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商品説明
『月の裏側』の塚崎多聞、再登場!詩情と旅情あふれる、恩田陸版「怖い話」。【「BOOK」データベースの商品解説】
音楽ディレクター塚崎多聞のフランス人の妻ジャンヌが突然里帰りし、そのまま音信不通になって、そろそろ1年になろうとしていた。多聞はジャンヌの実家を訪ねたが…。「夜明けのガスパール」ほか中編5編を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
木守り男 | 5−65 | |
---|---|---|
悪魔を憐れむ歌 | 67−126 | |
幻影キネマ | 127−182 |
著者紹介
恩田 陸
- 略歴
- 〈恩田陸〉1964年宮城県生まれ。早稲田大学卒業。「夜のピクニック」で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、「ユージニア」で日本推理作家協会賞、「中庭の出来事」で山本周五郎賞を受賞。
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紙の本
恩田陸の世界を、存分に味わえる。
2009/09/14 17:23
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆこりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
当たり前のことが当たり前でなくなる。「こういうものか。」と思っていたことが、根底からひっくり返される。日常生活の中に不気味にひそむ落とし穴のような、そんな感じのする作品だった。5編どれもが個性的な光を放っている。その中で印象的だったのは、「幻影シネマ」と「夜明けのガスパール」だ。「幻影シネマ」では、ある男の苦悩が描かれている。傷ついた心が記憶を作り変える・・・。現実の世界でもありそうな話だ。「夜明けのガスパール」は衝撃的だった。心が作り出す、ゆがんでいて虚構に満ちた世界。その世界に身をゆだねようとする多聞。ラストでは、この話を読みながら心の中で構築してきたものが、ガラガラと音を立てて崩れていくような感覚を味わった。驚きと感嘆に満ち溢れている恩田陸が作り出す世界。それを充分に堪能できて満足だった。