――しかも大甘ベタベタのラブコメ――という「設定」は、相当冒険的というか大胆だと思うのだが、この制約を敢えて逆手にとって、良質の純愛ドラマを楽々と作ってしまうのが有川浩の凄いところである。
自衛隊員を主人公にすることで活かせる「組織」という厳格な縦割り社会や、ジェット機・ヘリといった「ガジェット」も勿論魅力的である。しかし何と言っても、一旦事あらば自分の命を賭してでも使命を果たさなければならず、殉職は決して絵空事ではない――と云う、生と死の隣り合わせの世界に生きている人間の厳しい宿命と高貴さが、この短編集に重さと輝きを与えている。 惚れたはれたのライトな世界に、このような「異化効果」を確信犯的に持ちこんだ著者の試みは、正にコロンブスの卵である。
6篇の中では、「ラブコメ今昔」が抜群の出来映え。ラストの鮮やかなオチ、そしてそこで初めて分かるタイトルに込められた深い意味。ウェルメイドな芝居を観たかのような、心地良い余韻に長く浸れる。余韻と云えば、本篇の前日譚である「ダンディ・ライオン」がまたいい。有川浩が前日譚やスピン・オフが上手いのは言わずもがななのだが、一体全体どうしてこんなに鮮やかに、まるで魔法のように軽やかに物語を紡げるのだろう。読者は、その天性の才能にただただ平伏すのみである。
紙の本
知っているようで知らない自衛官の恋愛事情
2016/01/29 15:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
自衛官を主人公にした恋愛ものの短編集です。
有川さんはデビュー作から自衛官を重要なキャラクターとして
よく登場させていらっしゃる作家さんです。
一般の市民にとって自衛官という馴染みあるようで、
知らないことの多い仕事に携わる人々を
本作でも肯定的に好意的に書かれています。
自衛官といえど恋愛から無縁であるわけじゃないのだなと
面白く読めました。