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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2008/06/27
  • 出版社: 幻冬舎
  • レーベル: 幻冬舎文庫
  • サイズ:16cm/506p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-344-41155-5

読割 50

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紙の本

氷の華 (幻冬舎文庫)

著者 天野 節子 (著)

専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという不倫相手を毒殺する。だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。嵌められ...

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氷の華 (幻冬舎文庫)

税込 755 6pt

氷の華

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氷の華

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商品説明

専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという不倫相手を毒殺する。だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。嵌められたのではないかと疑心暗鬼になる恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる。長編ミステリ。【「BOOK」データベースの商品解説】

専業主婦の恭子は、夫の子供を身籠ったという不倫相手を毒殺、完全犯罪を成し遂げたかに思えたが、ある疑念を抱き始める。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。罠が罠を呼ぶ傑作ミステリ。【商品解説】

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みんなのレビュー100件

みんなの評価3.7

評価内訳

紙の本

氷の華

2023/08/25 23:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

夫の不倫相手を毒殺した、裕福な妻の恭子と、恭子を追い詰めていく戸田刑事。
プライドが高く、警察の追及にも自分を見失うことなく対峙する恭子、すごい。最後まで殺害の動機を語らなかったプライドの高さ、自分を通す意思の強さ。諦めない戸田刑事も、完敗だろうか。
結局、誰が一番悪いんだろう、と考えてしまった。

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紙の本

プライド

2020/04/30 20:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あおたいがー - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み進めるほどにどんどん話が展開していくので、そのスピード感が良かった。
恭子は悪女のようないわれようだし、確かに犯した罪は悪いことなのだけれど、つい彼女に肩入れして華麗にすべてを思いどおりに操って欲しいと思った。
最終的に罪は明るみにでてしまうけれど、彼女が守りぬいたプライドには気高さを感じた。

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紙の本

女の意地とプライドがつまったサスペンス。好きです。

2012/01/12 13:56

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

テレビ朝日系で2夜連続で本作品のドラマが放映された。視聴率のほどはいかほどだったのだろうか。ご覧になった方も多いのではないだろうか。そしてわたしも、見ました。感想は…はっきり言って、原作の本の方が何倍も何倍も楽しめます。

ドラマは見どころを作るためか、妙にキャストを派手にしたり、原作では男性のキャラクターを女性にしたり、刑事をコミカルにしたり、と、なんだかんだとごちゃごちゃしすぎていて、「おぉっ」と思わずうなってしまうような、「ここぞ」という点がなかった。大方の筋は決して原作からかけ離れてはいないのだけれど、このお粗末な結果はなんなんだろう、と正直、がっかりしたというのが本音。

それにしても最近、ベストセラーや漫画をドラマ化・映画化するっていうのがとてつもなく多い気がする。その傾向を悪いとは言わないけれど、どうせ作るならば、思わず原作を読みたくなるような、もしくは、原作を知っている視聴者がうなるくらいの作品を仕上げてもらいたいものだと思う。


さてさて、作品の話に戻って…主人公の恭子はお金持ち。贅沢なお屋敷に住んで、家事は一切合切、お手伝いさんにお任せで、習い事に忙しい日々。夫の隆之は、恭子の叔父が専務を務めていた会社の部長。結婚して十数年。子どもは出来ないが、それなりに楽しい日々を送っていた。

ある日、恭子の元へかかってきた一本の電話。相手は隆之の不倫相手だという。しかも彼女は妊娠5か月。恭子の女のプライドに火が点いた。恭子は彼女のアパートに忍び込み、彼女を毒殺することに成功する。

と、物語はいきなり主人公の殺人が成功するところから始まる。その毒殺事件を追うのがベテラン刑事・戸田。戸田は恭子が犯人だと確信するも、物証を挙げることができない。恭子は自尊心の高い、ものすごく頭の切れる女なのだ。追う戸田と追われる恭子。物語はこの二人を軸に進んでいく。

しかしこの作品は、その追いかけっこだけが見どころではない。罠。復讐。いくつもの核が絡み合っていて、そのどれもが作品に奥行を与えているのだが、これはネタばれになるので、ここでは書かないでおく。読んだ人だけのお楽しみ。ただ、この作品の真相を見抜くヒントをひとつだけ、「恭子はプライドが高い女」です。このことを頭に置いて読むと、意外とすんなりと真相に辿りつけるかもしれません。


最後に作者の天野節子について少しだけ。彼女は1946年生まれの62歳。幼稚園の教諭をしていたという経歴の持ち主だ。どういう経緯で小説を書くことにしたのかはよくわからないが、なんと本作品が処女作という。正直、驚いた。どうして初めてにしてこんな入り組んでいて隙のない、それでいて無駄のない作品が書けるのか。ただただ驚くだけです。

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紙の本

デビュー作とは思えないプロの手腕だが、人間像としてはもうひとつか

2011/06/16 13:29

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 その後も活躍を続けている作者のこれがデビュー作。そのせいか、練達の達人のような余裕とか風格とかは感じないが、才能ある新人の力作という感じは強い。なんでもデビュー時に60歳とか。歳を取ればよくなるという単純なものではあるまいが、頭のいい作者で、プロではなかったとしても、書くことに関して磨きもかけてきたということなのだろう。いかにも緻密で細かい。
 内容的には本格もので、そのディテールの積み上げが魅力がある。だから堅実な作りで、あっと驚くような工夫はないのだが、いわゆる倒叙ものとwho-dun-it(犯人探し)を合体させて見せるなどはなかなかの離れ業といってもいいかもしれない。
 だが、本格ミステリーにありがちなように、犯罪を丁寧に作り上げるのが主眼で、人間の描き方に魅力はあまり感じなかった。刑事は地味で好ましいがそれだけだ。犯人は悪女タイプの魅力を出そうとしたものかもしれないが、個人的には引いてしまった。好悪の問題を別にしても、あまり人間の問題としては深みを感じない。それはここで絡む二人の恋人についても同じ。
 しかし、繰り返せば才能は十分に感じられる力作なので、楽しめるのはたしかだろう。デビュー作には、ちょっと評判になっても素人臭い作品も少なくないと思うが、これはプロの仕事である。最終的には倒叙ものだから、刑事と犯人の対決のがっぷり組んだ感じもいい。
 最近作の『烙印』は、あっと驚く結末と共に、感動の終わりがあるらしい。ここで物足りないと思われたものを乗り越えたものではないかという期待がある。

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