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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 13件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2008/06/26
  • 出版社: 文藝春秋
  • サイズ:19cm/445p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-16-327160-6

紙の本

兄弟 上 文革篇

著者 余 華 (著),泉 京鹿 (訳)

「母さん、安心して。最後に一杯しかご飯がなかったら、弟に食べさせてあげる」隣人が隣人をおとしいれる文革の時代に、出会ったふたつの家族。男は、やさしい男の子をつれ、女は、つ...

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兄弟 上 文革篇

税込 2,096 19pt

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商品説明

「母さん、安心して。最後に一杯しかご飯がなかったら、弟に食べさせてあげる」隣人が隣人をおとしいれる文革の時代に、出会ったふたつの家族。男は、やさしい男の子をつれ、女は、つよい男の子をつれていた。ふたつの家族はひとつになり、ふたりは兄弟になった—。【「BOOK」データベースの商品解説】

文化大革命の時代に出会ったふたつの家族には、それぞれ男の子がいた。ふたつの家族はひとつになり、ふたりは兄弟になった−。狂乱の文革時代から、欲望の開放経済へ。中国を舞台に、兄弟が激しく生き抜く姿を描いた長篇小説。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

余 華

略歴
〈余華〉1960年浙江省生まれ。歯科医を経て、作家に転身。グリンザーネ・カヴール賞(伊)、芸術文化勲章(仏)、第1回中華図書特殊貢献賞(中)などを受賞。著書に「活きる」等。

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評価内訳

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紙の本

この小説を読んで激怒した中国国民に共感

2008/12/18 18:12

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る

余華の10年ぶりの長編小説。
文革編と経済開放編に分かれ、
一組の血の繋がりのない兄弟を通して
中国の政治や経済の揺れのすさまじさを描きます。

兄の宋鋼(ソン・ガン)は、父親・宋凡平の連れ子。
弟の李光頭(リー・グアントウ)は李蘭の連れ子。
ひとつ違いの兄弟はたちまち仲良くなり
いつも一緒にいるようになります。

しかし文革の嵐の中で、教師であり地主だった宋凡平は
紅衛兵に殺され、宋鋼は祖父の元に引き取られます。
李蘭も一人で家計を支え、死に至ります。

宋凡平が「いい男」なんですよ。
強く賢く逞しく、穏やかで、スポーツマン。
いい父親であり、いい夫であり、いい男。
彼が殺されていく過程が悲しく切ない。

そんな宋凡平の血を多分に引いた宋鋼は
やはり背が高く、穏やかで、常に弟を気遣う。
本を手放さない青年に成長します。

一方、李光頭は粗野で自分勝手。
背も低く、頭はいつも丸坊主。
7歳にして性欲を知り、14歳で公衆便所で
女の尻を覗きこむ痴漢行為を働き、派出所へ。

この全く相反する兄弟が、劉鎮一の美女林紅(リン・ホン)を
めぐって争い、兄が勝利するも、決別してしまいます。
そこに至るまでも、李光頭の身勝手ぶりと
兄の慎ましさに読者はハラハラとさせられるのです。

ところが物語は、改革開放の気運に乗じて
弟を富豪に、兄を貧困のどん底に突き落としていきます。
しかも、こんな結末……。
下巻のジャケットの内側に「10億人が激怒した」と
書かれていますが、そのなかに入りたい気分です。

一方で中国人も「金」ばかりではなく
このような不運な兄、誠実な兄の見方をすることに安堵しました。
人を出し抜き、金になれば何でも売るという
守銭奴ばかりではないのですね。

また筆致はコミカルで、普通の仕立て屋や
アイスキャンディー売りが一夜にして金をつかんでいく、
90年代の移り変わりを自虐的に描いていきます。
ガジェットも展開もマンガ的です。

中国では、この小説が是か非かの論争が巻き起こったそうですが
日本人としては、著者の文革へのギリギリの批判と
改革開放に沸く中国人への自虐的な筆致、
中国人の宋鋼に同情する声、是非論争が起こったことにより、
中国の良心を感じました。





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紙の本

中国現代史のすべてが詰まった過剰で豊穣な物語

2009/05/16 18:45

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:狸汁 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「我らが劉鎭のスーパーリッチ、李光頭」が、とどまることのない欲望を初めて発揮したのは十四歳の時に、公衆便所で町一番の美少女の林紅の尻をのぞき見たことだった。捕まった光頭は大人たちにこっぴどくお仕置きをされた上、自分の亡父も便所をのぞき見し、肥だめで溺れ死んだことを知る。しかし光頭はけろりとして、林紅の尻の話を聞こうと擦り寄ってくる大人たちから、対価としてごちそうの三鮮麺にありつくのだった。

