紙の本
14歳じゃなくても
2020/11/12 20:17
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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本のタイトルは「14歳からの社会学」であり、副題は「これからの社会を生きる君に」である。しかも本文を読むと平易な文で書かれており、一見中学生向けに見える。しかし中身は、決して中学生だけが読むべき物ではない。大人になって読んでもすばらしく感じる、そんな一冊だと思う。
紙の本
「感染動機」
2020/09/21 10:02
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投稿者:翔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一番響いたのは、動機には3種類あるということです。それは、「競争動機」「理解動機」「感染動機」です。ここ中で圧倒的に大切になるのは、3つ目の「感染動機」ということを教わりました。
紙の本
私の知る14歳にはあまり適していないように受け止めた
2009/08/07 20:14
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る
14歳という微妙な年齢層向けだ。現代を代表する論客である宮台氏のことだから、14歳向けとはいえ、さぞかし切れ味鋭いメッセージが盛り込まれているのかと思った。
出だしで、かつての街角の風景と、今の街角の風景を対比して、視覚的に分かりやすく語り始めたのはいい。かつては外で多くの子どもが遊んでいて、仕事を終えて帰宅するサラリーマンの姿も同時に写っていた。「みんな」とか、「世の中」というものに実体があったという。
ところが、同じ場所を同時刻に写しても、現代では、子ども一人、大人一人いない。社会は変容し、「みんな」と呼べる共同体は消えてなくなった。そんな社会を生き抜く知恵を説いていく。
ただ、出だしこそ、目線を低くしているのはよかったが、読み進めるにつれて難度が増していく。カントの『純粋理性批判』を持ち出すにいたっては、さすがに14歳では消化しきれないのではないだろうかと感じた。
こうなると、代表的な哲学者くらい読みこなしているような層に、参考になりそうに思えてくる。つまり、後半から、大人向けという印象に転じていく。
それでも、最後に、宮台氏が社会学の視点からいくつかのSF映画を解題していくあたりは、なかなか知的な刺激に富む。マトリックス、風の谷のナウシカなど。なるほど、そういう理解ができるのかと、気づかされることも多い。
今では、SFというジャンルがかつてのような輝きを持ちにくくなっている。そんなSFに、もう一度息を吹き込むような試みになっている。こうしたことに、敏感に反応するにも、14歳というよりは、ある程度の素養があった方がいいように思えてしまうのだった。
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とてもわかりやすいです。
14才の少年少女が、こんな本を読んで、
人生を楽しく生きていけるのかは、微妙ですが、
つまらない20代を過ごすよりは、
タフで、濃密な経験がつめる20代を生きることができるんじゃないかな〜。と思います。
28歳にもなって、読んでしまう自分に情けなさも感じますが、
人は自分の無知を知って、初めて成長できる。ということで。。。
「知らぬが仏」
「寝た子は起こすな」
的な考え方の人は、読まないほうがいいです。
べつにおれは、
そういった考え方の人のことは否定しませんが、
わたしは、絶対に
反「知らぬが仏」主義です。
つらいことも、理不尽なことも、知ることで、それをタフに乗り越えていくのを美徳と考えます。
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社会学の本というより宮台の思想を社会学全体を通して言える考えであるかのように論じているように感じた。
宮台の考えで一枚岩に社会学の考えがまとまっているようには思えないような部分を「社会学でもそうなんだ」みたいに論じているというか。
宮台のブログや過去の著作で扱っている内容と重複する内容もあった。
「愛に包まれた関係を続けるスキル」とは何なのか、世間でいう「コミュニケーション能力」みたいな曖昧な概念であり具体的に論じられてないが重視されているものと同じような言葉のように思えた。
自由意志と決定論関係の話は納得がいかなかった。
どこが納得がいかなかったかというと、帰属処理や帰責処理を行うには「どういう原因でそうなかったのか」という因果律の考慮が含まれるから。
決定論と責任の問題は、どこまで原因を追求して誰の意思の責任にするか、という線引きの問題のように思える。
ただ、決定論でそうなるように決まっていて不可避だったとしても誰かの責任にしないと社会は回っていかない、という考えは同意できる。
法学ではどう扱っているのか興味がわいた。
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友人から紹介されて読んだ本。
社会に対する問題意識は高いけど、知識はない人たちがなるほどと思えるような内容。
これを中学の段階で読むのは早すぎると思う。
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もちろん社会学的な知識がいっぱい振りまかれてるんですけど、どちらかとゆうと宮台さんの思想って印象です。
14歳からと書かれてるように簡単な文章で書いているんですけど、それが逆に難しくしてるような。うまく言えないけど、結構深いと思います。
14歳のときに読めてたらなぁとゆう思いと同時に、今読むから「あぁ〜」って本の内容が血肉になっていくんじゃないかとも思います。きっとまた五年後とか、大学を出て社会へ飛び出してしばらくして読んだらまた読後の感想も違ったものになるかも知れません。
