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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2008.9
  • 出版社: 平凡社
  • サイズ:19cm/238p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-582-83406-2

紙の本

茗荷谷の猫

著者 木内 昇 (著)

新種の桜造りに心傾ける植木職人、乱歩に惹かれ、世間から逃れ続ける四十男、開戦前の浅草で新しい映画を夢みる青年—。幕末の江戸から昭和の東京を舞台に、百年の時を超えて、名もな...

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茗荷谷の猫

税込 1,540 14pt

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商品説明

新種の桜造りに心傾ける植木職人、乱歩に惹かれ、世間から逃れ続ける四十男、開戦前の浅草で新しい映画を夢みる青年—。幕末の江戸から昭和の東京を舞台に、百年の時を超えて、名もなき9人の夢や挫折が交錯し、廻り合う。切なくも不思議な連作物語集。【「BOOK」データベースの商品解説】

新種の桜造りに心傾ける植木職人、乱歩に惹かれ世間から逃れ続ける四十男…。幕末の江戸から昭和の東京を舞台に、百年の時を超えて、名もなき九人の夢や挫折が交錯し、廻り合う。切なくも不思議な連作物語集。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

染井の桜 5−19
黒焼道話 21−62
茗荷谷の猫 63−90

著者紹介

木内 昇

略歴
〈木内昇〉1967年東京生まれ。出版社勤務を経て、独立。インタビュー誌『spotting』主宰。著書に「地虫鳴く」「ブンガクの言葉」「新・東京の仕事場」など。

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みんなのレビュー77件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

土地に残るは歴史と記憶、人に残るは繰り返される宿命と遺伝子

2009/04/15 12:45

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本郷、染井、巣鴨、茗荷谷・・・東京の下町を舞台に江戸時代から昭和まで100年余りの土地の記憶と言えばよいのだろうか。
そこに生まれた者、移り住んだ者、その生涯を全うした者etc…描かれる物語はどれもどこか物悲しく、不思議と奇妙な雰囲気とほんの少しのホラーが漂っているが、それは平成を生きる私にとって「近くて遠い近世~近現代」という微妙な時代そのものであるように感じられる。
歴史の教科書や考古学、いわゆる「骨」になった物語ではないのだ。まだ腐り果てた肉がこびりつき、朧げに人の形を保った死体が土の合間からその姿を覗かせているかのようにとても微妙で、気持ちの悪い位置なのだ、この時代は。
江戸時代を描いた章はともかく、中盤以降、おそらくリアルタイムにその時代に存在してきた人がまだ生きている。
だからなのだろう、どこか彼らの姿がぼんやりと見えてしまうのは。
だからなのだろう、幽霊を見たときのようにうっすらと判然としない物語の曖昧さに気持ち悪さを感じてしまうのは。
今は昔の物語から、過去のモノとも今のモノとも割り切ることが出来ない中途半端な「少し前の」物語にまで段々と近づいてくるこの9編の物語は、読むものにとって「馴染む」物語であると同時にカウントダウンされているかのような気分にもなるのだ。

その地その家に生きた人々は、時代も生き様も全く異なるが、そこここで登場し話の端々に見え隠れする「その章以前に描かれた人々」の足跡が確かにある。そう。本書は短編集であると同時にこの地を主人公にした記憶と歴史の物語だ。

第一章、新種の桜に傾倒し後世に残る「染井吉野」を生み出した男は妻を亡くし、この世に留めることの出来ない人の生を嘆く話を始め、どの章でもその主人公たちは、漠然と「絶対だ」「永遠だ」と思っていた、そう信じていた存在を失っている。
-失う-、しかしそれは単に喪失してしまうということではなく、逃げられない非情な「現実」を背負ってしまうということである。

「自分がいつしか背負ってしまった現実」  ・・・『てのひら』より

それは死、貧困、戦争、社会、責任・・・と人それぞれに背負うものは違う。が、それらはすべて現実から押し付けられるようにじわじわと人の人生に食い込んでくる。そしていつしか取り戻すことが出来ない現実と流れ続ける時間の非情さに彼らは涙するのだ。
その事実は時に哀しく、時にありがたく、時に寂しいものとして、現代を生きる私たちにもそのまま受け継がれている遺伝子のようなものなのかもしれない。

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紙の本

眼に見えない細い縁のつながりは、明らかになろうとなるまいと、ひとりの人の生きた時間の名残が確かに遺されていくことの証のよう。ひとつの物語が終わり、後の物語の中にそれが現れた瞬間こそが、この作品の醍醐味かもしれません。