 ちびではげ頭、憎まれ口と奇想天外なアイデアと行動力に恵まれた光頭は、日本でいえば「がきデカ」のようなキャラクターのようだ。この魅力的な主人公が文化大革命から改革開放までを、ありあまる悲劇とありあまる喜劇を経て大富豪となり、ロシアの宇宙船で遊覧するまでを描いた大河小説である。舞台は上海からバスで数時間の片田舎の劉鎭。中国のどこにでもある、ありふれた町ゆえに、文革騒動から改革解放後の拝金主義までの中国人が経験した長い騒動の時代の舞台にふさわしいのである。

 圧倒的な物語の力がある小説だ。ヒステリーで頭痛持ちの母親は、優しく頼もしい宋凡平と再婚し、光頭は義父の息子の宋鋼と、生涯強い絆で結ばれる兄弟になる。幸福は文革によって引き裂かれる。劉鎭も紅衛兵の暴虐が吹き荒れ、宋凡平は惨殺、母親は心を失う。みなしご同然になった光頭と宋鋼は餓死寸前のなかを生き延びる。しかし、家族の悲劇の周囲を、著者は喜劇の手法で描く。理髪師は革命的理髪師となり、かじ屋は革命的かじ屋となり、アイスキャンディ売りは革命的アイスキャンディー売りとなる。彼らは後に、光頭の天才的商才によってリッチの仲間入りをするのだが…。

 前半の「文革編」に続く「改革開放編」で、光頭は破竹の勢い、いや荒唐無稽(むけい)の勢いでスーパーリッチへの階段を駆け上っていく。国営工場の工員から、光頭を崇める障害者たちを引き連れて工場長となる。金を集めて縫製工場を作ろうとして失敗するも、ごみの山を売り払って長者となり、日本で仕入れた大量の古着を売りさばき中国でも屈指の金持ちとなるのである。

 革命から金もうけへと中国の民衆が一八〇度転換する激動を体現するように光頭は、狂乱とも言える起業家人生を突き進む。スパーリッチとなった光頭は全国美処女コンテストを華々しく開催するが、処女は一人もおらず、光頭たちは女たちとセックスをしまくる。尻を見たときから恋い焦がれていた林紅が、弟の宋鋼と結婚したショックでパイプカットをした光頭は性欲のおもむくままに女を漁り、物欲のおもむくままに高級車や黄金の便器を買う。しかし、林紅に振られ、弟と疎遠になったことは、光頭の孤独と哀しみを決して癒やさないのだった。

 中国の経済的熱狂を光頭が現している一方で、その影の物語は宋鋼が担った。堅実に一工員として生きようとすることを改革開放後の中国は許さなかったのだ。光頭の援助を拒み、宋鋼は詐欺師とともに海南島で出稼ぎをし、ニセ豊胸クリームを売るために、みずから豊胸手術を受け街場の行商に立つ。しかし、貧困のなかで患った病気には勝てず、息を引き取る。

 一九六〇年代から一九七八年の毛沢東死去に至るまでの文革という狂乱と暴力の時代から、改革開放後の市場主義の熱狂へ。その中で中国の人々の「欲望」とは何だったのか。それを知るためのテキストを一冊挙げるとしたら、迷わずこの「兄弟」と言っていいだろう。ばかげたこと、耳を疑うこと、残酷なこと、醜いこと、それでも美しいこと。過剰なエピソードが横溢したこの物語こそ、中国のこの四十年を一気に語り尽くしている。

 十四歳の時に光頭は、「小さな尻、太った尻、二つの痩せた尻と痩せても太ってもいない尻」を見た。いまや光頭の目には「ありとあらゆる尻が勢揃い」している。「輸入尻に国産尻、白いの黄色いの黒いの茶色いの…ツルツルしたのザラザラしたの…逸品がずらりと並び、いちいち全部に目を通せやしない。いまやむき出しの女の尻ごとき、もはや何の価値もない」と。

 五つのシンプルな尻は、無数にあふれていながらも「何の価値もない」ものになった。この「尻」こそが中国の激動の歴史を振り返った時に小説家が見た“虚無”だったのかもしれない。過剰にして豊穣な物語が、その空虚な「尻」に収斂していくとすれば、いよいよこの小説が瞠目すべき作品だと思い至るのである。

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2008/09/09 00:28

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2008/11/02 00:23

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2010/09/24 00:34

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2008/09/30 16:56

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