恋愛とか意思とか死とか、「スゴイ人」に「感染」とか、そんなときが一番自由とか、今のおれは彼の考えにめっちゃ共感を覚えます。
自分をおっきくするためにまた旅に出よう。
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読み助2008年12月11日(木)を参照のこと。
http://yomisuke.tea-nifty.com/yomisuke/2008/12/
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■以下のサイクルが回らないと、自由も尊厳も得られない。
?試行錯誤する(自由)→?他社が認める(承認)→?失敗しても大丈夫(尊厳)
この歯車がかみ合わなくなったとき、次のような人間がうまれる。
・アダルトチルドレン(過剰に承認を求め、回りの期待に応えようとしすぎる)
・ひきこもり(試行錯誤に踏み出せない)
・非社会的存在(承認されない環境に適用してしまう。酒鬼薔薇聖斗など)
■ケータイ小説が読まれる理由
濃密な人間関係を経験したことがないから、濃密な人間関係が描かれた古いタイプの小説や映画に触れると、彼女(恋空にはまる女子高生)たちは「自分がはじかれている」と思ってしまう。そんな彼女たちが望むのは、「ディープな関係」ではなく、「ディープな事件」を並べた作品で、それがケータイ小説だ。
この小説は、「関係」ではなく、「事件」だけが問題だ。だから登場人物は入れ替え可能な「記号」にすぎない。相手が誰で、どんな「関係」にあろうが、「事件」がありさえすれば話が成り立つ。
この小説がえがくような貧しい感受性じゃ、愛によって永続する「関係」を続けるのは無理。現実には「事件」が起こらないから。
■学ぼうとするときの動機
?競争動機
?理解動機
?感染動機:直感で「スゴイ」と思う人がいて、自分もこういうすごい人になってみたいと思う動機。
競争動機や理解動機で先に進んでも、砂粒のような知識の断片が集まりがち。感染動機だけが知識を本当に血肉化できる。
■中学生向けの本を意識してか、いつものような読者を切り捨てるような毒はない。
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・『みんな』を何故日本人に限定する必要があるのか
・外資金融かコンサルに行き、NPOを経由して将来は国連職員へ
この本に出てくる元東大法学部生は自分かと思った。
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本当は★8個という感じ。
セックスのインフレ、生と死、リベラル、社会の仕組み。そんな疑問に作者なりの答えが載っていて、面白い。
価値観が変わる。読んで心が軽くなる、そんな感じの本。
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宮台さんの本がBBMで紹介されており、宮台氏までもBBMはカバーしているのかとびっくりしたのがきっかけで購入。
氏の著作については数年前読みまくった…。それで社会学に興味をもって理学部から文学部へ転部までした(結局、社会学より人類学を選択したわけだが)。そのくらいかつての私に大きな影響を与えた氏の一連の著作。でもM2(修士2年目という意味ではない、宮崎哲弥との共著のことだ)の2作目くらいから徐々に興味が薄れてしまい、その後は全く目に触れることはなかった。
久々に読んだ感想…この路線で書き続けてくれないだろうか?(笑)
内容は決して簡単ではなく、14歳が読んでもわからない部分もあるだろう(私だってカントあたりの話はよくわからなかった)。けどここまで社会学の枠組みを使って世の中の真実を明快に記述できる人は他にいないのでは?「世の中の不透明さを社会学の枠組みで透明化する」というかつて私が氏からもらったアドレナリンはここでも大量に放出されました。良本です。
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チョムスキー、ジジェク、アーレント
この本は14歳には読めません。けど、周りにいる大人は絶対に読むべき。
あわよくば、テキストにして具体的に説明すべきですww
宮台さんの恋愛観おもしろい。
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できることなら14歳の時に出会いたかった本。
個人的に2008年最強の1冊でした。
14歳ぐらいに立ち返って人生をやり直そうぐらいの気持ちになりました。
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社会の端で佇むキミへ
世界と社会の秘密を紐解くための社会学入門書。
あなたが好きな音楽・映画・漫画 ただ漠然と消費していませんか?
なんだかわからないけど、面白かった。かっこよかった。で終わらせていませんか。
そもそも何故、その音楽を選んだのか。動機は内的なものか?
それとも広告操作で「選択」させられたもの?
その映画は何を批判して何を肯定しているの?それともありのままを表現したの?
サブカルチャーを漠然と消費することが 何だかもったいな、と感じ始めている人にオススメするのが、宮台先生の著書です。
女子高生の売春からサブカルチャー評論、社会システム論と広く活動しています。
サブカルチャー評論は一読の価値あり。
東の評論読んで、イマイチしっくり来ない人は宮台先生のサブカル論読むと目から鱗です。
ただ内容が難しいんですよ。(授業も意味がわからなくなることしばしば)
宮台本に興味があるけど、読めるか自信ないぞって人には「14歳からの〜」をオススメします。
宮台論の共通前提をこの本で理解してからなら、他の著書も結構読めると思います。
「14歳からの〜」内容は、、、
「自由」とは 選択できる自由を選択する強さ!
「承認」が性愛を深める
仕事に「自己実現」を求めるのはアホ(笑
歴史の選択、変化。SFから学ぶ人間の進化
近代SFマトリックス、ナウシカは何を意味したのか
てな、感じ、みたいな。
学校じゃ学べない
「社会の本当」
を語ろう