2012/03/05 22:15

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きし - この投稿者のレビュー一覧を見る


雪国に住んでいると雪はほとんどの時うっとおしいものでしかありませんが、たまには綺麗だと思います。
桜の枝についた雪が街灯にうっすら色づいているときなどには、一瞬、「満開だ」と。
それで思い出した本です。
もうすぐ桜が咲く、その気分につられるようにして手にした1冊でした。
桜の花の煙るような装丁。
表紙カバーをとると、一面、はなびら。
夜空に散る桜、それとも地に積もっていく桜でしょうか。

少しずつ時代がずれながら続いていく連作短篇集。
『染井の桜』、『黒焼道話』、『茗荷谷の猫』、『仲之町の大入道』。
『隠れる』、『庄助さん』、『ぽけっとの、深く』。
『てのひら』、『スペインタイルの家』。
9つの物語が収められています。
1つめの『染井の桜』は幕末。微禄ながらも武士は武士。その身分を捨て、新種の桜をつくることに人生を賭けた男の話。
ここから、次の物語、次の物語へと、少しずつ時代をずらしながら、市井の人々が描かれていき、『ぽけっとの、深く』では戦後の闇、『てのひら』、『スペインタイルの家』では、今となっては懐かしいような「昭和」にたどりつきます。

派手さのない作品ではありますが、登場する人々は奇妙に印象的であり、際立って変わった登場人物ではない作品では物語の情景が鮮やかです。
イモリの黒焼きで人を幸せにしたいと思いつめる男の『黒焼道話』。
何もせず暮らしていきたいと思っているのに、思わぬ方向に物事が進んでしまう男の『隠れる』。
『庄助さん』の映画をつくることを夢見る青年と、映画館の支配人。
『仲之町の大入道』の大入道の正体。(これに限らず、物語に文学作品が織り込まれていたりします。)
しっとりとした風情のなかにうっすらとした怖さを潜ませる『茗荷谷の猫』。

人々と街と時間の淡いつながり。
眼に見えない細い縁が、物語の中にひっそりとつながっていきます。
人が生きる時間と出来事を、ひとつの織物にたとえたとしたら、それに織り込まれるたった1本の糸のようなかぼそさ。
綺麗に1本につながるというわけでもないのです。
途切れたようにみえて、またどこかから浮かび上がってくる。
そのつながりは、それが明らかになろうとなるまいと、ひとりの人の生きた時間の名残が確かに遺されていくことの証のようで、物語ひとつひとつの印象もさることながら、それが終わり、後の物語の中に現れた瞬間こそが、この作品の醍醐味かもしれません。
ことに、『染井の桜』と『茗荷谷の猫』それぞれの後へのつながりには、胸を突かれるようなせつなさがありました。

本当の桜の頃にまたきっとこの作品を思い出すだろうと思います。

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紙の本

謎を楽しむ

2011/11/06 12:24

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 最近『漂砂のうたう』で直木賞を受賞した木内昇(きうちのぼり)の『茗荷谷の猫』は、とにかく不思議な本だ。いわゆる連作短編集で、幕末の江戸から東京になって戦後10年程ぐらいまでのスパンで、そこに生きる人々を9つの物語のうちに描いている。何かにとりつかれたような、だからせつない人物が多い。最初は武士を辞めて桜を作ろうとして、いわゆるソメイヨシノを作った人物である(事実かどうかはわからない)。それぞれ独立した短編だが、時間的だけでなく空間的にも連鎖がある。ほとんど東京という土地が主人公という趣でもある。その土地とのつながりで導かれるように、微妙にかすかに人物同士が別々の短編で言及されたりする。
 主に夢を見ているような人物たちの心を追うわけで、するとどことなくシュールな、夢幻的な色合いが混じる。かつ、思いがけない展開やら終わり方で、ものによってはあまり終わったような気がしない。謎がいくつも提示されたまま、ということもある。それがほかの短編に部分的に引き継がれたりするので、また興味がわく。で、小出しに謎が解明され、もしかして最後にはすべてが明らかになるのか、とも思わせるのだが、そんなことはない。人生の不思議のように、不思議は不思議のまま終わるのだ。
 なかでも興味を引かれたの表題作。ここで提示された謎は、別の短編で少しだけ解明されるが、しかし肝心のところは結局わからない(たぶん)。でもそれがフラストレーションかといえば、不思議にそうでもない。謎のまま放置されることにある種の奇妙な気持ちの良さがあるとでもいおうか。
 全体の構図のユニークさがまず目を引くのだが、それは理屈でわかる範囲であって、実は全体のストーリーそのものに現れた不思議さやら描写の妙やらがこの作家の独自のセンスを感じさせるものだろうい。けっこう興奮して読んだ。直木賞も受賞したことだし、今後もしかしてすごいことになる作家かもしれず、注目していきたい。

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紙の本

不思議な味わい

2021/05/09 23:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る

一つ一つの話が、
繋がっているようないないような短編集です
人生イージーモードなのに
本人的には不幸になっていく「隠れる」が
不思議な味わいでした。

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